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  • 前回までのあらすじ
プラグマの修理施設に、突如ザルガン帝国の女将軍コクテンが襲来。
人型大のロボ? まで引き連れてんやわんやの中駆けつけたのはあのヒーロー!
日曜朝のノリになってるがプラグマに出番はあるのか!?



「しっかり悩んで、考えているか、少年!」

語る来訪者ブレイザー1の背にはプロテクタと一体のジェットノズル。
答える間もなくそいつが煙を噴き出して、大きかった背中も一瞬で小さくなる。

『テキセイセンリョクレベル3……コンバットデータサイコウチク。』

下半身だけで体を支えて、吹っ飛ばされた敵ロボ? のソラドがムクリと立ち上がる。
だけどブレイザー1のほうが速い! 構えた側から顔面への高速パンチ!

ズザザドカアァッ!!

「ちぃ、どこから沸いたかは知らんが、邪魔をするなら消えてもらおう! ソラド、お前は破壊を優先しろ!!」
『アイアイマム。』

コクテンの腕の包帯がほどけて、刃つきの機械腕が現れる!

「むぅっ!」

迫る攻撃を冷静にさばく孤高のヒーロー、ブレイザー1。
それでも守りながらに追いつつ追われつつ、不利なのは確かだ。
すでに割って入れる次元じゃないけど、黙って見てていいはずもない!

「豪くん、今のうちにプラグマを動かすんだ!」
「システム起動はこっちにまかせて!」

「おう!」

あっちがプラグマ狙いなら、このままサンドバッグやらせるより何倍もいい。
急いで金属板の足場を駆け上る。

「……させるかッ!」
「いや、させるさ!」

ガキィッ!!

踵を返すコクテンをブレイザー1が阻む。手刀が伸びる。
衝撃で機械腕のネジが飛びちった。それでも相手は。

「それでも……させん!!」

ブチブチギリャアッ!!

怯まずに突き進む。いや、怯まないとかじゃなく、あれは自分から機械腕の接続部分をくれてやったんだ!
そのまま回転しながら、肘から先が飛んでいき……


カランカラン……

「これは! ――下がれ豪ッ!!!」
「え!?」

バクオオォォォン!!!

おいおい、腕に爆弾なんてどういう神経してンだよ!?
大した威力じゃなくったって、組み立て式の簡単足場相手なら関係ない。
金属パイプがうるさくわめきながら崩れていく!

「つかまって!!」
「ちょっと待っ……ぬわああああああ!!!」

ガラガラガシャァァーン!

落ちると思ったその時、差し伸べられたのはコロナの手だった。
修理所にあった固定用のチェーンと滑車を使って、こっちまでやってきたのだ。
変な体勢のまま引っ張られて滑車が戻ると、足場が直後に根を上げる。

「ふう……サ、サンキュー。」
「でもこれじゃプラグマに近づけないよ。」

反対側まで一気に渡って、目標地点を見返す。
確かに、こうなるとあのロボの真ん前に割って入らない限り無理だ。
冷や汗でチェーンが余計に冷たい。

「ん? 待てよ確かこのチェーンもう一本……。」

バクハアァァァッァッ!!

『フェイズ2、メインコンピュータノハカイヲカイシ。』

プラグマの固定装置が破壊されて倒れこむ!
地響きが余計に鉄パイプをぐらつかせて、連鎖で足場も完全崩壊。

「よくやったソラド! そのまま作戦を続行しろ!!」
「ぐっ……あの機体をやらせる訳には……いかんッ!!!」

ボグシャアッ!!

阻むコクテンに正拳突き。けどおかしい。
ダメージを受けたのはブレイザー1だ!


「手負いの兎は獅子の喉元を全力で食い破る……だったか?」

「ゲホッ……仕込み武器かっ!?」
「スペアの義手だがね。相手に隙があればそういう使い方もできる!」

後ろに倒れこむブレイザー1をよそに、目的であるプラグマの破壊に加勢しようとするコクテン。
こんな状況じゃいくら強力なロボットだってウドの大木だ。
その距離は縮まって、縮まって………… 今 だ ! !

「うおおおおおおっ!!」
「何!?」

ギュオンッ!!

振りかぶろうとする腕に横からターザンキックをお見舞い!
もちろん、あのチェーンを使ってだ。われながらオドロキの命中率だぜ!

「非力な餓鬼が今更なにしようぞ!」
「ああ非力だよ悪かったな! だからアンタとはやり合わねー!!」

邪魔するだけしといてスタコラサッサ。
狙いはもう一本のチェーン。こいつに飛びつく!

「よし、サブシステムで遠隔起動に成功した。今だよ!」

「機体に飛び移る気か! だが!!」

ギュオンッ

「マジかよっ!!」

一世一代の曲芸に義手のブーメラン避けまでプラスされてしまった。
でも問題は俺が避けれても。

ジャキイイイン!!!

チェーンは避けられないって事!

ズドオーーーン

「フフフ惜しかったな………ん、何の音だ!?」

ギギギ……


「はぁ……はぁ……豪くんなんとか、こっちの固定具外しといたよ……。」

ブチブチッ………

『ホゴシールドハカイ、サイシュウダンカイニウツル。』
「しまっ……避けろソラドッ!!」

「行けええぇぇプラグマ――の、腕ぇえええ!!!」

ドゴオオオオオオオン!!!!!

そう、もう一本のチェーンってのは接続待ちの右腕を固定してたやつの事だ。
ぶっ千切ってくれなきゃどうしようかと思ったが、見事にハンマーパンチが炸裂した。

『ガ……ギアlガエbw……zゥイガウァ……ブスン』

「さて……残った貴様は生身の片腕だけでどこまでやれるかな……!」

機械のゾンビみたいにタフな奴だったけど流石にこれでダウン取れなきゃ困る。
背後で立ち上がるブレイザー1。これで形成逆転だ!

「フフフ、どうやらゲームセットらしいな。だが、私はボードから降りさせてもらう!」
「何だと!?」

ブス……ピピピ……ピー―――――――

潰れたロボットから変な音……ってまさかあれまで爆弾!?


カッ!!!!


次の瞬間、所内を光が埋め尽くした。なだれ込む足音が聞こえるのはこれが爆発じゃないって証拠。
閃光弾というやつか!? 威力の代わりなのか、まぶたの上からも焼け付くような光に誰もがボーゾンと立ちつくす。

「また会おう、地上人よ!!」
「待てっ!! 逃がさんぞ!!!」

遠くなっていく声はコクテンとブレイザー1。
全員が目を開けたとき、そこに二人の姿はなかった。


つづく


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最終更新:2011年12月08日 10:56