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特許法第一八条

(手続の却下)意商
第一八条
特許庁長官は、第一七条第三項の規定により手続の補正をすべきことを命じた者が同項の規定により指定した期間内にその補正をしないとき、又は特許権の設定の登録を受ける者が第百八条第一項[特許料の納付期限]に規定する期間内に特許料を納付しないときは、その手続を却下することができる。(改正、昭四五法律九一、昭六二法律二七、平五法律二六、平六法律一一六、平八法律六八)
2 特許庁長官は、第一七条第三項[手続の補正]の規定により第百九十五条第三項の規定による手数料の納付をすべきことを命じた特許出願人が第一七条第三項の規定により指定した期間内にその手数料の納付をしないときは、当該特許出願を却下することができる。(本項追加、昭四五年法律九一、改正、昭五九法律二三、平五法律二六、平八法律六八)

旧法との関係 二四条
趣旨
 一項は、一七条三項の規定により特許庁長官が指定した期間内に手続の補正がされない場合及び特許料が納付されない場合の処置ついて規定したものである。本項では「却下することができる。」と規定しており、却下するか否かは特許庁長官の裁量権に属するのである。たとえば、三〇日の指定期間が経過した翌日に手続の補正がされ、その補正がされた状態において手続を続行することが諸般の事情から考えてなんら支障がないような場合は却下することなく、補正を認めて続行することも可能なわけである。
 二項は、昭和四五年の一部改正において追加された条文であり、一九五条三項の新設に伴うものである。一九五条は出願料の納付について定めたもので、同条二項(従来は一項)の規定の趣旨によれば、出願審査請求料はその請求人が負担すべきであるが、第三者が出願審査の請求をした場合において、出願人が明細書の補正をした結果、請求の範囲に記載された請求項の数が増加したときにも、請求人である第三者に追加の出願審査請求料は出願人が納付しなければならないこととした(一九五条三項)。
 この出願審査請求料を納付しないときは、特許庁長官は、一七条三項三号の規定により補正を命ずるが、その命令に応じない場合、その出願を却下することを本項で定めたものである。
 本来、出願審査請求料を納付しなかったのであるから、この三項を新設しないと一八条一項の規定により出願審査請求手続を却下することになる。しかしこの場合には、出願審査の請求は第三者のした手続であり、出願人が負担すべき手数料を納付しないことにより第三者のした出願審査請求手続が却下されるのは適当でない。そこで請求項の数を増加させながらその分の出願審査請求料を納付しないのは出願人にその出願を維持する意思がないものとして出願そのものを却下することにしたのである。
 なお平成五年の一部改正において、出願公告の日から特許査定謄本送達日までに三年以上を経過した場合の特許料の納付期間を定めた一〇八条二項ただし書一号が削除されたため、本条中の該当箇所を削除した。
 さらに、平成八年の一部改正において、本条中の「無効にすることができる」を「却下することにできる」に改めたが、これは行政庁の行う向こう処分は通常、確認行為であり、「無効にすることができる」のように形容的行為として規定するのは、講学上の「無効」の概念を考慮しても、あまり適切ではないと考えられたことによるものである。法人税法(七五条三項、一二三条)、所得税法(一三三条三項)、相続税法>(三九条二項)、執行官法(一五条三項)などでも、すべて「申請(申立て)を却下することができる」旨規定されている。
[字句の解釈]
1 <特許権の設定の登録>六六条二項の規定により第一年から第三年までの各年分の特許料の納付又はその特許料の納付の免除若しくは猶予があったときに特許権の設定の登録がされることになっている。
2 <却下>該当特許出願が却下されたときは、三九条の規定の適用については、初めからなかったものとみなされ、同一の発明についてその後に特許出願されたものに対しても、先願としての効力を主張し得ないことになる。しかしながら、二九条の二の規定の適用については、出願公開又は特許掲載広報の発行がされていれば、後願を排斥する効力を有する。(青本第17版)
最終更新:2009年10月06日 23:56
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