(通常実施権)
第七八条
特許権者は、その特許権について他人に通常実施権を許諾することができる。
2 通常実施権は、この法律の規定により又は設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を有する。
旧法との関係 四八条一項
趣旨
本条一項は、通常実施権の許諾について規定したものである。特許権者は六八条に規定するように特許発明を実施する権利を専有するが、その特許発明について実施する権利を他人に許諾することができる。この許諾には専用実施権の設定の場合と同様、時間的、内容的、地域的等種々の制限を付することができることはいうまでもない。また、通常実施権は債権的な性格を有するので、同時に同一内容の通常実施権を二人以上の者に許諾することができ、かつ、通常実施権の許諾後においても特許権者自らが実施することは差し支えない。これらの点は物権的な権利とされる専用実施権と著しく違う。
二項は、通常実施権の権利の内容を規定したものである。ここにいう通常実施権は、一項に規定する許諾による通常実施権のみならず、その他の通常実施権(たとえば、三五条一項の職務発明に係る通常実施権、次条の先使用による通常実施権、裁定による通常実施権等)のすべてを含むものである。「この法律の規定により又は設定行為で」として理由もここにある。これらの通常実施権もすべて債権的な性格を有するものであることはいうまでもない。(青本第17版)
最終更新:2009年11月12日 05:41