SF百科図鑑

アーシュラ・K・ル=グィン『世界の合言葉は森』

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August 02, 2005

アーシュラ・K・ル=グィン「アオサギの眼」

『世界の合言葉は森』(ハヤカワ文庫)に収録されている中篇。表題作のほうは既読だったが、こちらは未読だったので今日読んだ。
つまらんかった。
どこぞの惑星では、市民が奴隷をこき使って生活しているが、奴隷が反乱を起こし、自由を認めさせようと争っている。奴隷のリーダーの娘は人質に取られているが仲間と逃げ出し、未踏の荒野へ出て、そこにゼロから社会を作ろうとする、という話。
SFに舞台設定を借りた普通小説で、ルグィンの大好きな階級闘争もの。「世界の合言葉は森」のような露骨な過激さが無い分、地味で退屈。主張されている思想も今となってはやや陳腐な感じがするし、特筆すべきほどの作品ではなくなっていると思う。むしろ、荒野に踏み出して社会を作る過程のほうを読んでみたかった。
テーマ性  ★★★★
奇想性   ─
物語性   ★★
一般性   ★★
平均    2点
文体    ★★★
意外な結末 ★
感情移入力 ★★
主観評価  ★1/2 (18/50)
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