(除斥又は忌避の申立についてに決定)実意商
第一四三条
除斥又は忌避の申立があったときは、その申立に係る審判官以外の審判官が審判により決定をする。ただし、その申立に係る審判官は、意見を述べることができる。
2 前項の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を附さなければならない。
3 第一項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
旧法との関係 九五条
趣旨
本条は、除斥と忌避の申立に対する決定について規定したものである。一項は除斥又は忌避の申立があった場合に、その申立の対象とされた審判官自体が審判の合議体に加わるのでは、自己についての事実を自己が判断することになり、審判の公正が保たれ得ないので、その申立に係る審判官以外の審判官が審判により決定することとしたのである。審判によって決定するのであるから、その合議体は三人又は五人でなければならず、そのためには特許庁長官はあらためて審判官を指定することになる。ただ、審判手続を遅延させる目的のみでされたことの明らかな申立については、申立権の濫用としてその申立に係る審判官自体も加わって却下の決定をすることができると解釈すべきであろう(刑事訴訟法二四条二項。民事訴訟法には刑事訴訟法のような明文の規定はないが解釈は同じ)。
二項は、当事者に対し、申立について処分のあったこと及びその理由を明瞭ならしめるための規定である。
三項は一行の決定に対して不服を申し立てることができない旨の規定であるが、これは仮に申立についての決定が誤りであったため除斥原因がある審判官又は忌避されるべき審判官が審決をしたとしても、当事者はその審決に対して不服を申し立てればその目的は十分に達せられるからである。(青本第17版)
最終更新:2009年12月19日 21:33