「うおォン俺はまるで人間火力発電所だ」と言いながら[[ソロボシュ]]を楽しむ男がいた。 みると既に網の上には肉が隙間なく敷き詰められていた。 忙しそうに肉をひっくり返し口にいれまた新たな肉を投入していく。 「うん、こいつはなかなかいい肉だ、うん うまいゴムだ。いかにも肉ってゴムだ。これは…バラか…」 男はぶつぶつとつぶやきながら、ぶすぶすと音を立てて焼ける内臓肉をつまんで直接口に入れた。 「このミノもうまそうだ。うまいミノはゴムみたいだからなぁ」 網に並べた肉が多すぎたのかどうしても目の行き届かない箇所が出てくる。 そのうちなかなか顧みられないネギが真っ黒に焼け焦げてくる。人参、ピーマンなども焼死寸前である。 真っ黒になったネギをトングで掴み上げると汚物でも扱うように空き皿に放り投げた。 「あちゃあ。またネギこがしちゃった。どうも野菜を焼くのは苦手なんだな」 余計な焼き野菜などは迷惑千万という言い草である。 焼肉とは純粋に肉を焼く行為こそが美しい。男の表情には強い信念がにじみ出ていた。 店内のどこからか何者かの声がなり響いた。 &sizex(7){「じゃあ何故とってきた!!!???」}