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特許法第一四五条

(審判における審理の方式)実意商
第一四五条
特許無効審判及び延長登録無効審判は、口頭審理による。ただし、審判長は、当事者若しくは参加人の申立てにより又は職権で、書面審理によるものとすることができる。(改正、昭六二法律二七、平五法律二六、平一五法律四七)
2 前項に規定する審判以外の審判は、書面審理による。ただし、審判長は、当事者の申立により又は職権で、口頭審理によるものとすることができる。
3 審判長は、第一項又は前項ただし書の規定により口頭審理による審判をするときは、その期日及び場所を定め、当事者及び参加人に対し、期日の呼出しを行わなければならない。(改正、平八法律一一〇)
4 民事訴訟法第九十四条(期日の呼出し)の規定は、前項の期日の呼出しに準用する。(本項追加、平八法律一一〇)
5 第一項又は第二項ただし書の規定による口頭審理は、公開して行う。ただし、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるときは、この限りではない。

旧法との関係 九七条
趣旨
 本条は、審判における審理の方式について規定したものである。
 一項は無効審判については口頭審理によることを原則として、例外として書面審理によるべきことを規定する。無効審判においては対立する当事者(請求人および被請求人)があり、事実の真相を把握するためには口頭審理によるのが便宜であるので、口頭審理を原則としたものであるが、口頭審理は当事者又はその代理人が出頭することを強要するものであり、しかも審判は裁判と異なり全国各地で行われるものではなく、特許庁においてのみ行われるものであるから、事案の内容によって無効審判についても書面審理によることで便宜な場合もあり、一項ただし書の規定が設けられたものである。
 なお、平成五年の一部改正において、訂正無効審判が廃止されたことに伴い、該当箇所を削除した。また、平成一五年の一部改正において、一二三条一項の審判及び一二五条の二第一項の審判を特許無効審判及び延長登録無効審判と規定する修正を行った。趣旨については一二一条を参照されたい。
 ニ項は無効審判以外の審判については書面審理を原則とし、例外として口頭審理によるべき旨を規定する。すなわち、無効審判以外の審判にあっては当事者が対立するものでもなく、しかも特許庁が全国一カ所であるという上記の理由も勘案して、無効審判の場合と原則、例外を逆にしたのである。なお、二項ただし書中「当事者の申立により」とあって、参加人が規定されていないのは、無効審判以外は参加制度が認めされていないからである。
 三項は、口頭審理による場合は当事者及び参加人の出頭を必要とするわけであるから、その期日及び場所を定め、期日の呼出しを行うことを規定したものである。
 四項は、期日の呼出しは民事訴訟法九四条[期日の呼出し]にならって行うことを規定したものである。なお、期日の呼出しについては送達又は告知により行うこととしていたが、平成八年の民事訴訟法の改正に伴い、民事訴訟法九四条で規定されている「その他相当と認める方法」とは、簡易な呼出しの方法である電話、ファクシミリ等による通知が考えられる。
 五項は口頭審理の公開について規定する。この規定の趣旨は、憲法八二条の規定(裁判の公開)についていわれるように審判の公正を担保するためのものである。また憲法の規定と同様、四項ただし書は公の秩序または善良の風俗を害するおそれがあるときは公開しないで行うことができる旨を規定する。この場合の公開停止の権限を有する者については明確ではないが、裁判について「裁判官の全員一致」を必要としているのと同様、審判官の一致した意見によるものと解する。
[字句の解釈]
<期日の呼出し>民事訴訟法上、特定の訴訟関係人に対し一定の期日に出頭すべき旨の裁判所の要求をいう。(青本第17版)
最終更新:2009年12月20日 22:38
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