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SAMURAI MASTERトウジン #2 A Part



焔180年
 太平洋に浮かぶ直径数100kmのギガフロート。
その上に点在する小さな村の一つに、読籠村という村があった。
 村の半農半武の家に生まれた少年、島崎機平は、
山賊から水田と米倉(アルコールリキッド貯蔵庫)を守る為、
旧式の機動兵器、機侍「黄の3号」で山賊に立ち向かうも、撃墜されてしまう。

 辛くも、その場から逃れた機平は、予備の機装侍のあるハンガーへ走った。
と、ハンガーのそばには、見慣れない機侍が鎮座していた。
 一瞬、山賊の機侍かに思われたが、デザインが洗練され過ぎている。
その機侍は、長身の人間のような細身の機体で、紅色に塗装された装甲には傷一つ無かったのだ。

機平は、その機侍の持ち主だと言う少女と共に、紅の機侍「トウジン」ヘと乗り込んだ!

機平「いくぞォ!」
カメラ、ハンガー前に立つトウジンを、後方から煽り気味に映す。
トウジン、微かに屈む。バーニアに火が入り、次の瞬間、バーニア大噴射、
爆風でハンガー前の雑物が吹っ飛ぶ。同時にトウジン画面外へ。

トウジン、恐ろしく高く飛んでしまう。トウジン越しに村上空を俯瞰。
機平「!!!??うわぁっ!!?」
コクピット内の機平、激しく慌てる。
(テストモードでは機体性能までは分からない。操縦感覚と機体性能が合わなかったためのミス。)
ひっくり返っていた紅姫、不平を漏らす。
紅姫「ああっ!もう!トウジンのバーニアをこんな出力で吹かす馬鹿がおるか!」
機平「こ、こんな高くまで飛べるなんて!…お、降りられないぞ!?」
テンパる機平に対して、紅姫が冷静にコメント。
紅姫「ハイプラズマ・ベクター・ジェットスラスタ。トウジンは燃料の続く限りホバリングが可能じゃ。
   …おぬし、三次元戦闘を経験したことは無いのか?」
機平「三次元戦闘なんて、機侍にできるわけないだろ!!…こっ、これか!?」
機平の操作と同時に、トウジン急降下し始める
機平「…なんなんだこの機体!?」

トウジン、地上に落下…と思われたが、寸前で立て直し、跪くような姿勢に。
コクピット内、全方位モニター中央には“パイロットコントロールエラー? 自動体勢回復システム:完了”等と表示。
同時に、山賊機体“ナマハゲ”の背中がモニターに映る。

機平「ちっ地上ならぁっ!!」
トウジン、村の中を走り始める。
トウジンの足音は、見た目通りに極めてスマート。
他の機侍は「ズガッシャン!ズガッシャン!」といった、金属感あふれる感じの音なのに、
トウジンだけは「ガァンッ、ガァンッ、ガァンッ」と、パーツに負担が掛かっていない感じの音。

“ナマハゲ”コクピット、山賊親分が後方アラートに気が付く。(ナマハゲは全方位モニターではない。)
山賊親分「雑魚がァ!まだいやがったかァ!?」
“ナマハゲ”振り向くと同時にミサイル発射。
しかし、トウジン寸前で爆発。爆炎の中から、トウジンの真っ赤なシルエットが現れる。
山賊親分「なんだぁ!?あのお飾り機侍は!」

トウジンコクピット、モニターに“ミサイル×8 自動処理:アンチミサイル・アクティブレーザー:完了 機体損傷:皆無”
機平「…なんなんだ、この機体。」
機平の後ろで得意満面の紅姫。

“ナマハゲ”コクピット。
山賊親分「ン?ミサイルが外れた? …糞、整備どもめ、怠けやがったな!?
      …ちっ、ミサイルが品切れだ!…(部下A)!(部下B)!畳んじまえ!」
「応!」という掛け声と共に、二機の山賊機侍が、トウジンに襲い掛かってくる。

先に近づいてきた山賊機侍Aは、斧状の武器を装備。
山賊機侍A、相当な勢いで斧を振り下ろしてくるも、
トウジン、武道の達人のごとく大して動かずに、揺らめくように回避。
機平カットイン
機平「…この機体…柔らかい!動かしやすいッ!」
最初は静かに、「柔らかい」の部分から激しく、「動かしやすい!」の部分で、既にトウジン攻撃開始している。

トウジンの左手が、斧を振るって姿勢を崩した山賊機侍Aの左腕を、外側から捉える。
一見、華奢なトウジンの指が、山賊機侍Aの重装甲を歪ませ、食い込んでゆく。
ギリギリギリギリガガガガといった金属音。怯える山賊の様子が1カット割り込んだ直後、
バッ、ギィィィィィン!と、山賊機侍Aの左腕が、肩部分から千切り取られる。機械部品がばらばらと宙に舞う。
驚く機平のカットイン
機平「あ!?投げるつもりだったのに!?ちっ!」

トウジン、千切った腕を、半壊した山賊機侍Aに叩きつける。山賊機侍A、激しくひしゃげる。
そしてそのまま、その腕に握られていた斧を逆手に持って、続くもう一機を一撃。
斧、山賊機侍Bの胴体の半分ぐらいまでめり込む。

斧を、山賊機侍Bから引き剥がそうとしたところで
山賊親分@外部スピーカー「お、おーっと!そこまでだぁ!」

“ナマハゲ”、Aリキッド貯蔵庫のそばで、見得を切っている。
山賊親分@外部スピーカー「へへ…、へへへへ、おい!それ以上近づいてみろ!この村ごと大爆発だ!」

トウジン、斧を落とす。続いてトウジンコクピット。
機平「…糞!手詰まりか!!」
嫌な空気が流れる。
山賊親分@外部スピーカー「…そーだ。そーだ、それで、いいんだ。」
と、いきなり含み笑いが聞こえてくる。
「…くっくっくっく」
紅姫の、綺麗に口紅を注した唇のアップ、そのまま唇が三日月形に歪む。
カメラ、コクピット後ろの紅姫を煽りで映す。
紅姫「ここから動かなければ良いのじゃろう!?…トウジン!ヒナワブラスター・エクステンディン!」
トウジンのモニターに“アームドシステム:解凍 照準:完了”
トウジン概観、背中のバックパックから、折り畳まれたヒナワブラスターが、
そのままガキンガキンと各部が接続し、左肩の上に長大な銃身が形成される。
トウジン左手が、ヒナワブラスターの銃底に接続し、発射体勢完了。

山賊親分@外部スピーカー「…へへ、へへへ、そそ、そんな飛び道具ぶっ放したら、どうなるかぐれぇわかるだろ?な?…おい!?」

機平、紅姫に掴み掛からんばかりの状態だが、シートベルトで固定されていて動けない。
カメラ、紅姫を煽り気味に映す。
紅姫「への三!彼奴が爆発しないようにするんじゃぞ!ヒナワブラスター!発射よろしッ!」
機平「やめ…!!!!!」

ヒナワブラスター銃口から火線が走り、“ナマハゲ”を貫いて…

A Part END


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最終更新:2009年12月05日 15:40