E3エリアの草原。
大きな赤いリボンを頭に付けた巫女服――と言う割には袖がついておらず、白色の袖を別途腕に括りつけ、肩と腋の部分を露出させた特徴的な格好――の少女が飛びながら移動していた。
飛んでると言うよりも、浮いていると表現した方が適切かもしれない。
飛行能力に制限が付けられたため、一定以上の高さまで飛ぶことができないのだ。
今、彼女の手に握られているのは、何物でも切り砕けそうな巨大な鉈。
切るのか砕くのかは想像におまかせする。
余談だが、その鉈の本来の持ち主は、雛見沢にいる「はう~」「かぁいいよ~」「お持ち帰りぃ~」が口癖の少女の物だ。
そんな事を知る良しもない霊夢は別のことを考えていた。
ついさっきまで、いつものように神社を掃除して、いつものようにお茶を飲んで――とそんな日常を過ごしていたのに、いつの間にかウサ耳とゴキブリ(名前忘れた)から殺し合いをしろと言われ、気が付いたらこの場所にいたのだ。
一瞬、いつも自分の事をバカ呼ばわりしているスキマ妖怪「八雲 紫」もいるのではないかと思ったが、最初の場所には見かけなかったし、支給された名簿にも彼女の名前は載ってなかった。
もし彼女だったらこのゲームから脱出する事なんて朝飯前にやってのけるのだが、いないとなれば自力で脱出するしかない。
とにかく、今自分がすることは、この騒動の原因である、ウサ耳とゴキブリの二人を倒すことである事は確定した。
そういう訳で、霊夢はE2を移動している。
何故E2方面なのかは、本人曰く「そんなの、勘で十分よ」だからである。
【E3 草原・朝】
【名前・出展者】博麗 霊夢@東方Project
【状態】健康
【装備】鉈@ひぐらしのなくころに
【所持品】支給品一式
【思考】基本:主催者打倒の為の仲間を探す
1:ゲームに乗っている奴はぶっ飛ばす
※E2方面へ移動中
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最終更新:2008年11月15日 17:13