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実用新案法第二条の二

(手続の補正)
第二条の二
実用新案登録出願、請求その他実用新案登録に関する手続(以下単に「手続」という。)をした者は、事件が特許庁に係属している限り、その補正をすることができる。ただし、実用新案登録出願の日から政令で定める期間を経過した後は、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲、図面又は要約書について補正をすることができない。(改正、平一四法律二四)
2 前項本文の規定により明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面について補正をするときは、願書に最初に添付して明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしなければならない。(改正、平一四法律二四)
3 第一項の規定にかかわらず、第十四条の二第一項の訂正に係る訂正書に添付した訂正した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面については、その補正をすることができない。(本項追加、平一六法律七九)
4 特許庁長官は、次に掲げる場合は、相当の期間を指定して、手続の補正をすべきことを命ずることができる。
一 手続が第二条の五第二項において準用する特許法(昭和三十四年法律百二十一号)第七条第一項から第三項まで又は第九条の規定に違反しているとき。
二 手続がこの法律又はこの法律に基づく命令で定める方式に違反しているとき。
三 手続について第三十二条第一項の規定により納付すべき登録料を納付しないとき。
四 手続について第五十四条第一項又は第二項の規定[手数料]により納付すべき手数料が納付しないとき。
(改正、平八法律六八、平一六法律七九)
5 手続の補正(登録料及び手数料の納付を除く。)をするには、手続補正書を提出しなければならない。(改正、平六法律一一六、平一六法律七九)
(本条追加、平五法律二六)

旧法との関係 該当条文なし
趣旨
 本条は、平成五年の一部改正において新たに設けられたものであり、手続の補正ができる時期及び内容について規定したものである。従来の実用新案法においては、五五条二項において特許法一七条が準用されていたが、平成五年の一部改正において、実用新案制度が実体的要件についての審査を行うことなく、早期に登録を行う制度に改正されたことにより、特許法を準用することができなくなったため、新たに条文を設けたものである。
 一項本文は、特許法一七条一項本文の同趣旨の規定であり、同項ただし書は、平成五年の一部改正において、実用新案法が基礎的要件の審査のみで早期に登録される制度へ改正されたことに伴い、新たに規定されたものである。従来は、五五条二項において準用されていた特許法一七条一項ただし書の規定により、出願公開前の一定期間、すなわち出願日又は優先日のいずれか早い日から一年三月は、明細書又は図面の補正が認められていたが、平成五年の一部改正において、実用新案法が基礎的要件の審査のみで早期に登録を行う制度へ改正されたことに伴い、登録前の明細書又は図面の補正は、実用新案登録出願の日から政令で定める期間に限って認めることとした。
 このように、登録前の補正可能な期間を出願日から一定期間内と制限したのは、補正可能な期間中は権利の内容を定める明細書及び図面が確定しないため、登録を待つ必要があり、この期間を長期にわたり認めることとするとそれだけ登録が遅れ、早期権利保護という改正の趣旨に反することになるからである。
 また、この一定期間を政令で定める期間としたのは、出願から登録までに要する期間は、出願件数、事務処理能力によっても変動するものであり、これらをふまえて機動的に期間を設定する必要があるためである。
 なお、平成五年の一部改正においては、出願後約六月で登録することを想定しており、補正書が提出された場合に設定登録を中止することができる期間として、政令では一月を規定している(実用新案法施行令一条)。
 さらに、従来は、優先権主張を伴う出願については、補正が認められる期間の起算日を優先日としているが、これは、出願公開を優先日から一年六月経過後に行うこととしていることに伴うものであり、これに対して、平成五年の一部改正においては、実際の出願日から登録日に向けた処理が開始されることから補正の期間についても実際の出願日を基準として定めることとしたものである。
 なお、この期間を経過した後であっても、三項又は六条の二の規定による補正命令を受けた場合は、手続の補正が可能である。
 平成一四年の一部改正において、実用新案法五条二項の「明細書」から「特許請求の範囲」が分離されたことに伴い、本項及び二項にも同様の修正が加えられた。
 二項は、明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面についての補正は、特許法における改正と同様、出願当初の明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしなければならないことを規定したものである。
 三項は、訂正した明細書等の補正を制限することを規定したものである。訂正した明細書等の補正を認めると、際限なく訂正が行えることになるため、そのような補正を制限することとしたものである。なお、一四条の三の規定による補正命令を受けた場合は、二条の二第三項の規定にかかわらず、訂正した明細書等の補正が可能である。
 四項及び五項は、方式要件を満たしていない手続についての特許庁長官による補正命令及び補正の手続について規定したもので、特許法一七条三項及び四項と同趣旨の規定である。
 なお、平成八年の一部改正においては、三項(現四項)から「審判長による補正命令」を削除したが、これは、特許法一七条三項の改正と同趣旨のものである。(青本17版)
最終更新:2010年02月22日 12:44
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