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特許法第八八条

(対価の供託)実意
第八八条
第八十六条[裁定の方式]第二項第二号の対価を支払うべき者は、次に掲げる場合は、その対価を供託しなければならない。
一 その対価を受けるべき者がその受領を拒んだとき、又はこれを受領することができないとき。
二 その対価について第百八十三条第一項[対価に不服な場合の訴え]の訴の提起があつたとき。
三 当該特許権又は専用実施権を目的とする質権が設定されているとき。ただし、質権者の承諾を得たときは、この限りではない。

旧法との関係 五〇条
趣旨
 本条は、裁定で定められた対価の供託について規定するものである。供託しなければならない場合については各号に掲げるとおりである。
 一号は、裁定で定められた対価を受けるべき(特許権者又は専用実施権者)が受領することができるにもかかわらず、その受領を拒んだとき、又は長期旅行のため不在である等の理由によって受領することができないときなどがこれに該当する。
 二号は、対価の額に不服があって一八三条一項の訴えの提起があった場合について規定する。訴えの提起は、対価を受けるべき者(特許権者又は専用実施権者)がした場合と対価を支払うべき者(請求人)がした場合とを問わない。対価の額について訴えの提起があったときは、当該裁定はまだ確定していないわけであるが、この場合でも対価を供託すれば請求人は特許発明を実施することができ、訴訟において対価の額の増減があった場合はその増減のあった額が最終的な対価となるわけである。
 三号は、特許権又は専用実施権を目的とする質権が設定されている場合について規定する。これは、特許権又は専用実施権について通常実施権が設定されればそれだけ担保価値が減少するので、その保全のために設けたものである。しかして、本条に規定する供託金は特許発明の実施に対して受けるべき金銭であるので、九六条の規定により、質権者がその権利を行うことができることはいうまでもない。(青本第17版)
最終更新:2009年11月21日 05:50
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