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特許法第一九二条

(同前)実意商
第一九二条
在外者に特許管理人があるときは、その特許管理人に送達しなければならない。
2 在外者に特許管理人がいないときは、書類を航空扱いとした書留郵便等(書留郵便又は信書便の役務のうち書留郵便に準ずるものとして経済産業省令で定めるものをいう。次項において同じ。)に付して発送することができる。(改正、平一四法律一〇〇、平一七法律一〇二)
3 前項の規定により書類を書留郵便等に付して発送したときは、発送の時に送達があつたものとみなす。(改正、平一四法律一〇〇)

旧法との関係 八二条、一〇七条、施規二二条
趣旨
 本条は、在外者への送達について規定したものである。一項は特許管理人があるときは特許管理人に送達すべきことを定めたもので、特許管理人の性質からすれば当然のことのようであるが、特許管理人が特許法固有の制度であるため、一九〇条で準用した民事訴訟法の条文からは上記の趣旨がでてこない。したがって、本条で規定することにより誰に送達するかという疑問を生じないようにしたのである。特許管理人の詳細については、ハh八条の解説を参照されたい。
 二項は特許管理人がない場合の規定である。在外者が手続をするには特許管理人によらなければならないが、手続が一段落した場合には特許管理人の職務はなくなり、したがって、辞任または解任によって特許管理人が存在しなくなる場合がありうる。たとえば、在外者が特許管理人により特許出願をし、特許権設定の登録を受けた後、特許管理人を解任する場合などがそれである。その後、その特許権について無効審判が請求され審判請求書の副本を送達するには、二項の規定により在外者本人に送達することになる。この場合、三項によって発送の時が送達の時とみなされるから、在外者はそれだけ期間について不利益を蒙ることになる。すなわち、在外者はつねに特許管理人をおいておくべきであるという要請が特許法にはあり、三項はこの要請にしたがわない在外者が不利になってもやむを得ないという意味をもつものといえる。旧施行規則では「郵便ニ付シテ」と規定していたが、普通郵便では外国に到着するまでに相当の日時を要し、在外者が書類を受け取ったときは、その書類に関して手続をすべき期間はすでに経過していたという事例がきわめて多くなると思われる。それではあまりに苛酷すぎるので、二項により送達するときには「航空扱とした書留郵便」(いわゆる航空郵便の書留)によって行うこととしたのである。
 平成一四年に民間事業者による送達に関する法律(平成一四年法律第九九号)が制定されたことに伴い、それまでの書留郵便に加えて、特定の信書便についても送達手段として認める改正をし、平成一七年の郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成一七年法律第一〇二号)において、一九条に信書便の定義が追加されたため、本条二項に規定していた信書便の定義を削除した。(青本第17版)
最終更新:2010年02月14日 20:58
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