【生年月日】
1958年7月7日
【出身地】
岡山県
【肩書】
京都大学大学院 理学研究科 教授
等
【学歴】
1981年 京都大学 薬学部 製薬化学科 卒業
1985年 京都大学大学院 薬学研究科 中途退学
【予想授賞理由】
細胞内の小胞体で作られた不良品のたんぱく質がどのように感知され、処理されるかを明らかにしたことに対して。
【受賞歴】
2009年 ガードナー国際賞
2010年 紫綬褒章
等
【著書】
【主要業績】
【研究内容】
生命現象を分子レベルで解明するのが分子生物学だ。
当時、細胞内のたんぱく質合成工場にあたる小胞体には、品質を管理するシステム(小胞体ストレス応答)が備わっていることがわかりつつあった。
研究室では88年、細胞の状態が悪いと小胞体でたんぱく質の形成を助ける物質が増えることを発見。
本格的な研究が始まったばかりだった。不良たんぱく質「検知・修理」分子発見
細胞内の小胞体では、生命活動に必要なたんぱく質を作っている。
酸素や栄養の欠乏などストレスを受けると不良品のたんぱく質が多く作られる。
不良品の修理や処分のほか、たんぱく質の生産そのものを停止させるのが「小胞体ストレス応答」という品質管理システムだ。
森教授は、不良品を検知する分子「IRE1」や、修理、処分を行う物質を作り出す分子「HAC1」を発見。
2001年には人で同じ働きを持つ分子を見つけるなど、小胞体ストレス応答の基本的な仕組みを解明した。
このシステムは糖尿病や動脈硬化、パーキンソン病などにも関係するとみられ、原因究明や治療法の研究が世界中で進められている。
京都大学の森和俊教授が切り開いた分野が、「小胞体ストレス応答」で、細胞が作るタンパク質の品質管理に関わっている。
2009年の
カナダの国際的な医学賞「ガードナー国際賞」が授与された。この賞は1959年に創設され、受賞者の4人に1人がノーベル賞を受賞している。
小胞体内腔に折り畳み不全のタンパク質がたまるようになる状態を小胞体ストレスという。
小胞体ストレスが加わると細胞は直ちにストレスから回避するための防御システムを活性化させる。これがいわゆる小胞体ストレス応答といわれる応答機構である。
小胞体ストレス応答系は酵母から哺乳細胞に至るまで真核細胞に広く保存されており、タンパク質の成熟を支える重要なシステムであるとともに、非常時に細胞死から身を守るのにも不可欠な役割を演じている。
【本人HP】
【関連書籍】
【その他】
- 文科省科研費の取得状況
- 剣道五段。右京署で活動している太秦少年柔剣道愛好会の部長として週2回、小中学生を指導している。
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最終更新:2013年12月31日 20:58