1-579-587

「おはようございまーす、まじめです。ただいま朝の四時です。」
「ふわあ…ごきげんよう、PCの前の不健全な皆さん。しかしまじめさん、なんだってこんな朝っぱらからこんな企画を手伝わなければなりませんの?」
「しょうがないじゃない、アンタしかいなかったんだもん。インテリさんはネーム入れで忙しいって断られちゃったし、少女ちゃんは…ねぇ。」
「まぁ、確かに貴女をフォロー出来得る相方、と言えば私くらいしかいないのは事実ですけれど。もう少し交友関係を広げてはどうかしら?」
「余計なお世話よ、ったく…。あ、タイトル言い忘れてた。えーっと、じゃじゃん。
『まじめ・お嬢の元気が出る、っるテレビ~早朝寝起きドッキリverメンズ』~。」
「噛みましたわね」
「しょうがないじゃない、慣れてないんだもん。じゃ、早速行くわよ、ほら。」
「テンションもダルダルですわね…。」
「ほら、もっとテンションあげて!疲れきった女二人なんか映したってしょうがないんだから!」
「ああ…普段ならふかふかのベッドにふわふわの毛布に包まれ…寝息を立てている時間だと言うのに…」
「…じゃあ、とりあえずコーヒーでも飲んどく?」
「生憎持ち合わせがございませんの。それに自販機のコーヒーなんてマズくて飲めたものではありません。」
「あらそう、せっかく奢ってあげようと思ったのにそれじゃ仕方ないわね。」
「奢って頂けるなら飲みます。」
「…あんた本当にお嬢様なの?やたらケチだし変に現金なところがあるし…」
「……。」
「あっ、…そうだったわよね、ごめん。軽率だった。」
「…気にしないで下さい、後でこの貸しは返して貰いますから。では、参りましょう。」

NEXT→熱血の部屋

「えっと、まずは…やだ、アイツの部屋なの…?」
「…あら、熱血さんの部屋ですわね。」
「嫌だなぁ、絶対汚そうなんだもん…ねぇ、あんただけで行って来てくれない?」
「別に構いませんけど、その貸しを三倍で返して頂けるならば。」
「けち」
「それが世の中と言うものです、ほら、入りましょう」
「うう~っ、嫌だなぁ~…。」
「音を立てないように、そーっと…抜き足差し足~」
ギィ…
「うっ、臭っ… く、ない?」
「ふむ、綺麗ではないですけれど意外と気を使ってるみたいですわね。これなら合格点を差し上げてもよろしくてよ?」
「誰に言ってんのよ…じゃ、お目覚めサワードでドカンと一発、飛び起きた瞬間にボードを持って台詞を読んで貰うのね?」
「その通り。ちなみに「サワード」は、こんなしょうもない企画の為にわざわざ特注したミニ・サワードロケットでしてよ。
それでは、ドカンの役目は貴女にお任せしますわ。ボードはこちらに。」
「よーし、やるぞぉ!発射!」
ドンッ!
「ふあ……?」
「あ、流石に漫画みたいに飛び起きるってことはないみたいですわね…」
「な、なんだ、え、なに?」
「おはようございまーす」
「ごきげんよう。」
「え、は?」
「はい、これ持って。これ読んで。」
「え…?あ、え?うお、おお、えーと、ボーダーブレイク、今後ともよろしくお願いします…?」
「はい任務完了!撤退撤退!」
「失礼しましたわ!おほほほほほほ!」

「…なんだったんだ…?」

NEXT→ベテランの部屋へ

「最初の部屋は成功みたいね、なんかテンション上がってきたかも」
「でももっとこう、ドリフ的な要素が欲しくはありません?こう、ビヤッ!と飛び起きる的な。」
「じゃあ、直撃させる?」
「永遠に眠らせる気ですか、貴女は」

「はい、司令の部屋です。またの名をベテランの部屋。」
「熱血さんのワンランク上の汚さのような気がしますわ…。」
「あ、でも意外とお洒落だし…大丈夫じゃない?失礼しまーす…。」
ギィ…
「あら、これまた小奇麗な部屋ですこと。」
「インテリアもお洒落ね、あー、あのランプ可愛い!あ、クッキーだ、食べちゃえ。」
「ちょっと、真面目さん…あら、アロマキャンドルですわ。へぇー、結構いい趣味してますわね。」
「タペストリーもなんか良いなぁ…あれ、司令…あ、パジャマだ」
「え、本当ですの?どれどれ…ぷっ!か、かわいい…!」
「絶対ランニングにトランクス一枚とか予想してたのに、意外~。」
「う…ん」
「!」
「まじめさん、そろそろ!はい、お目覚めサワード!」
「よし、発射!」
ドンッ!
「うおっ!?」
「ぷーっ!!」
「…ん、何だ、お前ら。」
「お、おはようございます、司令!ちょっと、これ持って、これを読んで下さいませんか?」
「…ふむ、「ボーダーブレイクを今後ともよろしくお願いします」…か?」
「それでは、失礼しましたー!」
「お邪魔しましたわー!」

「…おう、ん?」

NEXT→クール・少年の部屋

「うおって、うおって…もう、もうダメですわ、お腹が、お腹がこわれる…!」
「ちょっと、笑い過ぎ。次は…そっか、隊長…クールさんと少年君の相部屋か。」
「ひーっ、ひーっ、うおって、うおって~!ドリフでもやりませんわよそんなの、っくくく…」
「…ダメだこりゃ」

「…失礼しまーす」
「…随分と殺風景ですわね…」
「まぁ、どっちもあんまりそう言うのに気を使うタイプじゃなさそうだし…さっさと写真だけ撮って起こして撤収するわよ。」
「はいはい、っと…その前に。」
「…何してんの?」
「少年君がどんなパジャマを着てるのか、ちょっと気になりまして。すぐ終わりますわ。」
「起こさないでよね、大事なターゲットなんだから… って、なんで固まってんの?」
「…ま、まじめさん…これ、これ…」
「え、何よ…そんな変な… ッ!? え、ちょっと…嘘でしょ…!?」
「わ…ワイシャツ一枚って… あれ、…あ、あの、私…もっと凄い事に気が付きました。」
「これ以上って一体何よ…」
「この子…パンツ、穿いてませんわ。」
「ぶっ!!」
「それに、ほら…この角度から見てみて下さい… …勃ってます。」
「……!」
「…もう帰った方がよろしいのでは…?私、なにか嫌な予感がするんです…」
「そ、そうね…そうしましょ…」
♪~
「っ!!」
「け、携帯!?まさか、まじめさん!?」
「しまった、アラームっ…!」
「なっ、なんですか!?」
「な、何だ!? ハッ、お前達!何をやっている!」
「「しまった…!」」

→To NEXT CONTINUE…

「…と言う訳なんですの、ご協力頂けませんか?」
「…そう言う事は早く言え。物盗りかと思って警戒してしまったぞ…。」
「早く言ったらドッキリにならないじゃない…」
「何か言ったか?」
「あ、いえ、何でも…。 あの、ところで一つだけ質問が…。」
「…一つだけだぞ。」
「ありがとうございます、えっとですね、その… なんで、少年君はそんな破廉恥な格好を…?」
「っ!?」
「その、さっきから…ぺ、ペ○スが丸見えなのですけれど…」
「う、うわっ!ご、ごめんなさい!」
「…事と次第によっては軍法会議物ですよ、これは。せめて、私達にも理解出来るように説明して欲しいのですが。」
「説明も何も…この子と寝ているからだが。」
「はぁ!?」
「なんだ、一緒に寝ているだけだったのですか…これで疑問は解決ですわね。」
「…あんた、絶対意味分かってない。あの、寝てるって、えっ…?」
「私とこの子はずっと前からそう言う関係だ、何か問題あるか?お互いに合意の上なのだから姦淫には当たらん筈だが。」
「ご、合意って…」
「え、な、何ですの?私にももうちょっと話がわかるように…」
「…隊長、そう言うケの人だったんですか、まさか…」
「だったらどうした?なぁ…言ってみてくれ、私が…好きかい?」
「えっ、あ、あの…はい、好き、好きです…大好きです…」
「……。」
「……あ、そう言う事でしたか…えーっと…」
「ふふ…おや、どうした?こんなに硬くして…昨日あれだけやったと言うのに、もう欲しがっていると見えるが?」
「こ、これは…朝だからこうなっちゃうんです…」
「…したいか?」
「…はい、隊長の手で…して、欲しいです…」
「…失礼しました、私もう帰ります…は、吐き気が…」
「……。」

NEXT→中間報告…?

「…ねぇ、もう止めない?あんなディープなモン見せ付けられたらテンションもクソも無いわよ…。」
「お、お気持ちは分かりますが後一部屋なのですから、ここまで来たら最後まで、ね?」
「あー… 今思い出しても気持ち悪い…」
「美しい殿方と可憐な美少年の絡み、ですか…」
「…ちょっと、何まんざらでもなさそうな顔してんのよ。…ちっくしょう、あの部屋に向けてお目覚めサワード撃って来ようかな…弾一発余ってるし…」
「ま、まぁまぁ…。でも、なんでそこまで嫌悪してらっしゃるんですの?」
「私の元彼氏がそう言う奴だったのよ!「ごめんね、僕は好きな人がいるんだ」って連れて来たのはねぇ、男だったのよ!男!
あーもう、思い出すだけで頭に来る…!あんなの、私が男に劣ってるみたいじゃない、何だってのよもう!」
「…もしその場に私が居たら、貴女を慰めて差し上げたのに…そうすれば、そこまで根に持つ事もなかったのではないかしら?」
「…うん、確かに…私、その頃気の許せる友達なんかいなかったから…ずっと、根に持ってて…。」
「ああ、ほら、泣かない!貴女は強い女なのでしょう?過去の思い出なんかで涙を流しては、その名が廃りますわよ?」
「だって、だって…あんた、優しいんだもん…!なんでやさじく、やざじくするの゛よぉ…!
あだし、そうい゛うのよわいのに…!」
「…もう、大丈夫です。大丈夫ですから…。」
「うっ、ぐすっ、もう、なに゛よ、なによ゛ぉっ…!きらい、きらいよぉ…!うわああああん!!ああああああっ!!」
「…今だけ、泣かせて差し上げますから…。…こんなことをさせるのは、貴女だけですよ?」
「ひっぐ、うええっつ…ひっ、ひっく…」

NEXT→ナルシーの部屋

「…なんか、ゴメン。すっきりした。」
「私はまんざらでも無かったですわよ?普段は強気な女の、唯一の弱味が見られて。」
「絶対喋んないでね、喋ったらぶっ放すわよ?」
「おぉー、怖いですわ~。では、出発ぅ~。」
「キイィ~、ムっカつく… 

…でも、ありがとうね…」
「……ふふっ。」

「な、なんかドアからしてヤバそうなんだけど。」
「明らかに異彩どころの話じゃないですわ…と、とりあえずオープン…」
ギイィ…
<ポーゥ!!>
「ひっ!?」
「はぁっ!?」
「…びっくりしたぁ、なんでドア開けるだけで声が出るのよっ!」ガンッ!
「こら、扉を蹴っ飛ばさない! …あれ、と言う事は…既にもぬけの殻?」
「…みたいね、ベッドもぺったんこだし…。来るのが遅すぎたかな?」
「貴女がメソメソ泣いてたからその間に起きてしまったのでしょう。まぁったく、肝心な所で役に立たない人ですこと。」
「っくぅ~…だ、だったら胸なんか貸さないでよ!余計泣いちゃったじゃない!」
「あら、私は感謝されこそすれ、文句を言われる筋合いはありませんけれど?それに、私に当たるのはお門違いと言うものですわ。」
「あ、当たってないじゃない!何よ、さっきから変にお高く留まっちゃって!私の弱味を握れたのがそんなに嬉しい!?」
「そんなこと誰も言ってませんわ!どうしていつも貴女はそうやって喧嘩腰に訴えかけるのですか!」
「喧嘩を売ってるのはあんたじゃない!」

「あの~…」
「「はっ!」」
「…私の部屋で何をやっているのですか?」

ナルシーの部屋

「…なるほど。お互いの言い分は分かりましたが、まずは一つ。喧嘩はよくありません。」
「うぅ…」
「面目御座いませんわ…」
「…それで二人とも、私に用があってこの部屋に来たのではないですか?」
「あ、確かにそうなんですけど…」
「その、寝てないと意味が無いのです…」
「ほう、と言うと?」
「その、あたし達寝起きドッキリの企画をやってて…今まで熱血と司令と…変態の部屋に寄って来たんですけど…」
「変態?」
「口に出すのも憚られる忌々しい部屋です。」
「…ああ、あの二人ですか…そうか、そこまで…ふむ…。」
「あ、で本題よろしいですか?せっかくなので、ナルシーさんの寝巻きを見せて欲しいのですけれど。」
「私の寝具ですか?ええ、構いませんよ。ちょっと待ってて下さいねぇ。」

「…この決着は今度着けるからね。」
「しつこいですわね、ナルシーさんも喧嘩はよくない、と仰っていたではありませんか…見苦しいですわよ?」
「関係ないわよ、そんなの。あたしは負けるとか引き分けってのが大っ嫌いなのよ、絶対この借りは返すから。」
「…なんだか火花が飛び散ってますが、お待たせしましたね。これが私の寝具です。」
「え、これって…えーっと…」
「…キャミソール?」
「はい。」
「…あの、女物…ですよね、これ。」
「その通りです。」
「……。」
「…と、とりあえず調査報告書に書き入れて…し、失礼しました~…」
「し、しつれい…」
「あ、お気をつけて…。」

NEXT→最終報告

「…結局なんだったのかしらねー…」
「…さぁ。」
「熱血の部屋見て?隊長の趣味見て?ホモの絡み見せ付けられて?あたしが大泣きして?最後の人は女装癖?…もう、サイアク。」
「…なんだか、どっと疲れました…。」
「…ねぇ、その…さっきは、ゴメン…。」
「あら、どう言う風の吹き回しですか?」
「…だって、あたしを気遣ってくれたのに、あんなこと言っちゃって…その、あんたの気持ちも考えずに…ごめん。」
「…そうですねぇ、もし本当に謝る気があるのでしたら…今度、買い物に付き合って下さらない?」
「は?え、あ、あたしと?」
「ええ。」
「…そのくらいならお安い御用だけど、でも荷物持ちくらいしか使えないわよ?」
「その荷物持ちを一端の乙女に変えて差し上げる、と言っているのです。今日びの女性がおしゃれの一つもしないでどうするのですか。」
「だ、だって…興味ないし…」
「それが問題なんです、貴女は素質も十分なのですから、磨けば間違いなく!パーフェクトに輝けますわ!私が保障します!」
「…そう?」
「ええ!」
「…ふふ、じゃ、あたし…楽しみ、に…して…」
「…あら?まじめさん?…ふふっ、どうやら燃料切れみたいですわね。
皆様も、こんな時間まで付き合って下さって、どうも有難う。私はまじめさんを部屋まで送ったら、一眠りさせて頂きますわ。
え、何もしないのか、って? …ふふっ、今は、ね。
それでは、またお会いしましょう。ごきげんよう…。 ったく、この娘…やけに、重いっ…!っくぅ…っ!」

~fin~

1-592-598へつづく?


+ タグ編集
  • タグ:
  • まじめ
  • お嬢
  • 熱血
  • ベテラン
  • クール
  • 少年
  • ナルシー
最終更新:2009年12月13日 17:50
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。