「タマちゃん、足の怪我は大丈夫?」
「うん……軽くシャワーを浴びるぐらいならいいけど、
まだお風呂につかったら駄目だって」

「そう。俺はもう着替えたけど、タマちゃんはそろそろ水着着れた?」
「うん」

「じゃ、脱衣所に入るね」
がらがらがら
「……ごめんねユージ君。通学の時もだけど、あたしのためにわざわざ」

「はは、別にいいよ。子供のころ助けてもらったこともあるし、
そのときの恩返しみたいなもんだよ。おじさんが実家に帰ってるときぐらい、
俺がタマちゃんの補助してあげないとね。はい、肩に掴って」
「じゃあ、お願い」

「よっと……あ、ごめんぐらついて。
まだまだ俺も鍛え方足りないなぁ」
「あ、じゃあ、あのボディソープ取って」

「ブレイバーボディソープ……放送終わってるのにまだ売ってるんだ」
「うん。放送10周年記念で売りに出されたシャンプーで、
当時の怪人カードの入りの奴。本当は20個ぐらい纏め買いしたか」

「タマちゃん、早く体洗わないと冷えるよ?はいスポンジ」
「あ、ごめん」

ごしごしごしごしごしごし

しゃーーーーっ

「どう、さっぱりした?」
「うん」

「そう、良かった。じゃ、あがろうか」
「うん、あっ」

「あっ、タマちゃん危ないっ」

ガラガラガシャーン

タマキはユージの上に覆いかぶさるように倒れこむ。
タマキは思わず大声を出す。

「ユージ君、大丈夫?」

浴槽で転んだというのに、タマキにはほとんど痛みがない。
それは全てのダメージを下になったユージが引き受けた証拠だった。

「ごめんタマちゃん、俺……」

ユージの声のトーンがおかしい。

水着を身に着けた二人の体はその肌のほとんどが密着し、
タマキの腰にまわしたユージの手と声が震えている。

ユージの上から体をどかそうとタマキが体をゆすると、
タマキの顔に白い粘ついた液体が飛びかかる。

「きゃっ」
「俺って最低だ……」


「ごめんね、倒れた時に体の下にボディソープがあったみたい」

タマキお気に入りのボディソープの容器はひしゃげ、
プリントされたブレイバーの顔と体が歪んでいる。
ちょっとした前衛芸術のようだ。

「タマちゃんのブレイバーグッズ壊すなんて、最低だよ俺」

ノズルは曲がり、もうまともに使えそうもない。
ユージが容器を摘もうとすると、またノズルから白い液体が飛んだ。
しかしタマキは顔のボディソープを洗い流しながら微笑む。

「いいよ。同じの後5つ持ってるし」
「い、5つも持ってるんだ……じゃあ、許してくれる?」

「うん。ブレイバーグッズも大事だけど、ユージ君も大事だし。
本当に怪我はないの?」
「大丈夫だよ。タマちゃん軽いから、全然平気」

「そう。よかった」
「じゃあ、そろそろ上がろうか」

「うん」



フラグなんてクラッシュしたまま完
最終更新:2008年04月25日 23:29