(特許証の交付)
第二八条
特許庁長官は、特許権の設定の登録があつたとき、又は願書に添付した明細書、特許請求の範囲若しくは図面の訂正すべき旨の審判が確定した場合において、その登録があつたときは、特許権者に対し、特許証を交付する。(改正、平六年法律一一六、平一四法律二四、平一五法律四七)
2 特許証の再交付については、経済産業令で定める。(改正、平一一法律一六〇)
旧法との関係 六二条、施規七一条、七二条
趣旨
本条は、特許証の交付について規定したものである。特許証を交付する場合としては、特許すべき旨の査定又は審査があって特許権の設定の登録があった場合及び明細書等の訂正をすべき旨の審決が確定した場合があげられる。このうち、後者については訂正した明細書等の内容に係る特許証を交付するものである。二項の特許証の再交付については、
特許法施行規則六七条において「特許証をよごし、損じ、または失ったときは、特許証の交付を受けた者は、特許証の再交付を請求することができる。」ことを規定している。
なお、平成六年の一部改正において、特許異議の申立てに係る手続において明細書又は図面の訂正を認めることとした(旧一二〇条の四第二項)ことに伴い、訂正すべき旨の決定が確定した場合に特許証を交付するように一行を改正したが、平成一五年の一部改正において、特許異議申立制度が廃止されたことに伴い、訂正をすべき旨の決定が確定した場合に関する規定を削除した。
また、平成一四年の一部改正において、三六条二項の「明細書」から「特許請求の範囲」が分離されたことに伴い、本条にも同様の修正が加えられた。
[字句の解釈]
1 <特許権の設定の登録>六六条二項参照
2 <特許証>特許証は、本条に規定する場合に交付されるわけであるが、その特許証がない場合は特許権者であることを主張することができないという性質のものではない。また特許証を譲渡することは特許権を譲渡したことになるわけでもない。したがって、特許証を有する者を誤って特許権者と信じて取引したとしてもその信じたことについて法律上別段保護されるわけでもない。結局、特許証の交付は半ば歴史的なものであり、半ば名誉を表示するためのものであるということができる。(青本第17版)
最終更新:2009年10月08日 17:17