「ヨ、ヨンシンオーだぁとぉう!?」
赤木、モロにぶったまげる。
「……モーション・リンク・コックピットか……行ける」
直後に翔は走り出し、赤のマーズに飛び蹴りを食らわす。
「ぐぅっ!…やるじゃねえか!マーズハンマァァァァ!!」
赤木はハンマーを繰り出した、だが。
「甘いな…」
翔はそれをものともせずにマーズの腹を殴る。
「何か武器はないのか?……!痛っ、頭に何か流れ込んでくる……各武装か」
「…マイクロビィィィィィムゥッ!」
「当たるか……そこだ。バーンミサイル、発射」
ヨンシンオーの足から八発のミサイルが飛び出す。
「続けて、サイトビーム、シュート」
ヨンシンオーの眼のバイザーが開き、出てきたパラボラアンテナから鮮血のように紅い一閃の光が飛ぶ。
「うわっ!」
赤木の横にいた聖騎士獣、風のジェノヴァが爆発した。
「やるじゃねえか……マーズクローゥゥゥゥ!!」
「ドラゴファング……」
マーズの爪と龍の牙が激しくぶつかり合う。
「…プラズマスパーク、広域放射……」
ヨンシンオーの右掌からプラズマが放射状に放たれる。
「危ねぇっ!」
赤木だけが辛うじて避ける。
「隊長ーーっ!」
残った聖騎士獣が爆発していく。
「……マァァァァズゥ!ブレードォォォォォ!!」
マーズが腹の髑髏の口から剣を取り出す。
「……どうする?……痛っ!またか……今度は……左掌を…右拳で……よし」
「行くぞぉ……ん?」
赤木の動きが一瞬止まる。ヨンシンオーがポーズをとっていた。
「やるぞ……」
翔がそういうと、ヨンシンオーは自らの左掌を右拳で叩く。すると。
「くっ、何なんだ、一体!?」
赤木は混乱している。その時。
ヨンシンオーの左掌に亜空間が出現し、そこから棒のようなものが現れた。
「こいつか……」
翔はその姿を確認すると、右手でしっかりとそれを掴み、一気に引き抜いた。
その直後、ヨンシンオーの右手にあったのは、巨大な日本刀であった。
「…す、すっごいやないけ!やったれ、翔!」
龍美がハッパをかける。しかし。
「……う……うああ……」
突然ヨンシンオーが震えだし、顔を左手で押さえだした。
これは、コックピットの中にいる翔も同様の状態に陥っている、ということである。
「ど、どないしたんや、翔!?」
「…う、うわぁぁぁ!!」
翔はいきなり叫びだし、その刀を投げる。そして、刀は真っ赤な刀身もろとも消えた。
「……よく分からんが、チャンスのようだな!」
マーズが剣を構え襲いかかる。
「うらぁぁぁぁぁ!!」
そしてマーズが剣を振り下ろす。
ギン!という鈍い音がした。
「なに!?バリアか!」
「た、助かった……」
龍美がそっと胸を撫で下ろす。
「むう、当たらん利かんでは手のうちようがないな……いや待て。まだあれがあるじゃねえか……」
「ほら翔!今の内にプラズマナントカを撃たんかい!」
龍美が怒鳴る。
「もう遅い!行くぞ!サァイクロォン!タァップゥゥ!!」
すると、マーズが独楽のように回転しだした。
「うわぁぁ!あ、兄貴!来た来た来た来たぁ!」
虎太郎が喚く。
「……くっ、バトルチェーン、射出」
ヨンシンオーの胸から飛び出した鎖がマーズの回転を止める。
「なにぃ!?これでは手も足も出んではないか!」
悶えるマーズに向かってヨンシンオーは右手を構える。
「……あばよ」
短く吐き捨て、翔はプラズマスパークを放った。
「ぐあああ!!覚えていろ地球連合!覚えていろヨンシンオー!今度は…ただじゃすまさん!」
その後、マーズが爆発した。
「ふう、終わったな。そーいや、キエル少尉、工場の被害はどーなん?」
『ミサイルが幾つか着弾したが、二週間有ればこれまで通りの働きが出来るそうだ』
~地球連合(中略)千葉房総基地・一番格納庫~
「すっごいね、これ。人型かあ。さぞかし強いんだろうな」
妖奈が驚きの声を漏らす。
「ヨンシンオーっていうらしいすよ」
「で、整備士及び科学班諸君。これ、解析できる?」
「お安いご用でさあ!!」
「頼んだよ~」
軽い声を残し妖奈が退室していく。
第五話、完
最終更新:2009年12月06日 12:46