アルティメットスラッシュ
渾身の力で唐竹割り(頭上から縦に一閃)に斬りつける、剣術系の
スキル。
ようは垂直斬りとか縦斬りとか呼ばれる基本的な斬撃であり、
大仰な名前に反して普通の共通技(コモンスキル)である。
作中での使用者は
バルゴス、及びその霊が憑依した
ヤマシタ。
加えて、剣士や戦士といったクラスであれば多くの者が習得している。
ただの斬撃ではないか、と思われるかも知れないが、
実際のところ縦軌道の斬撃で有効打をとるのは難しい。
敵の頭に叩き込む場合、防具を付けていなくとも頭蓋骨の丸みで弾かれることがあるし、
大抵の頭防具は斬撃の威力を逸らせるよう意図的に丸みをつけてある。
兜に限った話ではないが、避弾経始の概念は多くの防具に盛り込まれており、
とくに直立歩行している対象への縦斬りは真芯を捉えづらい。
そんなわけで、横薙ぎや袈裟斬りに比べると『逸れやすい』ことから唐竹割りには一定以上の技量が求められる。
具体的には斬撃の威力が余さず対象へ伝わるよう正確に刃を立てねばならず、
どんな態勢からでも垂直に切り込めるだけのバランスや軌道を見極めるセンスが必要となる。
力任せに振り下ろしているだけのように見えて、
『スキル』として成立するには相応のテクニックが用いられているのである。
大剣でこれを扱えていたバルゴスは、粗野な見た目に似合わず技巧派だったようだ。
技術的な難易度が高い反面、正確に打ち込んだ場合の威力は他の斬撃よりワンランク高い。
膂力に加えて剣本来の重量が破壊力に乗算されるうえ、さらに体重も乗せやすい。
仮に止められたとしても、そのまま圧し斬り(へしきり)に移行できる点も強みだろう。
ゲームでも剣士・戦士系キャラの汎用的なスキルとして登場する。
クリティカル率が高い代わりに命中率が低いので、別途バフ等でケアしてやると使いやすい。
大剣や重鎧を装備しているとさらに威力補正がかかるため、
タンクのメインウェポンにも向く。
首尾よくクリティカルが発生すれば、一撃必殺の威力を発揮してくれる。
基本技を極めた先にある必殺の一撃という意味では、
まさにアルティメットなスラッシュだと言えるだろう。
最終更新:2021年05月26日 19:12