(審判書記官)実意商
第一四四条の二
特許庁長官は、各審判事件(第百六十二条の規定により審査官がその請求する審判事件にあつては、第百六十四条第三項の規定による報告があつたものに限る。)について審判書記官を指定しなければならない。
2 審判書記官の資格は、政令で定める。
3 特許庁長官は、第一項の規定により指定した審判書記官が審判に関与することに故障があるときは、その指定を解いて他の審判書記官を指定しなければならない。
4 審判書記官は、審判事件に関し、調書の作成及び送達に関する事務を行うほか、審判長の命を受けて、その他の事務を行う。
5 第百三十九条(第六号を除く。)及び第百四十条から前条までの吉衛は、審判書記官に準用する。この場合において、除斥又は忌避の申立てに係わる審判書記官は、除斥又は忌避についての審判に関与することができない。
(本条追加、平一一法律四一)
旧法との関係 該当条文なし
趣旨
本条は、審判書記官の指定、審判書記官の資格及び業務、除斥・忌避について規定したものであり、平成一一年の一部改正において新設された規定である。
一項は、特許庁長官が、各審判事件について審判書記官を指定する旨を規定したものである。審判書記官を各事件ごとに指定することとしたのは、指定された担当書記官が一貫して当該事件に関わることにより、その手続の公正さを担保するとともに、審判記録の整理、調書の作成等の業務遂行を容易とするためである。
二項は、審判書記官の資格を政令により定める旨の規定である。審判書記官は、公証機関として、審判長及び審判合議体とは独立した自己の権限により口頭審判の調書を作成するなど、一定の能力を備えている必要があることから、審判書記官の資格を政令で定めることとした。
三項は、指定した審判書記官が、除斥・忌避等の理由により審判の審理に関与することに故障がある場合に、特許庁長官がその指定を解いて、他の審判書記官を指定することを規定したものである。
四項は、審判書記官の業務について規定したものである。
審判書記官は、審判事件に関して、審判書記官の固有の業務である口頭審理における調書の作成及び送達に関する事務を行うこととなるが、その他に、審判長の命により、口頭審理周辺事務を補佐事務として行うことができる。
五項は、審判官の除斥・忌避に関する規定を審判書記官に準用する規定である。
審判書記官は、公証機関として手続の適法性を担保する者であり、独自の職務権限により事務を行う者であることから、審判官と同様に除斥、忌避について規定することとした。(青本第17版)
最終更新:2009年12月19日 21:34