彼の日々、淡々と過ぎ笑みを浮かべることは少なかった。
しかしここ数日で彼の表情が柔らかくなる。
更にクール染みた笑みを浮かべるようになり、彼は決まってベンチに座るか柱に寄りかかるか…
そして周囲を見渡しとある影を求める。
エルキュール・バートン
エリーが通称のミルキィホームズの一員。探偵の卵と評され、今や大きくなりつつある女性。
彼女を見つけて何故彼が意気揚々とするか。
このこともまた一つ、彼の楽しみだったのだろう。
彼女の生活をサポートする為か、それとも彼女を話しをしたい為か、彼女に会いたいだけなのか…
それは彼自身に聞かないと分からない事である。
名所の
寄宿舎が壊れたのも丁度この時期
隕石を二人で蹴り砕いた際に
『越える壁は 厚く高い程 越えた達成感があるぜ?』
レインドの一言で吹っ切れたかのようにエルキュールは笑みを見せた
二人は行動を一緒にするようになり、寄宿舎が無ければどうする?との考えが出た為
テントを使う提案が出た。
エルキュールはそれを受諾し、テントに暫く居ようと決める。
テント暮らしの初日はレインドと中に生えていたキノコを焼いてパーティをしたそうだ。
幾つか時は経て、エルキュールとレインドはテント内でも過ごす事が多くなった。
それと同時に他の三人が世界に参加…ついにミルキィホームズが揃った。
そして、レインドは他のミルキィホームズメンバーと顔を合わせ、コミュニケーションを取ることになる…
ある日、エルキュールはハプニングでアオとキスしてしまい、そのことをレインドは知るとこれといって怒りも悲しみも溢れず
そのまま普通に過ごしていた。
だが…
『お友達、揃ったな』
この言葉の裏には何があるだろうか…もう俺のサポートは無くていいよな。アオがいるよな。
そういっているようかに哀愁漂うレインドの雰囲気と発言
たった一言。この一言で別れを告ぐのだろうか?
否…レインドはただその場に居てエルキュールを励ますだけのサポート役から下りる意味を込めただけだった。
かといって感情は一切表に出さずにいた。
その時、エルキュールの手はレインドの手に伸びたが、手を繋ぐことは出来なく、そのまま二人で話を進めた。
その後、謎の男ことマスク・ザ・斉藤がレインドとエリーをゲームで勝負させる。
内容はツイスター
どちらかがリタイアか届かない。体を崩せば勝負あり。
エルキュールは善戦の末M字開脚をする填めになるが、レインドは次の番で崩れ落ちた。
罰ゲームの内容はポッキーゲーム
指定はレインドがしていいものとなるが、斉藤が『エルキュール・バートン』と叫ぶと斉藤の胸に小突き『分かってるじゃねーか』と呟いた。
二人は一本のポッキーを食べ始める。
徐々に近づき、崩れ落ちる食べカス。
レインドは一旦口を止める。
「エリー…いいか、だめか…答えてくれ」
「いい…です…」
少し口を動かし、そのままレインドとエリーはキスを交わす。
長く、浅く…
「両者引き分けだな」
斉藤の一言で唇が離れる。レインドとエリーはこの場を持って付き合う形となった。
しかし…これから先、新たな恋の形が生まれることをまだ、二人は知らずに居た…
最終更新:2011年01月11日 02:50