スーパーロボ マシンブレーダー 第1話「マシン小隊誕生」
エイリアンと呼ばれる敵を追い払ったMV。しかしパイロットはノリで倒しただけであって全く状況が分からなかった。
このパイロットの名前は日丹玖 比呂史(ひにく ひろし)という無職の男である。痴漢呼ばわりされた上に無理矢理このMVに搭乗させられた。
機体から降ろされた彼は搭乗する前の強引さとは違い一緒に搭乗していた女子中学生による丁寧な案内である場所に案内されていた。
「こっちよ。」
「はぁ?どこに連れて行く気なんだよ・・・。会議・・・室?」
台が複数並び椅子が置かれた会議室のような部屋だ。奥の方に巨大なディスプレイがあった。
「何だこのでっけぇディスプレイは。お、何だ人が映ったぞ。」
『むぅん・・・こいつか例の男は・・・。いかんせん予想通りのダメ男だな。』
「んなにぃ・・・!無理矢理連れ去っておいてそりゃぁねぇじゃねぇの!?おっさん!」
『むぅ!おっさんだとぉ!貴様ぁ・・・!』
「あ、まぁまぁ二人とも落ち着いて、落ち着いて。これから上司と部下の関係なんだから・・・。」
『ぐぅ・・・こんなのが部下だってのが気に障るが今はいいとしよう・・・。』
「俺だってぇ!こんなおっさんが上司だなってまっぴらごめんだぜ!」
『黙れ!そんなことより貴様に指令を与える。心して聞くように。』
『貴様を小隊の隊長に任命する!彼女を含めた部下は彼らだ。』
会議室に3人ぐらいの男女が入室してきた。どうやらこの女子中学生とは同年代のようだ。
『この方は貴様を案内してくださった早川 涼子だ。』
「よろしく!」
「チッ・・・。(この中坊に敬語だぁ・・・?どんな立場だこいつ。)」
『隣の髪を赤く染めた女子は宇成 レイカだ。』
「フン!」
(なんだこのガキ・・・。髪を赤く染めるとか不良じゃねぇか。)
『隣の男が二階堂 条一だ。』
「よろしく頼むぞ!」
「あ、ああ・・・。(何だか暑苦しいなこいつ・・・。)」
『隣の少年が龍ヶ崎 鷲朔である。』
「あ、あのうよろしく・・・。」
「おう。(辛気臭せぇガキだこと。)」
『以上、貴様がこれから率いることとなる小隊のメンバーだ。』
「おいおいおっさんよぉ。みんな中坊じゃねぇか。こんなガキを何で俺が率いらなくちゃなんねぇんだよ。」
『年齢で馬鹿にしてはいかんぞ。彼らは貴様なんかより遥かに優秀なメンバーばかりだ。』
「まったバカにしやがってぇ。」
「ああ、またもう・・・ケンカはやめてって!」
MVを扱う小隊が今編成された。比呂史を除く彼らは難しい試験を突破したエリート中学生達である。騒ぐ比呂史たちに背を向けレイカはため息をついた。
「無様な奴らだぜ。」
その後ミーティングがあり知識不足の比呂史を涼子がしごく予定であったが比呂史はトイレを装い逃げ出してしまう。涼子はそんな彼を引きとめようと必死だ。
「ちょっと待ちなさいよぉ!ミーティングまだでしょ。」
「俺に受ける義務なんざねぇんだよチクショウめ!」
「ま!そんな言い方ないんじゃない!?選ばれただけよかったと思いなさいよぉ!」
「るせぇ!誰が好き好んでこんな中坊しかいねぇ組織なんざ入るかよ!それにてめぇが痴漢呼ばわりしやがったの忘れねぇかんな!」
「まだ根に持ってるのサイテー!そんなだらしがない格好してると本当に痴漢に間違えられるわよ!」
「人の容姿を馬鹿にしやがってぇ!だから中坊はいけ好かねぇんだ!とにかく!俺は帰る!」
「あ!逃げるとは卑怯な!待てぇ!」
「汚い部屋ねぇ・・・。」
「あ見んな!入んな!うぅ・・・こんちくしょう・・・。」
比呂史の部屋は文字通り荒れた生活を送る人間の部屋であった。ゴミが散乱し虫は産卵する酷い部屋だ。
「くっさぁ・・・ファ○リーズ、ファ○リーズっと!」
「あー!余計なことすんな!やめやがれ!・・・もう勝手にしろ!」
「ちょっとどこ行くのよぉ!」
「ちょっくら散歩してくらぁ。俺が帰るまでには消えやがれ!」
「あ、ちょっとぉ!もう・・・片付けちゃお。」
公園。カップル達がベンチなどで愛し合っている。そんな光景にイラだちながら比呂史はポケットに手を突っ込みながらがに股でうろついていた。
「んだっていうんだあの組織。いきなり人を痴漢呼ばわりして捕まえりゃぁヘンテコロボットに乗れだの中坊どもの隊長やれだの勝手すぎるってんだ。」
比呂史は自分の住むアパートの窓を覗いてみた。案の定というべきか涼子はエプロンに三角巾までして比呂史の部屋の掃除をしている。
「んあいつぅ・・・!まだいやがらぁ!つまみ出してやるぜ!」
「ハァハァ・・・何してんだてめぇ!」
「勝手にしろって言われたから掃除してるだけよ。何か文句でも?」
「おめぇここの本棚どうしやがった!」
「くっだらない本ばっかだからゴミとしてまとめちゃった。」
「こんちくしょう・・・。ああ、俺の部屋がピッカピカに輝いてやがらぁ・・・。」
「こうやって少し身だしなみとか考えなさいよ。」
「うっせぇよ!余計なお世話だってんだ!ん!?」
急に街中にサイレンが鳴り響いた。外を見るとさっきまで大勢いた市民が一人残らず避難していた。
「またあのひょろひょろろエイリアン野郎かよ。ん通信してんのか?」
「はい出撃ですね。分かりました。すぐに向かいます。・・・行くわよ。」
「はぁ!?俺は行かないっての!離しやがれ!」
涼子は比呂史を連れると市役所へと向かった。どうやらまだ避難していない職員がいるようだ。涼子はおもむろにポケットからカードを出した。
「これです。」
「はい。ご苦労様です。では。」
「市役所で何するってんだ。どこいくんだよ。」
「いいから早く乗って。」
「エ、エレベーター?う、うわぁ!」
比呂史と涼子の乗った椅子つきのエレベーターは急激に加速し市役所から離脱した。
『遅いぞ!早く出撃しろ!』
「分かってます!早く乗って!」
「ちくしょう頭がガンガンするぜ・・・これからあれに乗り続けねぇといけないのかよ。」
「で、乗り込んだのはいいがどうやったら起動するんだ。」
「もうミーティングサボるからよ。まぁいいわ。音声認識パスワードは『マシンブレーダーオン』よ。」
「だっせぇの。まぁいいか。よし・・・マスィィィィィンブレーダァァァァ!オォォン!」
ギュィィィィィィィィィン!ガガガガガガガガガ・・・『セーフティロック解除』『システムオールグリーン』『MV射出3秒前、3,2,1・・・シュート』
「う・・・酔うぜ・・・まぁいい。マスィィィィィィンブレーダァァァァ!GO!」キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
グジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
「ケッ!相変わらず気色の悪い野郎だぜ。よし行くぜ!パンチ!」
ガァン!「うっしゃあ!効いたぜ!」
ビュシィィィィィィィィィィン・・・バシィ!触手による反撃でブレーダーはよろめく!ビルで巨体を何とか支える!
「きゃあ!触手!?」
「なろぉ生意気しやがってぇ・・・!でりゃぁ!」
シュン!ババシィン!ガァァァァァァァァァァン!!タックルを避け触手による二段攻撃!ブレーダーの巨体がビルに直撃した!バランスを崩し転倒する!
「ぐお!避けやがって当ててきやがった・・・!前より手ごわくなってやがらぁ・・・!何か手は・・・手はねぇのか・・・。」
『ばかじゃねぇの?突っ込んでるだけじゃ勝てないね!少し敵の動きを読んでみたらどうだい!』
「この声は・・・不良!どういうこった説明しろ!」
『あたいは作戦指揮の役目もやってんだ!従わないとただじゃすまさないよ!』
「敵の動きを読むって・・・うし!やってみるか!涼子!ブレード射出頼むぜ!」
「了解!ブレード・・・シュート!」
「マスィィィィィィィィンブレェェェェェェェド!!これでどうでぇ!」
マスィンブレードを襲わんとエイリアンは触手を大きくぶらつかせながら接近する!その敵の動きをじっくりと読むブレーダー、比呂史。
触手が伸びブレーダーを突き刺そうとするがその刺さる刹那!ブレーダーは身をかがめ敵の脚部に向けてキックをかました!バランスを崩し倒れるエイリアン!
「どうでぇ!とどめだぁ!必殺の・・・ブレードブラァァァァッシュ!」
ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
「ふぅ・・・何とか倒したぜ・・・助かったぜエレナ。」
「フン!」
「あぁ?何だあいつ。ん?何かこっち来るな・・・。」
「貴様ァァァァァァァァァ!ミーティングをサボったなぁぁぁぁぁぁぁぁ!リーダーの自覚はないのかぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ゲッ!条一!あれには理由が・・・うわああああああああああああああああああああ!!」
「はぁ・・・先が思いやられるわね・・・。」
完
最終更新:2010年01月14日 22:38