(延長登録無効審判)(見出し改正、平一五年法律四七)
第一二五条の二
特許権の存続期間の延長登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その延長登録を無効にすることについて延長登録無効審判を請求することができる。(改正、平一五法律四七)
一 その延長登録がその特許発明の実施に第六十七条第二項[存続期間の延長]の政令で定める処分を受けることが必要であつたとは認められない場合の出願に対してされたとき。(改正、平五法律二六)
二 その延長登録が、その特許権者又はその特許権についての専用実施権若しくは登録した通常実施権を有する者が第六十七条第二項[存続期間の延長]の政令で定める処分を受けていない場合の出願に対してされたとき。(改正、平五法律二六)
三 その延長登録により延長された期間がその特許発明の実施をすることができなかつた期間を超えているとき。
四 その延長登録が当該特許権者でない者の出願に対してされたとき。
五 その延長登録が第六十七条の二第四項[存続期間の延長登録]に規定する要件を満たしていない出願に対してされたとき。
2 第百二十三条第三項及び第四項[特許無効審判]の規定は、延長登録無効審判の請求について準用する。(改正、平一五年法律四七)
3 延長登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、その延長登録による存続期間の延長は、初めからされなかつたものとみなす。ただし、延長登録が第一項第三号に該当する場合において、その特許発明の実施をすることができなかつた期間を超える期間の延長登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、当該超える期間について、その延長がされなかつたものとみなす。
(本条追加、昭六二法律二七)
旧法との関係 なし
趣旨
本条は、昭和六二年の一部改正により新設されたものであり、特許権の存続期間の延長登録の無効性を争う、いわば、延長登録に対する第三者申立制度として設けられた存続期間の延長登録の無効審判に関して規定するものである。特許を無効にすることについて通常の無効審判(一二三条一項)があるのと同様に、特許権の存続期間の延長登録についても過誤によりその延長登録がなされた場合に、その特許権を存続させておくことは妥当ではないので、無効審判の制度を設けたものである。
一項各号は、特許権の存続期間の延長登録の無効理由を規定したものである。
なお、平成五年の一部改正において六七条三項が同条二項に移動したことに伴い、該当箇所を改正した。また、平成一五年の一部改正において、一二三条二項及び三項が、三項及び四項に移動したことに伴い、該当箇所を改正した。
三項はある延長登録(一の特許権についても複数の延長登録があり得る)を無効にすべき旨の審決が確定したときは、その延長登録による存続期間の延長は(その延長登録に係る部分だけ)、初めからされなかったものとみなされる(本来の存続期間の満了のときに消滅した者とみなされる)ことを想定したものである。
三項ただし書は、延長登録により延長された期間が特許発明の実施をすることができなかった期間を超えていることを理由(一項三号)とする無効の審決が確定したときにも、延長は初めからされなったものとみなすと、本来延長されてしかるべき期間(特許発明の実施をすることができなかった期間)まで延長されないこととなり特許権者に酷であるため、このような場合には、特許発明の実施をすることができなかった期間を超える期間の延長登録を無効にすべき旨の審決を行うこととし、この審決が確定したときは、当該超える期間についてのみ延長されなかったものとみなすことを規定したものである。(青本第17版)
最終更新:2009年12月10日 22:49