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特許法第一八四条の一八

(拒絶理由等の特例)
第一八四条の一八
外国語特許出願に係る特許の査定及び特許無効審判については、第四十九条第六号[拒絶の査定]並びに第百二十三条第一項第一号及び第五号中「外国語書面出願」とあるのは「第百八十四条の四第一項の外国語特許出願」と、第四十九条第六号及び第百二十三条第一項第五号中「外国語書面」とあるのは「第一八四条の四第一項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面」とする。
(本条追加、昭五三法律三〇、改正、昭六〇法律四一、平六法律一一六、平一四法律二四、平一五法律四七)

趣旨
 本条は、外国語特許出願の拒絶及び無効理由の特例について規定したものである。
 外国語特許出願については、外国語で作成された出願書類の日本語による翻訳文の提出が義務付けられており、その翻訳文に記載される内容は、翻訳文の性格からして、本来外国語で作成された出願書類に記載される内容と同じであるはずであるが、外国語特許出願の場合と同様に、翻訳文に記載された事項が外国語とで作成された出願書類に記載された事項と異なる場合も想定されうることから設けられたのが本条である。
 従来の外国語特許出願については、願書に添付された明細書及び図面とみなされた翻訳文をもとに審査を行うこととされていたが、翻訳文中に国際出願日における明細書等に記載されていない発明が含まれている場合を、特許出願の拒絶理由としておらず、「国際出願日における明細書、請求の範囲又は図面に記載されている発明以外の発明」について出願公告又は特許がされたときは、これを異議又は無効理由としていた(旧一八四条の一四、旧一八四条の一五)。
 このように特許異議の申立てあるいは特許の無効の審判の請求があった場合に限り拒絶することとしたのは、次のような理由となる。
(1) PCTでは、本来、翻訳文は外国語で作成された出願書類と一致するものであるという前提のもとに、審査段階における翻訳文の取扱いについてはなんら明文の規定をしていないが、翻訳文のみに基礎をおくこととすることができることがPCT四六条の注解等により国際的に了解されていること。
(2) 外国語で作成された出願書類とその翻訳文とが異なるケースは、翻訳文提出者の不注意等できわめてまれであると予想され、そのようなまれなケースを予想して、翻訳文の国内公表をする以前にすべての外国語特許出願について外国語でされた出願書類と翻訳文とを照合することは非現実的であり、審査請求制度の導入の趣旨とも合致しないこと。
(3) 審査段階において、審査官に外国語で作成された出願書類と翻訳文との照合を法的に義務付けることは、外国語特許出願は多種類の言語でされていること等から、審査実務上極めて困難なことを強いることとなること。
 しかしながら、平成六年の一部改正においては、外国語特許出願において、外国語書面に記載されていない事項が願書に添付した明細書又は図面に追加されている場合を拒絶、異議又は無効理由としたこと(四九条参照)に伴い、外国語特許出願についても、新たに本条において、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項が国際出願日における明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内にない場合を拒絶、異議又は無効理由とすること等の読替えを規定した。
 なお、これに伴い、前述の外国語特許出願固有の拒絶理由(旧一八四条の一四)及び無効審判とは独立して設けられていた外国語特許出願固有の理由に基づく特許の無効審判固有の理由に基づく特許の無効審判(旧一八四条の一五)は廃止された。
 平成一四年の一部改正に伴い、形式的な修正が加えられた。
 平成一五年の一部改正において、特許異議申立制度が廃止されたことに伴い、該当箇所を削除した。(青本第17版)
最終更新:2010年02月06日 19:03
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