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第十話  補習地獄!? 一夜漬けの限界


どんなスーパーヒーローであっても、そのもたらされた立場には逆らえない。
それが、現役高校生ならなおさらだ。

突破「……ただいま」

じいちゃん「おお、やぶるか。 どうじゃった中間テストは」

突破「……………」

じいちゃん「そ、そうか……」

やぶるは勉強がとにかくダメだ。

男「大丈夫だやぶる。 最終的に男は熱ければいい、そうだ、ただ熱ければいいんだ!!」

じいちゃんと一緒にニュース番組をみていた男。

突破「そ、そうだよな……男ならやっぱり熱血だよなぁぁあああああ!! あはははははははは!!」

男「その通りだやぶる!! 少年よ大志を抱け!! はははははははははははははははは!!」

突然部屋に響く鋼鉄○ーグの着メロ

じいちゃん「男、電話じゃぞ」

男「はははは……ん? ああ、すみません……ピッ」

携帯電話に出る男。
なぜかみるみる顔色が悪くなる

男「……いや、その……だから仕事で……す、すみません……」

突破「男、どうしたんだ?」

益子「……奥さん、男司令に厳しいらしいんです。 なんでも男さんは婿養子で、前の姓は馬鹿(バシカ)だとか」

突破「……馬鹿、男?」

じいちゃん「あいつにも色々あるんじゃな……ま、明日からの補習、がんばるんじゃな」

秀一「――そうだな、頑張ろうか、やぶる」

突破「ああ、しかたねぇぜ……って、秀一!?」

じいちゃん「おお、きおったか涼茂のせがれ。 すまんな」



涼茂秀一。
このギリギリ遊園地の経営を支える涼茂財閥の一人息子。
そして、突破のクラスメートでもあった!

突破「いつも親父さんの手伝いご苦労なこったなぁ秀一。 また仕事の手伝いで補習かよ」

秀一「お前と違って……テストでの補習じゃないがな。 ま、受けていれば余裕だな」

突破「……けっ」

秀一は決して悪い奴ではない!
キザ野郎が悪人だという保証はないのだ!
だが、突破にはしゃくに障る性格ではあった

秀一「やぶる、あとはじいさんと大人の話だ。 ガキどもと遊んでろ」

突破「へいへい、わかったよ……」

出ていく突破
秀一「…突のじいさん、ついにあれが動きます」

じいちゃん「……な、本当か……」


はたしてあれとは何なのか!



突破にとっての地獄が、一週間続いた!
それはある時は長い歴史を持つ古の文字として!
ある時は難解な数式として!
またある時は理解不能の言語として!

それらを突破は血を吐き、目を充血させ、時に汚物を吐き、倒れ、涙し、睡眠を削る!
限界があった!
そこには確かに限界が存在した!
だが突破はその限界を、逆に気持ちいいくらいに超越しようとしていた!

突破「………俺は強靭なマゾヒストか」

秀一「なにをぶつぶつ言っている。 最後の補習だ、さっさとやるぞ」

秀一はほとんどの授業を受けていない。 それが許されるのは、世界の涼茂財閥の涼茂秀一だからだった!
そしてこの男は、もがきくるしむ突破の横で平然と、余裕で補習をこなすのだ!
かすかな苛立ちを覚えながら、シャープペンシルの頭を押したそのとき……!


ギバップ「ふははははははははは!! 今日こそ終わりだ、ゲンカイザー!!」

地面が揺れる!

突破「こ……こんな……時……にかぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!! どおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

校舎の窓から飛び降りる突破!
かなたからやって来るカイザーマシン!

突破「トップッ!! インッ!!」

そのままカイザートッパーのコクピットに入る突破!

カイザートッパーが胸に!
カイザーハッサンが腕に!
カイザーリンカーが脚に!


突破「いちやづけぇええええええ!!! ゲェェェェェェェンカァァァァァイザァァァァァァァァァァァ!!」

そそり立つ二つの巨大ロボ!

ギバップ「……今日こそゲンカイザー、このウツノイド……チョウケシオンによって破壊してやる!」

突破「やってみやがれええええ!! ……う、うぉ」

よろめくゲンカイザー!

ギバップ「隙ありだ!」

突破「ぐぅうあああああ!!」

チョウケシオンのムチが、ゲンカイザーに襲いかかる!

突破「……ね、眠い…! 眠すぎる……(……だめだ、負ける…!)」

???「……情けないぞ、やぶる!」

ギバップ「なに!?」

突破「……な、この声は…!」

空に浮かぶ飛行船!
そこから降り立つ一つの巨体!


秀一「――いくぞ、ヨユゥゥゥゥゥゥゥダァァァァァァ!!」

もう一つの巨大ロボが、街に降り立った!

突破「……秀一、これは…!」

秀一「ヨユウダー、ゲンカイザーと同じ、地球に落ちてきたロボ……。 さあ、容赦はしないぞ、悪党!」

ギバップ「な、なにおお! くらえぇ!」

秀一「シャクトゥゥゥゥゥゥゥソォォォォド!」

ヨユウダーは二本の剣で、ムチをさばいていく!


突破「……へ、へへ……秀一……てめえはいつもそうだ……俺がギリギリのとき、いつも余裕でいやがる……」

伝「…や、やぶるくんのやる気が低下してます!」

じいちゃん「や、やぶる!」

秀一「やぶる……!」

突破「くそっ……くそっ…俺みてぇな凡人なんかには……結局最後には…秀一みたいな奴に……負けちまうんだ……」

秀一「…それはちが」

男「それは違うぞやぶるぅぅぅうう!!!」

突破「……!」

モニターに映し出されるビデオ!
そこには、学校を休んだ時の秀一の映像が!

机に向かう秀一!

秀一『……だめだ、だめだ、これではまだ甘い! パパの役に立つような、上に立つ男にはまだ……!』

ランニングする秀一!

秀一『……こんな体力じゃパパに合わせる顔がない! もっとだ…もっともっと………』

突破「これは……!」

秀一「………~~~~~~~」

男「みろやぶるぅぅぅうう!! 奴は自分が余裕であるために、日ごろの努力を惜しんだことはない!! 余裕でいることは、即ち、地獄だ!! 生き地獄だ!! 奴はそれを体現しているんだ!! 真の余裕とは、天才なんかじゃ、無い!!」

秀一「……男司令、後で話が、ある……///」

じいちゃん「……………」

伝「……………(案外かわいい)」

突破「……そ、そうだったのかあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

――GENKAITOPPAの11文字!


ギバップ「ひ、ひいい―!」

突破「ぎりぎりぃぃぃぃぃあああああああああああチョォオオオオオオオオオオオオオオオオオップ!!!」


――爆発、四散!
夕日に浮かぶ二体の巨大ロボ!


努力なしで余裕ならず
戦え突破!
限界突破だ、ゲンカイザー!
明日は追加の補習付き!


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最終更新:2009年11月23日 15:46