【生年月日】
1935年7月12日
【出身地】
山梨県韮崎市
【肩書】
北里大学名誉教授
等
【学歴】
1958年 山梨大学学芸学部卒業
1968年 東京大学より薬学博士号授与
1970年 東京理科大学より理学博士号授与
【予想授賞理由】
エバーメクチンの開発により。
【受賞歴】
1992年 紫綬褒章
1997年 ロベルト・コッホ ゴールドメダル
2005年 アーネスト・ガンサー賞
2008年 レジオンドヌール勲章(シュヴァリエ章)(
フランス)
2011年 瑞宝重光章
等
【著書】
【主要業績】
- R. W. Burg and S. Ōmura et al. Avermectins, new family of potent anthelmintic agents: producing organism and fermentation. Antimicrob. Agents & Chemother., 15, 361-367 (1979).
- D. A. Hopwood and S. Ōmura et al. Production of 'hybrid' antibiotics by genetic engineering. Nature, 314 (6012), 642-644 (1985).
- M. Hayashi and S. Ōmura et al. Suppression of bone resorption by madindoline A, a novel nonpeptide antagonist to gp130. Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 99, 14728-14739 (2002).
- H. Miyadera and S. Ōmura. Atpenins, potent and specific inhibitors of mitochondria complex II (succinate-ubiquinone oxidoreductase). Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 100, 473-477 (2003).
- H. Ikeda and S. Ōmura. Complete genome sequence and comparative analysis of the industrial microorganisms Streptomyces avermitilis. Nature Biotechnol., 21, 526-531 (2003).
【研究内容】
特筆すべき点がふたつある。一つは、自らが稼いだお金、米国メルク社との契約によるロイヤリティーなど、で、自らの研究費をまかない続けたことである。企業以外の研究者はそのほとんどが税金からの研究費に頼っているのに比べると、例外的、というよりも、ほとんど想像すらできないくらいすごいことなのである。
もうひとつは、川奈ゴルフ場の近くで発見された放線菌から発見されたエバーメクチン(およびその誘導体であるイベルメクチン)の信じられない効果である。どんなにいいお薬があったとしても、アフリカで特効薬として使うのはきわめてむずかしい。経済的な状態、健康への関心の低さ、医療の充実度、などから、注射による投薬を続けることはほぼ不可能であり、経口投与ですら相当にむずかしいとされている。ところが、イベルメクチンいうお薬は、開発者である大村智でさえ驚いたことに、年に一回の投与、それも経口投与で著効を示すのである。そのおかげで、2億人近くの人がオンコセルカ症から守られ、年間4万人以上を失明から防いでいると推定されている。その上、耐性寄生虫が出現していない、という、ほんとうに魔法のようなお薬なのだ。
エバーメクチンを基にメルク社が家畜やペットの抗寄生虫薬として開発した誘導体のイベルメクチンは、81年の販売開始後、翌々年からは動物用の薬として世界でトップの売上げを20年以上続けることになります。
【関連書籍】
【その他】
【本人HP】
【タグ】
最終更新:2013年12月15日 01:00