第4話「血脈」
吸血機バンパイオー
第4話『血脈』
?「はぁ……はぁ……」
勝った。勝利、だ……。
??「正直驚いたよ……。まさか、倒してしまうとは。最悪逃げて欲しかったが、どうやら君とバンパイオーは相性がいいらしい」
空に浮かんでいたバンパイオーはゆっくりと地面に降り立つ。
剣がその型を失い、赤の液体へと変化。バンパイオーの体からぽたぽたと地に落ちる。翼も元のマントへと型を戻した。
?「なん、か……気持ち悪い……」
座ったままだが、ふらふらする。息苦しい。まるで貧血のような症状。
??「やはり、私達とは量が違いすぎたか……」
声が響くが、あまり頭には入ってこない。
?「りょ、う……?」
なんとか声を振り絞り、問い掛ける。
??「相性が良かったからいいものの、これでは常人なら死ぬな。君は運もいいようだ」
嬉しいのか、楽しそうな声。
?「だ、か…ら……。量、って……な、んだよ?」
気分の悪さが頂点に達する。頭は痛み、喉が渇き、手足が痺れる。
??「さっき話したろう?媒介の、量……さ」
?「ば、いか……い?」
それだけ聞くと、体のバランスが崩れ、ゆっくりと倒れこむ。
頭が正面のディスプレイにぶち当たり、額が切れたが、血は出ない。
??「私の名は、ノーライ。ノーライ・フキングだ。これからこのバンパイオーを、よろしく頼むよ」
薄れゆく意識の中で、最後に自己紹介だけが、聞こえた。
最終更新:2009年11月23日 14:29