(出願審査の請求の手数料の減免)
第一九五条の二
特許庁長官は、次に掲げる者であって資力に乏しい者として政令で定める要件に該当する者が、出願審査の請求の手数料を納付することが困難であると認めるときは、政令で定めるところにより、自己の特許出願について前条第二項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を軽減し、又は免除することができる。
一 その発明の発明者又はその相続人
二 その発明が第三十五条第一項の従業者等がした職務発明であって、契約、勤務規則その他の定めによりあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を承継させることが定められている場合において、その従業者から特許を受ける権利を承継した使用者等
(本条追加、昭四五法律九一、改正、昭五九法律二四、平一一法律四一)
旧法との関係 該当条文なし
趣旨
本条は出願審査請求手数料の減免についての規定である。本条追加前においては一~三年分の特許料について軽減、免除の制度があるのみで出願手数料についてはそのような規定はなかった。これは出願手数料が安いので余り必要はないという理由もあったが、主たる理由は出願の段階ではその価値が不明であるのでそのような段階から特典を与えるのは適当ではないということにあった。出願審査請求料についても後者の点は同じであるが、金額が従来の出願料と比べ高額であるし、資力のない個人発明者等のことをも考えて減免制度を設けることとしたものである(なお、猶予制度は採用しなかった)。その要件は次のとおりである。
(1) 自己の特許発明について出願審査の請求をする者であること。いわゆる第三者の出願審査の請求の場合は出願審査求人はその発明を実施したいと考えている場合であるから、減免するのは適当ではない。
(2) 発明者又は相続人であること。他人の発明を譲り受けたものは含まない。したがって法人は含まれない。
(3) 貧困にり請求料を納付する資力がないこと。
なお、平成一一年の一部改正前に、本条の規定を受けることができるのは、発明者又はその相続人であって、相続人以外の特許を受ける権利の承継人は含まれなかったが、平成一一年の一部改正において、発明者が行った発明が職務発明であって、かつ、予約承継されることとなっている発明については、その発明を承継した使用者等も一〇九条の特許料の免除、猶予を受けることができることを規定したことに伴い、出願審査の請求の手数料の減免の規定についても同様に規定したものである。
また、本条の規定を受けることができるのは、自己の特許出願について出願審査の請求を行う者に限られる。いわゆる第三者の出願審査の請求の場合は出願審査の請求人はその発明を実施したいと考えている場合であるから、減免するのは適当ではないからである。
なお、本条の規定を受けることができる者の要件及び減免の手続については、政令で定めている。(青本第17版)
最終更新:2010年02月18日 20:11