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特許法第九六条

(同前)実意商
第九六条
特許権、専用実施権又は通常実施権を目的とする質権は、特許権、専用実施権若しくは通常実施権の対価又は特許発明の実施に対しその特許権若しくは専用実施権が受けるべき金額その他の物に対しても、行うことができる。ただし、その払渡又は引渡前に差押をしなければならない。

旧法との関係 五六条
趣旨
 本条は、質権の物上代位性について規定したものである。民法においては三〇四条において、先取特許の物上代位性について規定し、三五〇条において質権についてこの規定が準用されているが、特許権等を目的とする質権については他の場合と幾分異なった事情もあるので、本条において別に規定したものである。
 本条において、払渡又は引渡前に差押をしなければならないとしたのは、債務者の一般財産中に組み入れた後に優先権を認めることは他の債務者が害されるおそれがあるということにもとづく。ところで、この場合の差押は債権者自陣がすることを要するか他の債権者がした場合でも代位が認められるかという点については学説は分かれる。なお、旧法においては先取特権の物上代位性についても規定していたが、これは特許権等についても一般の先取特権以外の先取特権があるものと考えたか、あるいは民法三〇四条の規定は一般の先取特権にも適用あるものと考えたか、いずれかの誤解にもとづくもので現行法においては削除した。
[字句の解釈]
1 <特許発明の実施に対し受けるべき金銭>特許権者又は専用実施権者が受ける実施料を含むことはいうまでもなく、損害賠償請求権の上にも質権の効力が認められる。
2 <金銭その他の物>債務者が取得した金銭その他の物自体の上に質権が行われるのではなく、金銭その他の物の請求権の上に質権が行われるのである。(青本第17版)
最終更新:2009年11月24日 00:52
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