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レインド「ありがとうございました………義母さん(かあさん)……ッ(掠れ声で、ただただ、時間が過ぎて行く」
アオ「………。(
シエラへ短く黙祷を捧げ、
レイジェに声を掛けようと口を開きかけるが、堪えて口を閉ざしたままその場を後にする) 」
レイジェ「――ぁ……ッ……ッッ!!(歯を食いしばっていたが、彼女の声が途絶えると小さく口を開ける。堪えきれなかった哀しみが頬を伝って河となり、シエラの頬に雫となって落ちる)………(眼を閉じ、ただシエラを腕に収め、強く抱きしめ、嗚咽する) 」
―――幸せになって……どんな事をしてもいい…必ず…………. . . . . . .
シエラ「……(レイジェの言葉を受けた上で微笑み、口を開く)例え始まりが偽りだったとしても……貴女と過ごして日々の全てが私にとって本物だった…私にとってあなたのくれた喜びが私の全てだった……
ルシア、そして
サリー…どんなに世界が悲しみで満ちていても、それを救えなくても、絶望しなくてい…私が貴女に望むことはいつだって一つだけ……――― 」
レイジェ「何言ってんだよ!何諦めてんだよ!!今頃母親とか遅ェんだよ!!(歯を食いしばり、目元には涙が溜まり始める)アンタが!アンタがアイツに会って、アンタがアイツに会えばいいだろ!?そんな言葉、絶対、絶対俺から言わねぇかんな!! 」
シエラ「(目を伏せ首を横に振る)…自分の命が終わった事ぐらい…自覚できる………けど…ッ…ずっと自覚していなかった想いが、母親として彼女にかけてあげるべきだった…言葉が……!まだ…残せて居ない…から…ッ…せめて、聞き届けて…せめてあなたから… 」
レイジェ「し、喋るなシエラ!助かるかもしれない!(屈み、シエラを膝と両手で支えながら呼びかける) 」
シエラ「(地を張ってレイジェに縋り付き掠れた声で何かを伝えようとしていた)…え…てくれ……つた…え… 」
レイジェ「(落ち着け…落ち着け俺……この感情は何処にもぶつけるな、今はしまえ……ッ)……ッ(人が触れた感触を感じ、バッと下に振り返る) 」
レイジェの足に何かが触れた感触が伝わる、人の手が触れるそれだった
レイジェ「―ークソッ!(足踏みに近い形で地面を蹴り、落ち着かない様子で首を振りながらぶらぶらする)サリエル…間違いなくアイツなのは分かる……だが……ッ…!(ギリギリギリ 」
アオ「……っ、『サリー』…(察し、歯を食いしばる)……お互い、しばらく頭を冷やそう。…特に、レイジェさん(諭すような声色で) 」
サタナエル「………ああ、お前達は『サリー』と彼女に呼ばされていたのだったぁ…しんどくなるぞ…これからお前達は、今までが楽園であったと、懐かしむ程に…(薄ら笑いを浮かべ闇世と同化し消え失せた) 」
レイジェ「どういう事だ…おい!テメーぶっ飛ばす前に消えてんじゃあねーよ!さっさと降りてこい!俺に殺されろよ!!!! 」
アオ「…サリエルの、鎮魂歌……?(歯がゆさを覚えながらも、サタナエルの言葉に耳を傾ける) 」
サタナエル「(アオやレイジェには影響が無いがサタナエルの皮膚が焼けるかのように蒸気を上げている)時間のようだ…なに、諸君が『サリエルの鎮魂歌』から世界を救えたならまた合間見えるだろうよ……私よりも『彼女』を止める事に専念しておけ…(自らの影に溶けるかのように身体が欠け始める) 」
レイジェ「…なんだ、一体…?(微かな蒸発を見逃さず、眼を細めサタナエルに注がれる雨が出てくる月の位置に視線を送る) 」
アオ「―――。(身構え、部分的な蒸発、そして不可解な雨を目にし驚愕する)なんだ…あ、雨…!? 」
空は雲一つない夜空、にも関わらず丁度月が在った位置が砕け、開いた空間から青白く瞬く雨が降り注いでいる
サタナエル「…そう、か。私は罪や害悪か…大層な御身分だなぁ、家畜風情が私の価値を見定めるなど…奢るなよ人間…(立ち上がろうとしたその時、一粒の雨粒が頬を掠め皮膚が部分的に蒸発する)……チッ… 」
アオ「害悪にくれてやる慈悲なんか持っちゃいない。命を尊ばないやつに、この怒りの価値は計れないだろうさ……いいか、お前は俺が"殺す"。(静かに、しかし強く語気の篭った声で) 」
レイジェ「生まれた事自体が罪なお前を祝う奴なんざいねーよ(ほぼプッツンしかけだが、冷静さを保ってサタナエルを凝視) 」
サタナエル「(椅子の肘掛にもたれ掛かり薄目で二人を見下ろす)……ほう、誕生して早々私は滅墓されてしまうのか…なんと慈悲の欠片のない連中だろうか、7の死を経て8度目の生を受けた0歳の誕生日にケーキも茶もないというのか……相当お怒りのようだが、無意味な怒りだな 」
アオ「……分かった(レイジェへ返答し、サタナエルを鋭く睨む)祝福なんか、クソ食らえだ 」
レイジェ「―――(シエラの指を片手で強く握りしめ、今にでも泣きそうな強張った顔で俯き加減に眼を閉じながらシエラに無言の礼を告げる)(せめて、アンタの娘に、本当の再会という形で、会わせてやりたかった……)……行くぞアオ(
ジールの声を聞き、その一言一言に怒りを覚えながらサタナエルを見上げる) 」
サタナエル「(ジールの面影のある男が、背に月光を反射する輪を浮かべ、浮遊する椅子に座していた)…祝福してくれたまえ、新しい夜明けを 」
アオ「シエッ…あ、あぁあ…!(ダメだ、彼女はもう―――『上』…?!)(髪を掻き上げ、呼吸が乱れる。空間に響く声を耳にし、上方へ視線を移す) 」
シエラ「 ……────(口を開いても言葉を発することが出来ず微かな力を振り絞り指で『上』を指す) 」
──ンッンー…人間は『神様』とやらの聖誕祭に羊の肉を振る舞うらしいな、新しい誕生を祝うには新たな生との釣り合いを保つために『死』が必要ということだな、安い犠牲ではあるが、生贄となった彼女に誠意を払い…
レイジェ「おいシエラ!シエラッ!!(シエラに駆け寄り、膝に乗せ両手で抱え、名前を叫び呼ぶ) 」
箱が徐々に四散し消滅する…後には床に開いた四角形の大穴と、身体の大半を削り取られ地に崩れるシエラの姿があった
アオ「っ!?(シエラに突き飛ばされ、体勢を崩しながらもシエラの方へ振り向く)ぁ……(その様子を目にし、大きく目を見開き瞳孔が開く) 」
レイジェ「どわっ!!(突き飛ばされ、後ろに引きずられる様な形で倒れ、目の前の惨劇に眼を大きく開く)シ、シエラ!!(絶望と恐怖が入り混じった声質で彼女の名を叫び、箱を見続ける) 」
…包丁が突き刺さるような低い音を立て、彼女の手だけを残し、箱の形をした黒い影、『重力の箱』が彼女を包み隠した
ト ン ッ
シエラ「(腹の底から恐怖で込み上げる叫びを押し殺し口を手で抑え辺り警戒し天井を見上げた瞬間瞳が小さくなる)…!しまっ…────(青冷めレイジェ、アオを力一杯突き飛ばしたに腕を伸ばした瞬間 」
レイジェ「ペッ…(唾を吐いてお決まりの様に肩を鳴らし、口を尖らせる)この状況下、好きじゃあねーな…(冷や汗が顎を喉元を通じて地面へと足れる) 」
アオ「は、はっ……馬鹿な―――。(じっとりと脂汗が滲み恐怖に充ち満ちた表情をし、心臓の鼓動が早鐘を打つ) 」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨……(無音の筈なのに空気全体が鼓動するような重圧、それは、すぐ『近くで渦巻いている)
『恐怖したな、未知との遭遇を人は恐怖する』
アオ「…?シエラさん、どうし……!(崩れる死体を目にし、表情が緊迫する) 」
レイジェ「お、おいシエラさん!触れんじゃあねー!危ないぞ!(シエラを一喝して止めるが、触れた途端の崩れ方を見て瞳が小さくなる)俺の勘が当たってりゃ、どうやら敵さんはまだまだ生きてそーだなァ… 」
シエラ「違和感……二人も同じような違和感を…(残された死体に触れてみる、その瞬間中身のない玉ねぎの皮のように死体が(潰れて崩れた)…!? 」
レイジェ「確かに俺は「蹴った」!!手応えはあった、だが残ったのは違和感なんだよ!(口元を腕で拭い、相変わらず警戒中) 」
アオ「…う、うん。間違いない。……頭をなくして生きてる人間なんか、聞いたこともないし(ジールに視線を落としたままシエラに返答する) 」
アオ「……今ので、最後だ(腕をだらりと下げ、周囲を見回し―――)……(頭部を消失したジールに視線を落とす)…ああ、ちょうど俺も同じものを感じてた…不気味すぎる(目を凝らし、頬から喉元に汗が滴る) 」
シエラ「(息を飲み周囲を見渡す)…本体も含めて7体、確かに死んだ…見間違えるはずもない…彼は死んだ……手応えはあったのでしょう…? 」
レイジェ「おいアオ!なんか、なんか圧力(プレッシャー)感じるぞ…(後ろ歩きでアオの付近まで歩み寄り、ギリギリと歯を食いしばりながら目線を周囲に散らす) 」
一体はテラス下の塔の屋根を砕いて転落し、もう一体は喉元を掻き斬られ呻きもなく絶命…ジール本体が頭部を消滅し倒れてからを皮切りに呆気なく敵は総崩れになり静けさだけが残る 」
アオ「(ふらふらと立ち上がり、ジールとレイジェの方へ目をやる。依然として脚、手からは流血が止まらない)……な、にが起こって―――(ジールの様子を見て驚愕する)――はッ、せァ!!(覆面ジールの動きを捉え、懐へ踏み込んで鎌を握る手首を切り落とし、流れるような動きで喉元を掻き切る) 」
レイジェ「おっとッ!(大鎌の攻撃を屈んで避け、振り向かずにジール(覆面)の両肩を掴み前へ無理やり投げ落とす) 」
ジール(覆面)「──……!(その様を見届け残る二体のうち一体が一本引いたレイジェの背後、残る一体が正面からアオへ大鎌を振りかぶるが二人からすれば動きは鈍い) 」
レイジェ「ヘッ!手応えはバッチシ――ッ!?(足を戻し、肉片もないその頭部に恐怖を感じ3歩下がる) 」
┣¨パァァァァァァ…(レイジェの蹴りがジールの頭部に直撃し、卵の殻のように粉々に砕け散る、そこには血も肉も無かった)
ジール「(アオが更に一体にトドメを刺したのを見届けてから残りの二体に視線をやる)……羽化の時は来た、『チェックメイト』 」
レイジェ「成長はともかく、痛みに快感を覚えられちゃそれはもう変態だ変態(汗笑)最も、テメーの言い分が間違ってるなんざ思っちゃいねーがな…!(セリフが終わる寸前で前方にステップ、間合いを詰め勢いを付けた横蹴りをジールの顔面目がけ放つ)その面ぶっ壊すッ! 」
アオ「く、くっ―――無様だね(上体を起こし、青年ジールに深くナイフをねじ込み、胴体を蹴り飛ばしてナイフを引き抜く) 」
ジール「…(青年には目もくれずレイジェに『卵の殻のように一部が砕けた』笑顔を向ける)ああ、並の人編ではない…並の人間なら屈服するであろう壁や運命を難なく乗り越える、それは痛みももなく経験も無いということだ…痛みとは、私にとっては成長の糧であり喜びなのだよ、わかるかな、人間 」
レイジェ「バッ!(仰け反った勢いを利用し、2m程度距離を置いて着地)ドMか、テメー?(後がないように笑い、腕の熱を通常にまで戻しぶらぶらと動かす)瞬間的に物体を凍らせるたぁ……マジで人間技じゃあねーな…… 」
ジール(青年)「……!(ナイフを抜き取ろうとするが手首を掴まれ成す術が無くジールに目をやる)クソが!手を貸せ主人格、おい!聞こえねーのか畜生! 」
ジール「ッシャァ!(同じように頭突きを繰り出すがレイジェの方が素早く競り負け頭部から血を吹き出し仰け反る)ニィ…良い、今のは苦痛だった、久しくな…ッ 」
アオ「(直ぐ様ナイフを引きぬき、ナイフを握っていない手を上方へ突き出す)グシ…ャ……!(ジールのナイフが手のひらを貫通し、ジールの手首をがちりと握る。その際、体重を受け止めきれず地面に押し倒される形になる)つ…かまえた…ッ!!(激痛からか目が血走り、薄く笑む) 」
レイジェ「チッ…!(肩から炎を発生させ、冷気の浸食を許さぬ勢いで腕を燃やし、掴まれた状態から頭突きを噛ます) 」
ジール「(レイジェの昇竜脚は見事に顎を打ち上げ仰け反る、が…)ニィ…軟弱、今のを例えるならアマチュアレスラーがガキのジャブを受け止めるかのようだったぞッ!緩い緩い緩いYィィィィyyyYYYYッ!(そのまま拳を両の手で捉え冷気がレイジェに侵食して行く) 」
ジール(青年)「(もう一体の個体が更にもう一体の息の根を止めたアオ目掛けナイフを振りかぶり急降下してくる) 」
レイジェ「(破片を吸収した微かな遅れを逃さず、その構えの予備動作に入った瞬間を狙い一気に加速)でりゃあああああ!(懐に入ると、地面を蹴ってジールの顎から昇竜脚を咬ます) 」
ジール「そうだな、君自身を評価しているというに些か失礼だったようだ(掌を破片に翳す、すると沈むかのように破片は掌の表面に飲まれて消えた)来ぉい!今宵は祭り、無礼講よォォォオォッ!!(冷気を纏った掌底を構え迎え打とうと構える) 」
レイジェ「
マイテイ人~?へ…そういうのも大概にしな…(ペッと唾を吐き、片手をジールに向ける)俺はマイテイ人としての存在を否定してんだ………まぁいいか…行くぞ!(足を踏込んで駆け出し、その最中に街灯の破片を拾い上げ、ジールの腹部に投げつける) 」
ジール(青年)「(もう一体の個体がアオ目掛けナイフを振りかぶり急降下してくる) 」
ジール「ンッンー…心地よい殺気だ…(腕を交差し難なく受け止め、触れた部分から街灯が錆落ちてゆく)まったく、マイテイ人はどいつもこいつも飽きないなァ 」
アオ「ッ!!(床に突っ伏した青年ジールのうなじに、逆手に握ったナイフを深く突き立てる) 」
レイジェ「くっ……!ガシ!(街灯を全身で持つ様に支え、足を無理矢理床から引っこ抜く)フオオオオァァァアァァア!!!(街灯をそのまま武器にする要領で、ジール目がけ縦に振り下ろす) 」
ジール「なに、古来の拳法の一つさ…流水の動きという奴、だッ!(回し蹴りは街灯を切断しレイジェに向かって倒れてくる) 」
ジール(青年)「……!(足払いを受け床に突っ伏し隙が発生する) 」
レイジェ「げっ!ズガン!(その勢いを殺さずに蹴りを銜えたため、足が床に減り込む)ち、畜生…!テメー…今のは一体…! 」
ジール「(急激に速度を上げ流れるような動きでレイジェの蹴りを交わす)……どうした?眠っちまいそうな程鈍い動きだっただろうに(遠心力を加えた回転蹴りを振りかぶる) 」
アオ「ビリビリ…ッ…!(く、そ…何て衝撃だ……頭が、くらくらする…!)(ナイフを逆手に持ち直し、片膝をついたまま掌底を振りかぶった青年ジールに足払いを繰り出す) 」
レイジェ「(これは入るッ!)勝ったッ!(回転速度を上げ、そのままジール目がけて捻るように蹴りを入れようと試みる) 」
ジール(青年×2)「(一体がその後飛び上がり、アオの間合いに入ったもう一体が掌底を振りかぶる) 」
ジール「安心しろ、特別待遇だ(飛び上がったレイジェに対し飛翔するが、不気味なぐらい動きが遅い) 」
アオ「ぐっ…ハァ、ッハァ―――(足に刺さったナイフを抜いて顔を上げる。すると眼前に迫る2本の脚に気が付き、瞳が縮小していく)―――ドゴォォオッ!!(咄嗟に顔を腕で庇うが、脚力に押し負けて衝撃が全身へ響き渡る) 」
レイジェ「(動きが……見えたッ!)(急停止して身体を前のめりに倒した後、右手を地面について軸を作り両足をあげて回転)小便くせーおもてなしは嫌ーなんだよォォ~~!!!(回転後、錐揉み回転しながらジール目がけて飛び上がる) 」
ジール(本体)「(レイジェと一番近くにいた個体と位置が入れ替わるように移動し、テーブルを分身が受け止める)お気に召さないか、なら私自らおもてなししなくてはな 」
レイジェ「あ~?イカれたの間違いじゃあねーのかァ!(テラスにあるウッドテーブルを拾いあげ、ジール目がけまず投げた後、駆け出す) 」
ジール(青年×2)「(両脇からアオの顔面目掛けローキックを仕掛ける) 」
ジール(本体)「デェェェーン(両腕を広げおどける)心外だな、イカした手品だろう?(本体に至っては一歩も動いてはいない) 」
レイジェ「だっはぁッ!くっ…!(投げられている最中、老人に肘打ちで衝撃を与え、自分の身体から剥がした後にテラスの外で見事着地)テメー、自分を武器にするたぁ、本当に趣味が悪いぜ、悪い悪い…(汗) (礼は言っていないが、アイコンタクトでシエラに感謝の礼を示し、体勢を整える) 」
シエラ「ッ…レイジェさん!振りほどいて!(アーム内蔵のハンドガンで老人の頭を撃ち抜きトドメ刺す) 」
アオ「取った、次は―――ッづぁッ!?(次の行動に移ろうとした時、少年ジールが投擲するナイフが足に刺さり、片膝をついたまま掌底を振りかぶった青年ジールに足払いを繰り出す) 」
ジール(本体)「感謝する、共に総じて消え、終わりだ(レイジェにしがみついた老体をテラスの外へ放り投げる) 」
ジール(少年)「(首を裂かれ前のめりに倒れ打ち果てると同時にアオの足に向けてナイフを投擲し死亡) 」
レイジェ「がっ!(老体の身体に負け、拘束される) 」
ジール(老体)「(大降りの攻撃を受け身体の内部が半壊するが)……今の器に全てを置いてきた、ここで脱け殻は朽ちるとしよう(最後の力を振り絞ってレイジェに掴みかかる) 」
レイジェ「――ッ!(自分を盾にしやがったか…!)(大降りの攻撃をした為、隙が出来る) 」
ジール(本体)「(最も老いた分身を手繰り寄せ盾のように前に翳す)これで一体死亡…… 」
アオ「ッ!(その場で飛び、三方向から振り抜かれる手刀のひとつに手を付いて空中前転して少年ジールの背後に降り立つ)このナイフッ、中々イカしてるだろッ!!(背後から少年ジールの首を狙い、真横に切りかかる) ハハッ、無茶するね…!こっちは任せて!!(跳んだレイジェを見て笑い、過去のジール達に目を向ける) 」
レイジェ「褒めたって何も出やしないぜ…(小さく笑ってアオに呟き、目の前の敵に視線を向ける)ただ、俺が狙うのはッ!(目の前にきたジールの影を踏みつけるようにジャンプする)お前本体だああああァァァァ~~~!! (ジール目がけて急行下) 」
ジール(少年)「面白いものを使うな、いつの時代のものだそれは(他の二人と同時に三方向から剃刀のように鋭い手刀で切りかかる) 」
アオ「(ナイフを胸の前で構える)……君の力は、良く知ってる。共闘したって俺が足を引っ張っちゃうよ(苦笑し、レイジェに バトルロワイヤルにて)…お互い、全力で奴らを叩き潰そう。 なるほど、あの日記は本物だったわけか―――ダンスは得意じゃないが、俺らしく舞ってやろうじゃないかッ!!(半歩下がり、迎撃体勢) 」
ジール「過去の残像から連れてきた…全員私だ(手を上げると同時に6人横一列に並びコートをはためかせて二人へ駆け出す)さぁ、諸君はどう舞ってくれる? 」
アオ「(ナイフを胸の前で構える)…… 」
レイジェ「アオ、俺は共闘が苦手だ……あまり期待すんなよ(両手を拭い、ペッと唾を吐きジールを睨んだ後、後ろの6人に視線を傾ける) 」
ジール「ニッ…(振り向き包帯を巻かれた黒い染みが顔の半分をを染めている歪な笑みを向け)良い、実に、良い…その意思に誠意を表そう。ならば今、ここで…私から護って見せろ、私の望む変革から(黒い威風が彼を包み込み、彼の背後からジールと同じ銀髪の少年や男が6人這い出る) 」
レイジェ「それがてめーの意見が……(ジールに小さく笑いながら構える) 」
アオ「…っ(確かに、俺達がいなくなった"先の世界"は…どうなるんだ…?幸せな未来が続いていく保証は、無い……が―――)ああ、それでもいい。…せめて、俺の目が黒いうちは、安定を護り抜く。たとえ、脆く崩れ去ってもそれは…その安定は、確かに『在った』んだから 」
ジール「犬は餌で繁栄を覚える、人は安定という退屈に繁栄を覚える…だがいずれ腹は減る、いずれ安定は崩れる…短い一生の内に見届けられる繁栄などそんなものだ、仮にそれを未来に繋いだところで世界は良くも悪くも変わってしまう…それでも英雄と呼ばれ扱われ続けるかい、諸君は 」
レイジェ「(口を開かず、常に視線を鋭く光らせている) 」
アオ「(この男が……ッ)…訂正してくれ。栄えある未来のためだ 」
ジール「(立ち上がりワインを天高く放り投げる)来たな…『来てしまった』のだな…。一時逃れの平穏のため、焼き回しのような日常のために、短過ぎる命を投げ打ってまで 」
レイジェ「……(両腕をフリーにして彼の背中を見据えている) 」
シエラ「…(動こうとする気配が…ない?この男、いや気付いている…気付いている筈だ…!)(義手内蔵の機関銃をジールに向け様子を伺う) 」
アオ「―――(背を向けて展望台に座す男を見据え、ピリピリと空間を支配するプレッシャーに耐えながら腰に差しているコンバットナイフを抜き出す) 」
ジール「……(アオ・レイジェの存在を気配で察するが振り向かず赤ワインを啜り、沈黙を守っている) 」
大扉の奧…そこは、日現実的に巨大な青い満月に照らされた展望台、松明がその場所を囲い、その男は椅子に座して背を向け、夜景を眺めながら人間にしては余りに異質な気配を漂わせていた
レイジェ「…(雰囲気がやばいな…押しつぶされそうだ…)(シエラの後を3歩程度間をあけてついていく) 」
シエラ「……そう言うと思いました(手袋を外し機械製の義手のリミッターを解除して頷き扉の奥へ向かって歩を進める) 」
アオ「……よし、満場一致だね(不敵に笑って見せる) 」
レイジェ「ノルしかねーだろー……これはよォー 」
シエラ「(息を飲み大扉を見据える)風が一箇所からしか流れてこない……ご丁寧にお出迎えする気のようで……どうします、ノリますか(苦し紛れに微笑し) 」
アオ「…明らかに、誘い込まれてる。…余裕じゃないか(緊迫した表情になり、開いた大扉を見る) 」
レイジェ「おっと、御出迎えなのかな…勝手に開いたっぽいぞ! 」
ゴゥン…ギシ……(静まり返った大広間に骨の髄まで響くような重い物音がし大扉が開く)
レイジェ「手分けして開けるか、それとも危険性(リスク)を狭める為に全員で扉を開けるか… 」
シエラ「(息を飲み周囲を警戒しながら全体を見渡す)趣味…でしょうね(警備は愚かカーチスですらいない…?奴はあの大扉の奥だというのに阻むものがないだなんて、余りにも…不用心だ)…道は一つしか開かれていない…ということなのか 」
アオ「うん、……必ず。(レイジェ、シエラと顔を見合わせて小さく笑う) (シエラの後をついて歩き、ホラーハウスの内装を見る)…扉以外は行き止まり、か 」
レイジェ「随分趣味の悪い構造だ……(入った直後に文句を吐き散らす) 」
中世の古城を思わせるエントランスホールで、階段奥の大扉以外の、他の階段が続く先は全て壁となっていた
シエラ「ええ、悲劇の連鎖はここで、今、この瞬間で断ちましょう(二人に振り返って微かな笑みを浮かべ、ホラーハウスの扉を開ける) 」
アオ「(目を伏せて深呼吸し、ゆっくりと目を開く)…わかった、引き受けるよ。(覚悟を湛えた表情を見せる) 」
レイジェ「『世界』が『未来』へ…か……言い方変えればそっちの方が断然かっこいいや(ひひひと笑いながら呟く) ……奴とサリーの関係性は理解しきれていないが承知した……つけてやるさ、決着 」
シエラ「(アオの心情を察し鉄格子を開いてホラーハウスらしき建物の敷地内に入りながら)…そうです、彼は害悪以外の何物でもない化け物、一切の情けも必要ありません 」
アオ「(彼も、何かまずいことに巻き込まれてるのかな…)(レイジェを一瞥し) (シエラの震える手に気が付き、一呼吸置いてシエラに向き直る)―――これは、世界が未来へ向かう為に必要なことなんだよね。(その言葉は、自分へ言い聞かせているようだった) 」
シエラ「…あなたにとってもケジメをつけることになるでしょうね…彼との決着は(背を向けてレイジェに) 」
レイジェ「仕事?いや……今はそんな事よりも………(少し苦い表情でシエラを見る)目の前のイベントに参加すんのが先決か…… 」
シエラ「(頷き鉄格子に手をかける)ですが彼はまだ人間の肉体のまま、本来の力さえ取り戻さなければ勝算は充分です……有無を言わさず彼の肉体を中身ごと破壊します、頼めますか(その手は震えている) 」
アオ「(レイジェの声、そして姿を見にし目を見開く)君っ…いや、俺はー…そうだな、仕事ってところさ。(レイジェの質問に応える) …なるほど。いよいよ彼も打って出ざるを得ないワケ、か(目を細め、サリーやその中身のことについては触れない) 」
シエラ「……(レイジェを真っ直ぐ見つめ無機質な声で返す)入れ物が壊れたのですね…、雨が激しさを増しています 」
シエラ「(暫く遊園地を眺めてからアオに横目をやる)…暫くはこうしてここに引きこもって我々を駒に見たてたチェスを楽しむつもりだったようですが…状況が変わりました。サリー…いえその中身が暴走し『彼にとっても芳しくない』現状のようです 」
レイジェ「シエラさーん!(戦闘時にのみ着用する黒コートを着用しており、足音を鳴らしてシエラの元へと駆け寄って行く)シエラさん、サリーのことだが――アオ…?どーしてお前が此処に…(疑問符をたてる) 」
アオ「遊びの世界………俺達の居場所を、おもちゃ扱いされるのはご免だよ(シエラの視線に釣られ、遊園地を見て呟く) 」
シエラ「(アオを確認し帽子を取って遊園地に目をやる)あの男の夢の象徴といったところですね彼にとって全てが『遊びの世界』 」
アオ「(大きめのフードを被って顔を覆い隠し、徒歩でシエラの前へ現れる) こんな所に遊園地があったなんて、知らなかったよ(顔を覆ったフードを取る) 」
シエラ「(コートを羽織り帽子を目深に被って懐中時計に目をやる)……時間五分前、そろそろか 」
──荒廃した無人遊園地──
最終更新:2013年12月09日 19:09