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特許法第一六五条

(訂正審判における特則)(見出し改正、平一五法律四七)
第一六五条
審判長は、訂正審判の請求が第百二十六条第一項ただし書各号に掲げる事項を目的とせず、又は同条第三項から第五項までの規定に適合しないときは、請求人にその理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。

旧法との関係 一〇八条一項
趣旨
 本条及び次条は、訂正の審判における特則について規定したものである。
 なお、本条は、平成五年の一部改正において、従来の一六四条の規定が移動したものである。
 旧法では一〇八条の一ヶ条に規定されていたが、現行法においては理解しやすくする目的で二条に分けた。
 本条は訂正の審判を審理して審判官がある程度の心証を得た場合について規定したものである。すなわち審査の段階における拒絶理由通知に相当するものであり、拒絶査定に対する審判においては五〇条(拒絶理由の通知)の規定を準用しているが、訂正の審判はそれと構成を異なるため、特に規定を設けたものである。すなわち、訂正の審判の請求は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内において、①特許請求の範囲の厳粛、誤記又は誤記の訂正等一定の事項を目的とすること、②特許請求の範囲を実質上拡張又は変更するものであってはならないこと、③訂正後のものが特許出願の際独立して特許を受けることができるものであることの三要件を必要とする。これらの要件に合致しないときは、一項によってその旨を通知し、意見書の提出の機会を与えるのである。ただちに請求棄却をしないのは、特許出願の審査の場合と同じく、審判請求人の利益を考慮したためである。
 なお、平成一五年の一部改正において、一二六条の項番号が移動したことに伴う該当箇所の改正を行った。また、一二六条一項の審判を訂正不服審判と規定する修正を行った。趣旨については一二一条を参照されたい。
[参考]
<請求公告制度の廃止>平成一五年の一部改正前の訂正審判においては、訂正が一二六条に規定する要件に適合するときは、請求公告をすべき旨の決定をしなければならない旨を規定していた(旧一六四条二項)が、訂正審判は、通常、無効審判が請求されたことに対する防衛手段として請求されることが多く、そのような場合、請求公告に対する異議申立て(旧一六五条)における訂正の可否の審理結果により無効審判の審理対象が変更されることとなるため、迅速な審理を期し難かった。
 このため、平成一五年の一部改正において、無効審判の手続において訂正を行うことを認める(一三四条二項)とともに、不適法な訂正は、特許の無効理由(一二三条一項八号)とすることにより、無効審判の迅速な審理の実現を図ることとして、旧一六四条二項及び旧一六五条に規定されていた請求公告制度を廃止することとした。(青本第17版)
最終更新:2009年12月28日 22:50
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