幻想郷の空の色は、何も書かれていないスペカの色だった
ここは
サンダースによるダークな東方改変キャラver.2の事情を
無駄に詳しく説明するページです。
※一言:まぁ、黒ver.を作る相手は選んでますよ。さすがに……
幻想郷奇譚に出てきた、黒い魔理沙のアイデアを発展させてみました。とりあえずは、美咲が異変を起こさなかった場合のif/アフターストーリーという扱いになりますが、作者のSF好きが祟ってかなり変貌してしまった感があります。
ちなみに、ページ名の元ネタは
無名03の銃と同じく『ブレードランナー(原作:アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)』より。そして見出しは『ニューロマンサー』のパロディ。とりあえずノワールでサイバーパンク風ということを表しています。登場するガジェットも、それらのオマージュが多いです。
状況説明
ヤマタノオロチの怨念が宿った鬼神器『八岐鏡』を魔理沙が拾ったことで、もう一人の魔理沙が生まれてしまった。もう一人の魔理沙は、魔理沙の悪の側面を強く反映したコピーで、目つきが悪く、言葉遣いも荒い。さながらジキルとハイドであった……
……というところまでは、幻想郷奇譚と被る部分。本題はここから。
世界観
オリジナル魔理沙を有機的に取り込んで自らの意志を取り戻した『八岐鏡』は、怨念という精神体を幻想郷に拡散させ、複製を大量に生み出すことで博麗大結界【ハクレイ・ネットワーク】とは異なる精神世界層【キリサメ・ネットワーク】を作り上げることに成功した。
怨念は幻想郷の住民の感情と記憶を一部だけ奪って、そっくりな自我を持つ。その際、近隣の有機物を再構成してオリジナルそっくりの肉体を構成することで、身も心も複製している。そうやってある人物の一部だけを持った複製はハイド、残ったオリジナルはジキルと呼ばれる。
つまるところ、ハイドの本質とは精神生命体である。
ハイドを生み出す際に食われたジキルの感情は欠落、あるいは減弱する。多くが好戦的な部分を奪われるため、複製の方がオリジナルより強いことが多い。それがK・ネットの拡大に寄与していることは言うまでもない。
H・ネット(運良く複製されずにすんでいる者や生き残りのオリジナルは、K・ネットに対抗して本来の幻想郷をこう呼ぶ)は再び幻想郷をあるべき姿に戻すため、霊夢と紫を中心にして戦い続けている。しかし前述の通り、高い戦闘力を持つK・ネットの猛攻に劣勢に立たされている。というのが現実である。
ストーリー
K・ネットにより半分以上が支配された幻想郷で、最初の複製【ハイド】、黒い魔理沙はK・ネットに反旗を翻し(かといってH・ネットにも属さず)、神出鬼没のテロ活動を行っていた。
旧き神(という名目の高度な術式)【オロチ】に魔理沙の抹殺を命じられたA級エージェント・アリスは、その圧倒的な戦闘力で敵を排除しつつ、黒い魔理沙を執拗に追いつめていく。しかし功を横取りしようと企む仲間の裏切りや妨害、新勢力の誕生によって、アリスは次第に『追う側』から『追われる側』へと変わっていくことになる……
(なんて書いたけど、即興なので細かいところは全然考えてません)
用語説明
【キリサメ・ネット】
『八岐鏡』が大量の複製を生み出して幻想郷に発生させた精神世界層。物質的なものは核となるサーバー、霧雨魔理沙と『八岐鏡』が融合した有機ユニット『オロチ』のみ。通称、K・ネット。
【ハクレイ・ネット】
博麗大結界のこと。本来の幻想郷をK・ネットと比較してこう呼ぶ。通称、H・ネット。核となっているのは陰陽玉という噂がある。
【ハイド】
複製のこと。オリジナルの感情と記憶の一部を奪い取って作られた精神複製体。いわば心のクローン。有機物で肉体を構成することができる。
奪った感情の影響を強く受けるため、オリジナルからマイナーチェンジしていることが多い。
【ジキル】
オリジナルのこと。複製された後の抜け殻で、一部の感情が欠落していたり、減弱していたりする。
【スペルディスク】
K・ネットにおけるスペルカード。スペルメモリーとも。ハイドの宿る素体に挿して使うソフトウェア。
【ドール】
K・ネットにおける式神。あらかじめプログラムされた人工精神メモリーで、ドール用の素体に挿して起動する。式神よりも高度な行動が可能。
【イザヨイ・ネット】
小さな第三勢力。前身は紅魔館。複製された自分との戦いで行動不能に陥った
レミリアに代わって、十六夜咲夜が率いているサンクチュアリ。
【オロチ】
黒幕で、霧雨魔理沙を核とする有機ユニットで、旧支配者の1柱、クィヴ=クヴィーダが仮の姿。
精神世界キリサメ・ネットワークを構築するための霊脳データベースとして機能する世界のコアで、その周囲は高次元霊脳空間と超情報が物理世界を浸食して現れた、途方もなく巨大で煩雑な城塞がそびえ立っている。
キャラ紹介
【執行者アリス】
真っ黒な衣装に身を包んだ、ダークな雰囲気のアリス。
外見年齢は20歳。すらりと背が高く、スマートな感じ。
両手の指にはめた指輪から伸びる『不可視の糸』を自在に操って敵を切り刻む。身体能力がきわめて高く、白兵戦も難なくこなす。音声入力で三体の式神(ドールと呼ぶ)を操ることもできる。
このアリスは優しさや甘さを持たない複製【ハイド】で、性格は冷徹非情。目的の邪魔になるものは機械的に排除していくキリングマシーン。公式記録によるとオリジナル【ジキル】はすでに殺害されている。当然、彼女はキリサメ・ネットに所属している。
離反精神やハクレイ・ネットからの侵入者を抹殺するエージェントという立場でありながら最新素体を持たず、スペルディスクを使うことができない。それにも関わらず、アリスはA級エージェントとして君臨している。
13番目の複製【ハイド】。2〜12番目の複製は【キリサメ・ネットワーク】が完成する前にアリスによって殺害されている。
その素性や過去は謎に包まれており、K・ネットにも情報がない。
【魔理沙・フラットライン】
黒い外套を羽織り、黒い服に身を固めたダークな魔理沙。
外見年齢は18歳くらい。あまり背が高くないが、シャープな輪郭。
最初の複製【ハイド】にして、K・ネットに対してテロ行為を繰り返す危険人物。しかしH・ネットに所属することもなく、独自の革命活動を続けている。その目的を知る人物はほんの数人である。
ミニ八卦炉や箒を持っておらず、黒い雷撃や爆発魔法を操る。フラットラインというのは、停止した心臓を自分の雷撃で再起動させたことから。移動手段はどこからか手に入れた大型バイク。また、黒い西洋剣での白兵戦を得意としているところも、オリジナルとは異なる。敵の生命信号を停止させる『反動心電』は十分すぎるほどに驚異である。
『オロチ』はなぜか魔理沙をかなり危険視しており、刺客を何人も放っている。
【魂白妖夢】
オリジナル。いつもの格好をしていて、半霊もいる。
静謐な必殺の意志、斬る喜びを奪われており、彼女の剣はやや精彩を欠く。奪われたものを取り返すため、K・ネットとの戦いに身を投じている切り込み隊長。両者に被害を与える魔理沙への説得を試みるも、毎回軽くあしらわれている。
【処刑人・黒魄妖夢】
黒いスーツ姿の妖夢。シャツと髪は白いまま。ただし、傍らに半霊がいない。
外見年齢は19歳。非常にドライで、鋭い雰囲気の持ち主。
18番目の複製【ハイド】であり、複製される際に妖夢の未熟さとは切り離されているため、剣の腕は魂魄流の極致にまで達している。『必殺の意志』と『斬る喜び』から生まれたためかスペルディスクを使うことを好まず、自らの剣の腕をなによりも頼りにしている。
やや殺人鬼じみた性格で、A級エージェントであるにも関わらず命令に従わない。世界を白黒で見ており、「極彩不要。問答は剣にて」など古風で意味がよくわからない発言が多い。精緻な脈絡や含蓄、風流を尊び、それを欠く者を蔑んでいる。
気分を損ねると仲間に対しても刃を向けるため、敵味方双方から恐れられる。敵でも味方でもないが、悪人。
【ヘイ・リンシャン:黒 鈴仙】
黒いチャイナドレスに身を包んだ、ハードな優曇華院。
外見年齢は21歳。すらりと脚の長いクールビューティー。
16番目の複製【ハイド】であり、優曇華院の「戦う意志」と「勇気」を喰らって誕生した。本来の気弱さや小ずるさが弱まっており、危険な任務にも進んで従事することが期待された。しかし彼女の本質は『兵器』であり、『輝夜を守る』という行動は複製であっても全てに優先される。彼女がK・ネットを裏切るにはさほど時間が掛からなかったのだ。
ハッキングに天賦の才があり、K・ネットにジャックインして活動を巧みに妨害することを得意とする。そのため、輝夜たちを匿っている『イザヨイ・ネット』にとっては重要な戦力となっている。
【裏切りの優曇華院】
オリジナル。お馴染みブレザー姿の、気弱な優曇華院。
いつもおどおどしており、人前に出ることを嫌がるヘタレイセン。
本来ならH・ネットに所属するはずだが、勇気を持って行かれたためK・ネットに寝返ってしまった。
アリスの任務を後ろからサポートするオペレーターであり、情報収集力は健在。臆病なので決して戦闘には出てこないが、孤高の存在であるアリスにとっては頼れるパートナーとなっている。
【十六夜咲夜】
空間を操るがゆえにK・ネットに浸食されなかったメイド長。
レミリアが複製と相討って行動不能になったため、紅魔館を代理で率いることになった。イザヨイ・ネットという名称はレミリアが命名した。彼女は主の命令もあって、争いから逃れてきた者たちを匿っている。さながらジャンヌ・ダルクのような存在として、まだまだ小数ながら慕う仲間も増えてきている。
彼女のように、複製を作られていない存在をフルムーンと呼ぶ。十六夜が数少ない満月なのは皮肉な話である。
【魅魔・フラットライン】
魔理沙の師匠であり、天才的ハッカー。
かつてハクレイ・ネットワークが構成される際に、抵抗勢力の一人としてクラッキング行為を繰り返していた。しかしネットワークの支配者である当時の博麗の巫女に破れ、肉体を失ってしまった。二度とジャックアウトできなくなった魅魔は、鼓動のない悪霊となって幻想郷をさまよい、博麗の巫女への復讐を企んでいた。
今では引退し、地獄という別の世界に旅立っているが、魔理沙に与えた影響は大きい。
番外
【黒塚文隆】
魂ミニふみの1つを喰らって誕生した複製【ハイド】
ふみちゃん。通称、黒ふみちゃん。
本人いわく、
「ふみちゃんの本質はそのフリーダム性にある!『その世界の最強キャラクターに反比例して弱体化する』という制約を自分で振りほどいたハイドふみちゃんは、
サンダースさんの想像を絶するチート野郎だ!」
……らしい。コジマ粒子も情報干渉も通じていない様子。どうやらK・ネットの支配が弱いせいで暴走状態
(つまりふみちゃん任せ)にあるようだ。凶悪な旧支配者が構築したK・ネットだが、彼の制御は不可能と判断した模様。近くにいた黒魄妖夢に処断任務を与えた。
がんばれ、オリジナルふみちゃん!
ちなみに作者は勝手にアブナイ男前というビジュアルを妄想しています。
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最終更新:2009年11月07日 00:20