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始まりの世界
草木も眠る丑三つ時。
並盛町から少し離れた郊外に建つ一軒の家に突如として光が現れた。
誰かが見ていればすぐに大騒ぎになっただろう。
しかしその光を目撃した者はおらず、光は誰にも知られること無く現れた時と同じように突如として消え去った。
光が消え去った後、その建物の中には2人の人間がいた。
どちらも先ほどの光を疑問視する事は無い。
その光に導かれこの世界にやって来た旅人なのだから・・・。
「次は何の世界だろうね?知ってる世界だといいなぁ」
「でも確認するのは夜が明けてからだな。ここで俺たちが何をしてるかは分からないが少しでも寝たほうがいい」
「はぁい」
少年の言葉に少女は素直に頷き、建物の中を迷うことなく進んでいく。
その後に続きながら少年はぐるりと周りを見回した。
少し違和感はあるものの、今まで自分たちが住んでいた家の構造とほとんど変わらないようだ。
"これならこの世界にいる間、不便することは無いだろう"
少年はそう結論付けると、少女に続いて部屋に入っていった。
最終更新:2011年09月12日 15:11