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ローズイーター - (2006/01/16 (月) 02:19:59) のソース
スネーク「金糸雀、今日の放課後フォックスハウンド部の実地訓練を行うぞ。この学園を守るために 設立された部の一員として良く訓練に耐えた。これが最終試験だ。」 金「本当かしら~!いよいよ今までの訓練の成果の見せ時かしら~!」 スネーク「金糸雀、お前のサポートにはオタコンと俺がつく。任務の内容は薔薇学園外で最近頻発している 不良達による犯罪の調査及び撲滅だ。くれぐれも無茶はするなよ。」 金「分かってるかしら~!先生の期待をカナが裏切る訳ないかしら~!」 メタルギア・カナリア『ローズイーター』 同日7時、薔薇学園高校ヨリ南900メートル、繁華街、入口 一人の少女が古びたビルの屋上にフワリと降り立つ。その少女の周りを丸いボール状の物が浮遊している。 いつも見慣れた街も上から見るとまったく違う様相を呈するものだ、そんな事を考えながら 少女は街をゆっくりと見回し耳に手を当てた。 ピピッ 金「・・・・・待たせたかしら。今、繁華街入口に到着したかしら。」 オタコン『・・・やあ金糸雀。鼓膜振動通信機はちゃんと動いてるみたいだね。服の調子はどうだい?』 金「上々かしら、先生がカナに作ってくれたスニーキングスーツ、具合は最高かしら。」 通信機の向こうで微かにオタコンが微笑むのが聞こえた。 オタコン『それは良かった、君専用に用意した物だからね。』 金「ありがとうかしらオタコン先生!・・・・それより先生、 カナの周りでゆらゆら動いているコレは何かしら?」 スネーク「それはサイファーの一種だ。小型カメラを搭載している。」 金「スネーク先生!」 スネーク「今、俺達はその『ピチカート』からお前を見ている。だから気を抜くな。良いな?」 金「分かってるかしら先生。任務の詳細をお願いするかしら。」 スネーク『任務は昼間伝えた通り薔薇学園外で頻発している不良共の犯罪の調査、撲滅だ。 先日も学園の生徒が恐喝、暴行された。それを見兼ねて学園長が 街の自治会と交渉した結果、俺達に任務を下したという訳だ。』 金「許せないかしら・・・!!」 歯を食いしばり金糸雀は怒りに身を震わせる。 オタコン『その通りだ。警察に相談すべき事案ではあるけど取り合ってくれないなら 僕達がやるしかないという訳だね。』 落ち着いたオタコンの口調の端にも怒りの色が見える。 スネーク『金糸雀、今回のミッションは実地訓練であり最終試験だが 間違っても目立つ真似はするな。俺達は存在しないんだ。速やかに任務をこなせ。』 金「任せてかしらスネーク先生。・・・・オタコン先生、装備の詳細をお願いするかしら。」 オタコン『了解、金糸雀。今回の装備にはモデルガンを改造してスタン弾を撃ち出せる ようにした銃が支給されている。後は・・・まあスネークの好きなアレ。』 通信機の向こうのオタコンの声が呆れるような拍子になる。金糸雀もアレが何かを一瞬で理解する。 金「・・・・段ボール・・・かしら。」 オタコン『・・・正解。』 スネーク『そうだ、上手く使いこなして危機を切り抜けるんだ!』 金「了解かしら。・・・・ふう、それでは、任務を開始するかしら!!」 金糸雀は立ち上がり、街を見下ろした。これからの任務に胸の鼓動が高鳴る。学園生活では真紅達と 他愛のない会話をしているが、この二年スネークの元で多くの事を学んだ。 それが実践できる時がきた事が、スネークに自分の勇姿を見せれる事が金糸雀には幸せだった。 金「それじゃ、行くかしら。」 金糸雀は屋上の鉄柵にロープをかけると、それを手早く自分の体にかけ、一気に下へと降りた。 金「繁華街・・・だけど不良達は本通りに出て悪事を働くはずないかしら。 なら・・・・カナがする事は一つかしら。」 路地裏 男「なあ、君さあ~薔薇学園の子だよねぇ?こんな時間に出歩いたら危ないよ~?」 茶髪の何とも軽そうな男が薔薇学園の女子生徒を引き止めていた。女生徒が逃げられないように、 男は少女の頭の横に両手を置き少女を壁に釘づけにする。 女生徒「離してください!!ひ・・・人を呼びますよ!!」 男「うっわ~酷いなあ、俺君が心配で言ってるんだよ?家まで送ってあげるって。」 口では人の良い言葉をかけるが、その目は女生徒の肢体を嫌らしい目でなめ回している。 女生徒「いや!!」 それに気付き女生徒はその男を押し退けようとしたが、少女の腕は男に 捻り上げられてしまった。少女は恐怖で悲鳴を上げようとするが男がその前に口を塞ぐ。 男はニタリと笑うと少女の肢体を嫌らしい手つきでまさぐっていく。 男の行為は次第にエスカレートしていく。体をまさぐっていた手が制服のボタンを外し、 その中へと侵入を始めたのだ、同時にスカートの中にも。少女は必死に抵抗をするが 男の力の為に身動きが取れない。少女は恐怖と恥辱に涙をながした。もう駄目だと絶望した。 「待つかしら・・・・!!」 少女はその声の方を見た。路地裏の暗がりの中、真っ黒な奇妙な服に身を包んだ少女が そこに立っていた。顔は見えないがエメラルドの色をした髪が路地裏に漏れるライトで照らしだされていたのが分かった。 金「その子を離すかしら・・・クソ野郎。弱い人間にしか手の挙げられない卑怯者!」 その金糸雀の罵りが酷く男を怒らせた。男は少女から手を離すと金糸雀へ一直線に飛び掛かった。 金糸雀はその男の動きを見て微かに微笑み、軽やかに突進をかわすとそのまま男の膝裏を蹴り折り、 勢いを殺す事なく一回転して延髄に、半月の軌道を描く鞭のような強烈な蹴りをぶち込んだ。 男「ぐぅぇあっっ!」 蛙の鳴き声のような声を上げ男はその場に突っ伏した。