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特許法第四条

(期間の延長)実意商
第四条
特許庁長官は、遠隔又は交通不便の地にある者のため、請求により又は職権で、第四六条の二第一項第三号[実用新案登録に基づく特許出願]、第百八条第一項[特許料の納付期限]、第百二十一条第一項[拒絶査定に対する審判]又は第百七十三条第一項[再審の請求期間]に規定する期間を延長することができる。(改正、昭四五法律九一、昭六〇法律四一、昭六二法律二七、平五法律二六、平六法律一一六、平一六法律七九)

旧法との関係 二三条
趣旨
本条は、特許庁に対して手続をする者が遠隔又は交通不便の地にあるものである場合の法定期間の延長についてさだめたものであり、その延長の権限を有する者は、特許庁長官である。旧法においては「法定期間」とのみ規定して具体的にどの法定期間について延長が認められるかについて解釈によってわけであるが、現行法においてはこの点を明確にする意味において具体的に条文を掲げ延長の対象なり得る法定期間を示した。
 四六条の二第一項三号は第三者による実用新案技術評価の請求があった旨の通知後において実用新案登録に基づく特許を出願することができる期間、一〇八条一項は特許料の納付期限、一二一条一項は審判を請求することができる期間、一七三条一項は再審を請求することができる期間である。
 また、本条とは別に、訴を提起する場合の出訴期間については、178条五項に同様な趣旨の規定を設けている。なお、本条に掲げた法定期間のほかにも現行法においては、補正をすることができる期間、出願審査の請求の機関等いくつかの法定期間が設けられているが、これらの期間については、次のような理由により延長を認めないこととした。
 また、本条とは別に、訴を提起する場合の出訴期間については、一七八条五項に同様な趣旨の規定を設けている。
 なお、本条に掲げた法定期間のほかにも現行法においては、補正をすることができる期間、出願審査の請求の期間等いくつかの法定期間が設けられているが、これらの期間については、次のような理由により延長を認めないこととした。
一 補正に関する機関
(1) 一七条の二第一項第三号――審判請求時に補正をすることができる期間(三〇日)
 拒絶査定を受けた後、審判を請求することができる期間(三〇日)について延長することができることとしているので、必要があれば、その方で調整すればよい
(2) 一七条の三――要約書について補正をすることができる期間(出願日から一年三月)
 この期間は、出願の公開(出願から一年六月)との関係もあって延長することは適当でないし、優先権の主張を伴う出願の場合であっても少なくとも三月間はあるので十分である。
二 出願審査請求の期間
(1) 四八条の三第一項――出願審査の請求をすることができる期間(出願から三年)
 長期間であり、延長の必要はない。
(2) 四八条の三第二項――三年経過後出願の分割、変更をした場合に出願審査の請求をすることができる期間(三〇日)
 出願の分割、変更をする場合は同時に出願審査の請求をするのが通常であり、判断の期間としては三〇日あれば十分である。
 なお、昭和六〇年の一部改正において、補正却下後の新出願制度が廃止され、五三条四項から六項までが削除されたことに伴い、本条中の、補正却下の決定後新たな特許出願をすることができる期間の延長に関する部分が削除された。
 また、平成五年の一部改正において、補正却下不服審判及び訂正審判における請求広告が廃止されたことに伴い、本文中の該当箇所が削除された。
 さらに、平成六年の一部改正前は、審判に関する法定期間の延長(審判段階でされた特許異議申し立ての申立書について補正することができる期間の延長)については審判長の権限とし、その旨を二項において規定していた。しかしながら、平成六年の一部改正において、特許前の異議申立制度が廃止されたことに伴い、二項は削除され、一項からも該当箇所が削除された。
 平成一六年の一部改正においては、実用新案登録に基づく特許出願制度(四六条の二)が導入されたが、四六条の二第一項三号の法定期間についても延長を認めない理由はないことから、本条の期間の延長の対象とすることとした。
[字句の解釈]
1 <遠隔又は交通不便の地>旧法の取扱いとしては遠隔又は交通不便の地としては外国の地、伊豆諸島・小笠原諸島(東京都)、舳倉島(石川県)、南西諸島(鹿児島県)、沖縄周辺諸島、北海道周辺諸島があげられる。
 なお、旧法においては外国又は遠隔若しくは交通不便の地となっているが、現行法においては、外国はすべて遠隔の地でよむことにした。
2 <延長>法定期間の経過前に延長の処分のあることが必要で、期間の経過後においては本条は適用されない。(青本第17版)
最終更新:2009年09月29日 17:43
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