暗闇の中で、俺は飛んだ意識をどうにか取り戻した。
全身に激痛が走る。ダンプカーに直撃されたらこうなるのだろうか…いや、その場合だと確実に死んでるか。
とにかく俺は、頭を振って視界を取り戻した。
まだ一人頑張っている。先の部屋でミニガンを手に入れていた大男だ。
絶叫しながら周囲に弾をばら撒いている。
馬鹿め。忠告してやったのに。全開で撃つとすぐに弾切れすると。
案の定だ。すぐにその、相当な重量を持つ砲塔から弾は出なくなった。
そして。
周囲を駆け回っていた鋼の身体を持った巨大な獅子のような獣が、大男に襲いかかった。
一体につき体長3メートルはあるだろうか。
それが何頭も、何頭も。大男に群がっていき、男の悲鳴と絶叫がこの空間に木霊する。
ふと俺は周囲を見回し、先程俺が庇った少年を探した。
ああ、何ということはない。俺がここまでボロボロになってやったことは、こうも簡単に無為に帰したって事だ。
坊主頭の少年は、俺が背にしている壁の少し遠くの方で倒れていた。
腕が一本ずつ千切れかけ、そこから血溜まりが広がっている。
頭からも血を流して倒れており、その身体はピクリとも動かない。
俺ももうすぐ死ぬだろう。
自然と俺の頭は、こんなことになった経緯を一から思い出していた。
確か、最初は。
最終更新:2017年05月03日 22:56