(存続期間が延長された場合の特許権の効力)
第六八条の二
特許権の存続期間が延長された場合(第六十七条の二第五項[存続期間の延長登録]の規定により延長されたものとみなされた場合を含む。)の当該特許権の効力は、その延長登録の理由となつた第六十七条第二項[存続期間の延長]の政令で定める処分の対象となつた物(その処分においてその物の使用される特定の用途が定められている場合にあつては、当該用途に使用されるその物)についての当該特許発明の実施以外の行為には、及ばない。
(本条追加、昭六二法律二七、改正、平五法律二六)
旧法との関係 なし
趣旨
本条は、昭和六二年の一部改正により新設されたものであり、特許権の存続期間が延長された場合の特許権の効力について規定したものである。特許権者は何らの法規制もなければ特許発明の実施をすることができたのにもかかわらず、六七条二項(平成五年の一部改正において、従来の三項を二項に繰上げ)の政令で定める処分を受けることが必要であるためにその実施が妨げられている場面に、当該特許権の存続期間の延長を認めることとするのが特許権の存続期間の延長制度の趣旨であるため、処分を受けることによって禁止が解除された範囲と特許発明(特許権)の範囲の重複している部分のみに延長された場合の特許権の効力が及ぶこととする(逆に言うと、重複している部分以外には効力が及ばないこととする)ことが必要である。そこで、存続期間が延長された後の特許権の効力を、処分の対象となった物を、処分において定められる特定の用途について、実施する場合にのみ(についてはすべて)及ぶことと規定することとした。この結果、例えば、医薬品の場合には、有効成分及び効能・効果が同一であれば、剤型、用法、用量、製法等が異なる実施の形態にも、延長後の特許権の効力が及ぶこととなる。(青本第17版)
最終更新:2009年11月06日 22:43