小説を考える 第三回 > おまけ

おまけ。それは期待してはいけないAnother one


 小説が進まないので、頭を整理しがてら東方に理屈を持たせてみます。
 ※これは秋狼記内の設定です。

慧音の能力

 一般には「無かったことにする」と認知されています。それはまさにバイツァダストとキングクリムゾンを足して2で割ったような無茶な能力。いくらなんでもそれは凶悪だし、彼女が最強という結論に達してしまう。そこで、程良い理屈をくっつけてみる。

 案1……『記憶操作・集団催眠のようなもの』
 もっともらしく持ち出してくるのはシュレーディンガーの猫という実験。これは無数の可能性が同時に存在し、観測者が観測した時点で無数に存在した未来が一つに収束する……といった話(かなり曖昧ですが)。
 歴史というものは結局のところ記憶と記録の集大成。つまり歴史を食うとは、記憶を奪うということ。「歴史を作る記憶」を皆から奪ってしまえば、「そんな歴史は存在しなかった」ことになってしまう。永夜事件の際は、里の住人や霊夢たちから「里が存在したという記憶」を一時的に消したのではないだろうか。
 それなら長生きした妖怪のように豊富な記憶を持つ存在からは完全に記憶を奪えず、里が見えてしまったのではないか……。しかしそれだと、実は矛盾が生じている。大多数から記憶が消えれば歴史は消えてしまうからだ。
 もしくは、長く生きた妖怪は確固たる世界を確立していて惑わされないということだろうか……

 案2……『慧音の世界』
 今度は有効範囲に制限を持たせ、現世を浸食する結界のようなものと考えてみる。
 要するに、「ある歴史が存在しなかった世界」と現実を入れ替えてしまうというもの。不要になった可能性を収集しておき、それを「現実」として持ってくる。その結界の中では慧音の選択した世界が優先される……なんてやっぱり無茶かな。
 却下。

レミリアの能力

 運命を操る。そんなことができれば彼女は最強に違いない。というか霊夢なんかに負けるわけがない。
 そういうわけで、またもや理屈をつけてみる。
 彼女の能力の要は、プロの棋士(羽生さんのような)をさらに強化したような洞察力だと考えられる。
 プロの棋士は最善手がぱっと頭に浮かぶのだという。それは無意識のうちに何手も先を読んでいて、それが明確な未来=運命として見えているから……らしい。つまり、レミリアは様々な事柄に対して直感的に何手も先を読むことができると考えると、運命を選択できるのではないだろうか。
 事前に未来を予知し、選択し、そこへ至る行動をする。それがレミリアの能力の本質だと考えても矛盾はきっとない。
 しかしカリスマ吸血鬼がいちいち結果へ至る努力をしていては何なので、そこでバタフライ効果を採用。そのカオス理論の次元での直感がレミリアにあるとすれば、なんでもない行動で運命を操れる……かもね。日常生活に難儀しそうだけど、きっといくつも選択肢へ至る条件があるのでしょう。

最終更新:2009年10月17日 20:08
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