大音楽祭(ミュージカル)
『歌刀』と『音来奏生』の二つ武器を用いて音楽を奏でることで様々な現象を引き起こす邂逅録。
片方のみでも発動するが、二つが合わさることでその真価を発揮する。
五感や思考を狂わせる催眠効果を齎す他にも、衝撃波や後述する“閃律”などの攻撃に転化できる。
破壊力と殺傷力に欠けるが非常に強力な幻覚作用を引き起こす能力であり、
また武器を手にしている状態では“歌謡”という歌唱による幻術を引き起こすこともできる。
この能力を通じて繰り出される技は基本的に「奏術」と呼称され、以下に挙げる技を発動する。
音を具現化させて(形は音符そのもの)、破裂と同時に衝撃波を与える奏術。
無数に生み出した“閃律”を音楽に乗せることで生命力を与える奏術。
活力を得た“閃律”は蛇のように湾曲しながら敵に襲いかかる。
緊張状態になった自身や対象者に幻術をかけることで遅鈍性のある身体能力を一時的に解消し、無駄なく力を発揮する奏術。
“開放眼”とは違い、身体能力の増強を行うものではない。
また併せて“アンビション”のような効果を一時的に齎し、対蟲用の戦術としても使用される。
単調な攻撃を繰り返す度に威力が倍増していく奏術。
攻撃と先述したがあらゆる行動を連続化させることでも効力は発揮する。
“刹那”で走り続ければ続けるほど速度が上昇したり、弱い打撃で壁を殴り続ければあっという間に粉砕できたりなど、幅広く応用化できる。
その為戦闘においては長期戦に強いが、行動を連続する際に一定のリズムを保つ必要があり、ある動作から別の動作に切り替わると効力が初期化される。
- 神聖域『楽譜大館』(エルドラード『ビブリオテーカ』)
周囲に数多の楽譜を納めた巨大棚を展開する広域防御能力。
棚から零れるように現れた楽譜は演奏記号を具現化し、ノウェムを包む様に防御したり対象を絡め取ることができる。
☆閃律(センリツ)
ノウェムが主要とする剣術で大音楽祭から生まれたもの。
本来刀剣を振れば一閃が走って消えていくが(そもそも一閃を視認できないのが常識)、
閃律によって繰り出された一閃はその場に留まったまま消えることはなく、故に肉眼で確認することができる。
この静止した一閃に更に別の一閃と繋ぎ合せることが可能であり、これらを繋ぎ合せることで初めて攻撃に転化する。
詳細としては、対象者を閃律内に閉じ込めて攻撃したり、無数の閃律をつくって罠にかけたりなど多彩な戦術で敵を翻弄することが可能である。
上記のことから非常に扱い辛い独特な剣術であるため、これを考案し使いこなしているノウェムの高度な腕前が窺える。
四つの閃律を繋ぎ合せて閃律内の対象に強烈な斬撃を見舞う剣術。
対象を閉じ込めて使用するだけでなく、前方に作り出すことで斬撃を光線状に飛ばすこともできる。
この四重奏を基本に、発動は早いが攻撃範囲の狭い“三重奏”(トリオ)や攻撃範囲は広いが発動の遅い“五重奏”(クインテット)などに派生できる。
☆歌謡(ウタウタイ)
“大音楽祭”から生まれた“閃律”に次ぐ主要技。
己の声帯を武器とし、幻覚を引き起こし洗脳効果を齎す特殊な声音で相手を翻弄するのが基本形となる。
声音で相手の行動強制や物理的な破壊力を有する衝撃波として放つ他にも、
己自身に聴かせることで自己強化を図ることもできるなど幅広く応用でき、その効果も絶大的である。
骨や壁等の障害物を貫通し直接脳へ伝えるため、手で耳を塞ぐ程度では回避できない。
洗脳した対象者に対し幻影を齎し、その人物が体験した、あるいはこれから体験するであろう悲劇へと連想させることで自殺を促す歌。
もともとこの歌謡は“自壊予告”の派生であり、自身が死際に使用する"最期"の切り札である。
洗脳した対象を介して更に“歌謡”の効果を拡張する。
歌謡に更なる歌謡を重ねることで効果と範囲をあげる特殊な歌謡。
本来二重唱とは、2人の歌手が同時にあるいは掛合で歌う重唱のことを意味するが、ノウェム自身は一人でこの二重唱を行うことができる。
本人曰く四重唱まで可能であり、それを歌謡に応用できる模様。
Ⅹ回路派生
“士騎”の派生。
従来の限度を越える程のマナをため込み、暴発することでそれ以上の効果を発揮する能力。
無論“士騎”以上にマナをためる時間を有するが、それに比例して恩恵は確かなものになる。
“刹那”の派生。
高速移動と同時に“大音楽祭”の音楽を奏で相手を翻弄し続ける。
“結塊”の派生。
音楽記号の形をした結塊を列並びに展開し、衝撃を受けると同時に超音波を放ってカウンターを与える。
更に展開枚数を増やしたその派生“総譜読解”(フルスコア)がある。
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