大空の戦い!

時は遡りクリュセルスへのEGO先遣隊が全滅し、アルバドたちがクリュセルスへ突入する数時間前。
~ミストラルシティ・モゴラ大陸への海橋~
モゴラ大陸とミストラルシティをつなぐ海にかけられた橋。その上に巨大な飛行戦艦が設置されている。
EGO隊員「準備完了しました」
飛行戦艦の点検を終えたEGO隊員がツバメに報告する。
ツバメ「作戦開始まで時間がないわ。みんないくわよ!」
ツバメたちミストラルシティ未元獣対策チームの面々にアポロンボルクを加えたメンバーはEGOが開発した飛行戦艦タイタニック=ジャッジへと乗り込む。
ネオ「みんな!気を付けて!」
一同を見送るネオ。
ツバメ「私たちがいない間この街を頼むわよ、ネオ」
ネオ「僕もこの街の治安維持局の長官だ。任せておいてくれ!」
EGO隊員「ではタイタニック=ジャッジ発艦準備!」
タイタニック=ジャッジの操縦及び通信などは専属のEGO隊員たちがやってくれる。ツバメたちの出番はクリュセルスへついてからだ。

ゴゴゴゴゴ!

タイタニック=ジャッジのメインエンジンが稼働する。タイタニック=ジャッジはゆっくりと橋の上を進んでいく。
EGO隊員「速度上昇10…20…30」
徐々に速度を上げていくタイタニック=ジャッジ。
EGO隊員「離陸します!」
橋を飛び立つタイタニック=ジャッジ。
EGO隊員「目的地はクリュセルス。タイタニック=ジャッジ発艦!」
ツバメたちはクリュセルスへ向け飛び立っていった。未元獣を操るNを倒すため。タイタニック=ジャッジを見送るネオ。
ネオ「行ってしまったか…」
どこかその表情は寂しげだ。
ネオ「さて」
ネオは振り返り、EGOミストラルシティ支部へと歩を進める。
ネオ「僕も僕のやるべきことをしないとね」

~~~

そして時はアルバドたちがクリュセルスへ突入を開始した時へと戻る。
ミストラルシティを飛び立った飛行戦艦タイタニック=ジャッジ。それはモゴラ大陸の中腹へと差し掛かっていた。
EGO隊員「地上部隊はそろそろクリュセルスへと突入したころです」
ツバメたちの奇襲を成功させるために地上部隊は先行してクリュセルスへ突入するそうだ。
EGO隊員「あと1時間ほどでクリュセルスへ到着します。」
ツバメ「みんな。もうすぐクリュセルスよ。準備はいい?」
十也「あぁ!」
ディック「あたりまえだろ!」
アポロン「問題ない」
ツバメ「ふっ。あなたたちなら大丈夫そうね」
一同の様子を見て安堵するツバメ。オリジネイターとの激戦を乗り越えた彼らにとってこの程度の心構えはどうということがないのだ。

ビービービー!

突如艦内に警報が鳴り響く。
ツバメ「どうしたの?」
EGO隊員「前方に何らかの機影を確認しました。」
タイタニック=ジャッジは空を進んでいる。その前方になにかがいるということだろうか。
EGO隊員「映像でます!」
タイタニック=ジャッジのモニターに表示される前方の映像。そこに映し出されていたのは…
結利「あれは…」
ナル「飛行戦艦!」
それはタイタニック=ジャッジと同じ飛行戦艦だった。その姿はタイタニック=ジャッジに酷似している。

ピピピ!

タイタニック=ジャッジに通信が入る。
ツバメ「どこから?」
EGO隊員「向こうの戦艦からです!通信映像でます!」
モニターに映し出される通信相手の映像。その相手は…
トリス「やぁ。旧人類ども」
トリス・アレジェーネだ。
十也「お前は!」
十也に不意打ちで傷を負わせた相手が目の前の戦艦にいるのだ。
トリス「お前たちの作戦など僕たちにはまるわかりなんだよ!この飛行戦艦イミタティオンで君たちを空の藻屑にしてやるよ!」

ドン!ドン!

ツバメ「きゃ!なに!?」
タイタニック=ジャッジが揺れる。なんらかの襲撃を受けたらしい。
EGO隊員「向こうの戦艦より攻撃が行われました!こちらの戦艦を沈めるつもりみたいです!」
ツバメ「なら!こちらも応戦よ!タイタニック=ジャッジ、迎撃しなさい!」
タイタニック=ジャッジに装備された砲塔がトリスの乗り込む飛行戦艦イミタティオンを狙う。

ドン!ドン!ドン!

タイタニック=ジャッジから発射される砲弾。
トリス「無駄だよ!」
未元獣「がぉぉ!」
イミタティオンの看板に未元獣たちが現れる。未元獣たちに命中する砲弾。
ボルク「未元獣を盾代わりに使っていやがる!」
トリス「ははは!沈め!」

ドン!ドン!

結利「きゃあ!」
激しく揺れるタイタニック=ジャッジ。
EGO隊員「艦体ダメージ上昇!このままでは艦が持ちません!」
ツバメ「まずいわね…」
予想外の空からの襲撃。加えた相手の戦艦は未元獣を盾替わりに使いこちらの攻撃を防いでくる。
ディック「俺があの戦艦を止める!」
スライ「何を言っているんだおまえ?」
トニー「そうですよ。あの戦艦をどうやって…」
ディック「あの戦艦にギリギリまで近づいてくれ。そしたら俺が直接あの戦艦に飛び移る!」
唐突に無茶なことを言い出すディック。
ツバメ「だめね全然ダメ!敵の戦艦も攻撃してくるのよ!それに近づくなんて…あれ…」
なにかを思い出すツバメ。それはこの飛行戦艦に乗り込む前に機能の確認をしていた時のことだ。
ツバメ「そうね…あれがあったじゃない!でかしたわねディック!たまにはやるじゃない!」
ディック「お、おう?」
ツバメ「敵の飛行戦艦に可能な限り近づいて」
EGO隊員「で、ですがそれでは敵からの攻撃が来ますよ!」
ツバメ「タイタニック=ジャッジがクリュセルスまで持てばいいわ。そして敵戦艦に接近ししだい、緊急脱出用の小型飛行艇を射出します」
十也「この状況で脱出したって撃ち落とされるのがオチだぞ」
ツバメ「そんなことは百も承知よ。小型飛行艇を射出する方向は…」

~飛行戦艦イミタティオン・艦橋~
トリス「ん?なんだ?」
タイタニック=ジャッジが接近してくる。
トリス「とうとう勝てないとわかって血迷ったか。奴ら特攻でもかけるつもりかな。」
タイタニック=ジャッジとの距離が徐々に詰まる。
トリス「砲撃だ!」

ドン!

タイタニック=ジャッジに命中する砲弾。
トリス「奴らそのまま近寄ってくるぞ!本当に血迷ったか?」
とその時!

シュン!

タイタニック=ジャッジから何かが発射される。
トリス「なんだあれは?飛行艇…か?」
脱出用の飛行艇だ。あれでツバメたちは脱出するつもりなのだろうか。
トリス「ん?あの飛行艇…こちらに向かって…」

ドゴン!

激しく揺れるイミタティオン。
トリス「な、なんだ!?映像を出せ!」
モニターにはイミタティオンに大きく空いた穴が映し出される。その穴には先ほどの飛行艇が突き刺さっている。
トリス「まさか!あいつら!」
飛行艇から人が出てくる。
トリス「直接乗り込んできやがった!」

~タイタニック=ジャッジ~
ツバメ「作戦成功ね」
ツバメの作戦。それは脱出用の小型飛行艇を敵戦艦に突っ込ませそのまま内部から奇襲をかけるというものだ。脱出用の小型飛行艇は元々どのような状況でも脱出できるようにかなりの強度を誇る設計となっていた。そのため敵戦艦の装甲を突き破り侵入することが可能だったのだ。
結利「あんなに頑丈ならあれで私たちが脱出すればよかったんじゃないの?」
アポロン「それは不可能だろう。あれは2人までしか乗ることができない」
ツバメ「彼らが敵を引き付けている間、私たちはこのままクリュセルスに向かうわよ。そのままEGOの地上部隊と合流するわよ」
ナル(ディック…頼んだよ)

~飛行戦艦イミタティオン~
ディック「突入に成功したな!」
ボルク「おう!さて俺たちの力見せてやろうぜ!」
リョウガ「ちょっとまて。ツバメの話では俺たちはあくまで敵を引き付けるだけでいいみたいだぞ?」
ボルク「敵の幹部の一人がここにいるんだ。俺はいくぜ!」
ボルクは戦艦の中を突き進んでいく。
リョウガ「やれやれ…ディックお前はどうする?」
ディック「俺も時間を稼いで逃げるっていうのはあまり好きじゃないな」
リョウガ「そうか。なら仕方ないな」
ディック「リョウガ…」
リョウガ「お前のサポートは俺がする!存分に暴れてやろうぜ!」
ディック「あぁ!」

to be continued

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最終更新:2016年12月23日 18:30