Genomic imprinting 【ゲノムインプリティング・遺伝刷り込み】

受精直後の受精卵の雌性前核、雄性前核を人為的に他の前核と入れ替える手段。
2個の雌性前核からなる胚を雌核発生胚(Gynogenetic diploid)、雄性前核からなる胚を雄核発生胚(Androgenetic diploid)という。

パターン① 受精卵の雌性前核aを取り除き、雌性前核bを注入する。または、雄性前核aを取り除き、雄性前核bを注入する。
結果:受精卵内の雄性前核と雌性前核のDNAに従い、胚は正常に発生する。

パターン② 受精卵の雌性前核を取り除き、別の雄性前核を注入する。
結果:受精卵内は雄性前核のみ存在し、雄核発生胚となり発生する。
   このとき、胚は胎盤を形成するが、胎児は形成されず、発生は不完全で終わる。

パターン③ 受精卵の雄性前核を取り除き、別の雌性前核を注入する。
結果:受精卵内は雌性前核のみ存在し、雌核発生胚となり発生する。
   このとき、胚は胎児を形成するが、胎盤は形成されず、発生は不完全で終わる。


卵巣腫瘍(奇形種):未受精卵が単為発生してしまうことで起こる症状。陽性が多い。→パターン③
胞状奇胎:受精卵の雌性前核が何らかの原因で死滅し、雄核発生胚となることで起こる症状。→パターン②

<関連> 単為発生
最終更新:2009年04月20日 18:58
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