382 :  まほ落語寄席  2008/01/03(木) 22:19:37 ID:???
朝倉「えぇ、新年のお喜びを申し上げます。
今年も原作、ザジちうスレ、たまには・・まほ落語寄席をよろしくお願いします。
    • 先ほどから、去年から始まってる何か忘れてるような気がするんですよねぇ~。
あのぉ~、あれなんですよアレ。・・・そう!ネギま!?neo。
も、なんですけど。テレビでやってる・・なんだったけな?まぁ時間が無いので本題へ。
交通が発達した今、北は沖縄から南は北海道まで行こうと思えばどこにでもいけますね。
そんなどこでも行けるこの時代のこんな時間からココへ来てるアンタはどこか行ったの?と
聞いたら悪そうなので、年が明け!冬休み!年末年始の休暇!引きこもりか?!とは聞きません!
で、何でしたっけ?・・そうそう、交通の発達した今、注目されてますのがクルマ。
クルマど申しましても自動車ではなく、人が引く俥でございます。
何故注目されているのかと申し上げますと、シーオーツー、排ガスを出さない点が評価されてるとの事。
人間が引くんですからガスの出しようが無いですな。
これは俥屋と言う商いが全盛の頃の噺でございまして」


383 :  まほ落語寄席  2008/01/03(木) 22:20:51 ID:???
千雨「あぁ参ったね。ちょいと服を買い足しに東京大敷地から神田の衣装屋に来たら
思いのほか時間が掛かっちゃったよ。荷物もあるし、歩くと時間掛かるしなぁ・・。
おっ、俥屋が居るじゃねぇか。俥に乗るか。・・・おい、俥屋!」
夕映「えっ?へい・・・私ですか?」
千雨「おう。お前しか居ねぇじゃねぇか。急いでんだ、俥を出してくれよ。」
夕映「へい。どうぞ。・・・どちらまで?」
千雨「有明に有る、東京大敷地までやってくんねぇ。」
夕映「えぇ?!遠いです。」
千雨「もちろん、お金は弾むからやってくれよ。」
夕映「わ、分かったです・・・。」
千雨「頼んだよ。・・・。・・・・・・。俥屋さん。ずい分ゆっくりじゃねぇか?
あと、妙に揺れてるよ?」
夕映「へぇ・・実は先ほどから催して・・・お手洗いに行きたくて。」
千雨「な?!何で乗せる前に済ませてねぇんだよ!」
夕映「だって、お客さんが急げとさっさと乗り込むですから。」
千雨「じゃあ先に言ってくれよ。・・・おっと、買った服落としちまったから取ってくれ。」
夕映「えぇ。どこに?」
千雨「お前の足元だよ。」
夕映「これを?取れと?」
千雨「良いじゃねぇか。お前が近くに居るんだから。」
夕映「取るには・・屈まないといけませんね?」
千雨「そうだな。」
夕映「そして、私は催してますよね。」
千雨「良いから取れよ!このノロマ!」
夕映「痛っ!・・・あっ、アナタが催してるときに打つから・・・も、もるでs」


384 :  まほ落語寄席  2008/01/03(木) 22:22:14 ID:???
千雨「あー!あー!止めろ!もう良い!降りる!・・普通なら踏み倒したいとこだが、
下着代だと思って・・・ほら、取っとけバカ!
      • ったく。急いでんのに時間食っちまった。・・・おっ、あそこにも俥屋が居るじゃんか。
良いねぇ。触覚が頭のてっぺんから真っつぐに伸びて、程よい所で二股に分かれて、
おまけに黒の長髪。あいつは速そうだね。カサカサと物の間を抜けてくだろうな。
      • おい!ゴキブ・・じゃねぇ、俥屋!」
ハルナ「へい!なんでございやしょ?」
千雨「俥を出してくれ!」
ハルナ「へいッ!どこまででござい!」
千雨「良い返事だね、粋だねぇ。・・有明の東京大敷地までやってくんねぇ!」
ハルナ「あぁ・・有明の・・東京大敷地・・・。」
千雨「何だ?嫌か?」
ハルナ「いえ、嫌じゃないんです。むしろ今すぐにでも行きたいんです。」
千雨「じゃあ良いじゃねぇか?」
ハルナ「ただ、私も万世橋向こうの電気街を周ってから行こうと思ってたんで。
仕事、さっきで終いだったんです。」
千雨「んだよ。じゃあ先に言えよ。」
ハルナ「へぇ、商売人の性で。」
千雨「じゃあこうしよう。私が乗るだろ。そのまま先に、電気街周ってから有明にやってくれ。」
ハルナ「へい、分かりやした!まずはメロn」
千雨「バカ!名前出しちゃいかん!」

朝倉「わぁわぁ騒ぎながら買い物を済ませまして」

ハルナ「行きやすよー!ヨイショ!」
千雨「おぉ!速いね速いね!」
ハルナ「退いた!退いた!退いた!退いた!退いた!」
千雨「おお!おぉ!速いって、俥屋!勘違いだと悪いけど、ここは高速道路じゃないか?」


385 :  まほ落語寄席  2008/01/03(木) 22:23:56 ID:???
ハルナ「えぇ。虹橋渡らないと有明の東京大敷地へ行けないでしょ?」
千雨「おっ、おい!冗談じゃないよ!降ろしてくれ!」
ハルナ「別に構いはしませんが、どうやって帰るんで?」
千雨「・・・。分かった、極力急いでくれ。」
ハルナ「了解!さぁ退いた退いた!・・・おぉ、コ○ケ渋滞に入りますよ。」
千雨「あぁ!しまった!それがあったんだよ。何でコミ○に自家用車なんだよ。
あいつ等は見た目に金掛けないから金が有るんだろうけど、イベントには
自家用車を避けるのが通人ってもんだよ。・・俥屋、渋滞通過にどれくらい掛かる?」
ハルナ「なぁに、何も順番に並ばなくても、飛び越えていけば大丈夫ですよ。」
千雨「そうかそうか・・飛び越える?」
ハルナ「えぇそうですよ。これがこの噺の見せ場、噺家が正座でジャンプするんですから。」
千雨「あぁ。確かに迫力有るけど、まほ落語寄席で可能なのか?」
ハルナ「どうでしょうね?普段から○○は俺の嫁と妄想力逞しい読み手様が
どれだけイメージできるかが鍵じゃないですか?」
千雨「バカな事を言うんじゃないよ!飛び越えなくても良いよ!」
ハルナ「そうですか?それじゃあ奥の手を・・・」
千雨「奥の手?・・・おい、何そこの柵・・戸を開けて・・・おいおい、そこは!
ゆ○か○めの線路だよ!え?そこに入って・・おいおいおい走るな!コラ!
俥屋!線路内を走るな!止まれ!」
ハルナ「へい。止まりましたけど、大変なことになりましたよ!」
千雨「してるのはお前だ!」
ハルナ「半分は私ですけど、もう半分は電車ですよ。ホラ、前から猛スピードでコッチに」
千雨「あああああああああああああああああああ!最悪だァ!」
ハルナ「最悪?そんなこたぁ無い!良い年になるよ、ドーンとぶつかって」

朝倉「『当たり年だ!』

腐女子俥【反対俥】の一席。」

387 : 葉加瀬 悪魔のリモコン 2008/01/04(金) 00:12:42 ID:???
葉加瀬 悪魔のリモコン


私、天才なんです。自分で言いますが天才なんです
何でも作れますが、作るのには必要なものがあります
お金?そんなモノは必要ありません。たくさん持ってますから
それよりも必要なもの。それは・・・作るものがいかに私の心を刺激してくれるか、です

葉加瀬 「???リモコンですか?」
シスター 「そうッス。これを遠隔操作できるリモコンを作って欲しいッス」
葉加瀬 「これを?遠隔操作ですか?何故ですか?」
シスター 「んふふふ・・・この時期、これを支配するものはこの世を支配できるッス」
葉加瀬 「なるほど、いいでしょう。二時間ほど待ってください」
シスター 「感謝するッス」

エヴァ 「茶々丸。もっとこたつの温度を上げるにゃ~」
茶々丸 「マスター。こたつの中で砕けすぎです。口調が猫になってますよ」
エヴァ 「あふぅ・・・猫がこたつで丸くなる気持ちがわかるにゃ~」
茶々丸 「ほら、蜜柑あげますからこたつから顔だけでも出してください」
エヴァ 「む~、顔だけだぞ?あと、蜜柑の白い繊維は丁寧に剥くにゃ~」
茶々丸 「はいはい・・・」

シスター 「ぬくぬくと世間を避け、惰眠を貪る仔猫ちゃんには・・・寒冷地仕様のお仕置きッス!!」

だんだんとオレンジの光が消えてゆくこたつの中、それに気がついてもどうすることも出来ない哀れな仔猫
エヴァ 「にゃ、にゃんでこたつの光が・・・冷える、冷えてゆくぅ!!!」
茶々丸 「こたつ温度低下、温度低下原因不明・・・さぁ、諦めてこたつの外に出ましょう。麻帆良自宅警備員の仔猫ちゃん」
エヴァ 「嫌だ・・・外は寒いから嫌だにゃぁぁぁ!!」

やはり炬燵温度調整機は悪魔のリモコンでしたか


391 : くーとエロチア二人 2008/01/05(土) 14:34:40 ID:???
くーとエロチア二人

今日は勉強会、美砂の部屋に古と円が集まっていた。
バカレンジャーの一角の古は是が非でも成績アップが目的だ。
そのために普段からとても仲がいい美砂と円と一緒にがんばったはずだが……。
「あ~、くーちゃん可愛いよー」
「この底抜けに明るい瞳がなんともねぇ~」
最近仲がいいとはいえ、二人揃ってとにかくアプローチをかけてきているのだ。
ある日は円が古と一緒にショッピング。ある日は美砂と映画。
中国武術の練習にもよく見かけるようになった。

「あまり迷惑にならないようにしてほしいアル」
さすがに頻繁に来るため、他の部員にも顔が知れ渡っている。
この前の大会など、優勝と同時にキスされて大騒ぎとなったのだ。
当然朝倉の餌食になり、半ば強引に記事の差し止めを行ったばかりなのだ。
「だってー、くーちゃん最近相手してくれないじゃん」
「それは仕方ないアルけど……」
少々奥手な古と積極的なアプローチをするタイプの美砂と円。
二人の愛情表現に、古の理性がなかなかついてこないのだ。
「でも、私たちの部活も覗いているじゃん」
とはいえ、鍛錬の合間にチアの練習も覗いているのは事実である。
「そりゃ二人は大切アル……私の大切な……」
古は顔を赤くして下を向いた。
いつの頃からか友達や親友を越えた感情を抱くようになった。
それも二人だ。浮気は出来ないほうであり、どちらか選ばなくてはならない。
大切な、そして愛しい二人。だがどちらか選ぶともう一方はどうなる。
そのことが古にブレーキとなって踏みとどまっていた。


392 : くーとエロチア二人 2008/01/05(土) 14:35:44 ID:???
「おぉー、私がいつも揉んであげたから大きくなったかなぁ~」
美砂が後ろから胸を揉みしだす。
いきなりのことに驚きと甘い声を混じらせてしまう。
「な、何をするアルかー」
「ほほぅ。今日は白だね」
古が後ろを向く隙に円がしゃがみこみ、スカートをめくりだした。
「あぁー止めるアル。恥ずかしいアルー!」
恥ずかしさに抵抗する古だが。
その困り果てた顔を見るや余計にヒートアップさせる。
「いいのー、私たちが手取り足取り教えてあげる」
「くーちゃんはそのままそのまま」
「だ、駄目アル……あ……」
二人に抱きかかえられた古はそのままベッドに放り込まれて……。

「うぅ~。もうお嫁にいけないアル……」
すべてが終わった後は毛布を上からかぶっている古の後姿だった。
衣服はすでに剥ぎ取られている。自分の未熟さよりも、二人の強引な愛の前に敗れた。
「いいよ。私たちが幸せにしてあげる」
後ろから裸で抱きしめる美砂。
「だって、そのまんまのくーちゃんが好きなんだもん」
円も正面から抱きしめた。
古にはどちらか選ぶという選択肢は、はじめからなかったかもしれない。
そうでなければこんなに二人が愛してくれるだろうか。
ここまで二人同時に愛してくれるならば……
「ありがとうアル……。二人とも大好きアル」
互いの気持ちが一つなら、愛してくれるならそれでいい。


393 : くーとエロチア二人 2008/01/05(土) 14:36:57 ID:???
その気持ちだけで十分だ。
「よーし、じゃあ愛も深まった所で第2ラウンドいくよー」
「え゛っ」
「まさかー。一回だけで終わると思ってたぁ~」
忘れていた、彼女たちは通称エロチア。一回で終わるようなものではない。
「ま、待つアル。私もう疲れて……」
「「問答無用ー!」」
「きゃー」
あっという間に二人にベッドに押し倒される古。
第2ラウンドも簡単に敗北。そのまま6ラウンドTKO負けでようやく終わった。
その次の日、古は腰の痛みと疲労感、そして寝不足で学園を休んだ。

当然テストは赤点でバカレンジャーの称号は変わっていない。




394 : 魔女の仕送り1/2 2008/01/05(土) 22:55:19 ID:???
「すいませ~ん、宅配便です」
「あっありがとうございます、って結構大きな箱だな…」
差出人はネカネ・スプリングフィールド、ネギの姉からの
宅配便であった。
早速ネギは箱を開けて中身を見てみる
するとまず一通の手紙が入っていた。
(ネギ、元気にしていますか?ちゃんとご飯は食べていますか?
友達とは仲良くやっていますか?お姉ちゃんはそれがいつも心配です)
「お姉ちゃん・・・心配してくれてるんだ」
(これから日本は寒くなってくると聞きました。だから
ターザンチックなズボンを一緒に送りました)
「うん、タータンチックだね」
(それからマフラーも入れておきました、よかったら使ってください)
「お姉ちゃん・・・・。」



395 : 魔女の仕送り2/2 2008/01/05(土) 22:56:08 ID:???
早速はこの中を探してみたすると・・・。
「お姉ちゃん・・・これ、バイクのマフラーだよ、どうしようこんなの
それに・・・ほんとにターザンみたいなズボンだよ」
驚いているネギはもう一通手紙が入っていることに築いた
早速読んでみると
(この箱は二重底になっています
そこにネギの大好きなものを入れておきました
おねえちゃんがんばって作ったので
大事に使ってください)
「何だろ僕の大好きなものって・・・。」
早速確認すると
(お姉ちゃんががんばって作ったお札です!!!。
本物そっくりでしょう。)
「透かしが入ってない・・・。お姉ちゃん・・どうしちゃったんだろ………」



399 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:38:29 ID:???
『One More Sweet』 待ち合わせ

1/4

「ほいじゃ、ぅわたしは部活行ってくるね~♪」
カラオケボックスを後にすると、ぶんぶん手を振りながら桜子はラクロス部の練習に出掛けていった。
たっぷり歌い倒した後だというのにまだまだ元気一杯な桜子に、残された美砂と円は呆れた表情を見せる。
「さーて、円はどうする? ぶらぶら買い物でもしてから帰る?」
「だね。もーちょいしたらまつ屋寄ってかない?」
「はいはい、カロリー消費したもんね……。遠慮なく食べまくってぶくぶく太んなさい。―――ん?」
いつものやり取りを交わしていると、美砂の視界に見知った人物が目に止まった。すぐさま円も気付く。
「お、ゆーなじゃん。おーい……むぐぐっ!?」
円が声を掛けようとした直後、美砂は慌てて円の口に手を当てた。
「ちょい待って! ―――くぎみーさんや、ゆーなの恰好見てピーンと来ない?」
「くぎみーゆーなっての。……んー、待ち合わせかな?」
ベンチに腰を下ろしていた裕奈は、普段よりも随分と気合の入った服装を羽織っている。円が憶測で答えると、
美砂も同じ考えだったらしく、こくりと頷いた。
「どう見てもデートだよね……?」
「ふっふっふ……、ゆーなもなかなか化けるもんだ。となると、相手は亜子か教授ね!」
そして、美砂はそっと円に目線を送る。
「―――ちょっとのぞいてく?」
「とーぜんっ!!」
暇潰しのタネを見付けた、とばかりに、美砂と円はこっそりと裕奈の観察を始めた―――


400 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:39:01 ID:???
2/4 (ここだけ裕奈視点となっております)

んー、まだ三十分前かあ……。あははっ、ちょーっと早すぎたかにゃ?
けどっ! たまにはこんな風に待ち合わせするのも悪くないよね。しかもあたしの方が早く着いたんだし、
こーやって亜子を待つのも新鮮なカンジだ♪ ふふっ、なーんかくすぐったいよーな……。
今日は新年一発目のデートだもんね! やー、久々に気合い入れちゃったからにゃー。
うーん……。髪、乱れてないよね?
んと……、ちょいとこの店のショーウインドーで……。―――うんっ! カンッペキだねっ!
ふふん、亜子喜んでくれるかな? あたしを見て、赤くなったりして♪ なーんてね!
亜子はどんな恰好で来るのかな? あたしとしては白のコートがいいなあ……。真っ白なダッフルコート!
アレ着てると亜子ってば殺人的にカワイイんだよね~♪ なんかさ、冬の妖精ってカンジ?
学祭の時の雪女コスもヤバかったもんね! ホント、亜子は冬がお似合いなんだよね……。
なんかこう、儚いカンジがして、抱きしめたら溶けちゃいそうで……。でも、ほんのり赤くなったほっぺが
カワイイなんてモンじゃなくて……。
ふふっ、亜子早く来ないかなあ……。

…………。
……………………。
……………………うにゅ?

ちょっと風強くなってきたなあ……。ちょい寒いや……。
―――うーっ、なんかあったかい飲み物でも買ってこようかなあ……。
ううん! あたしがちょっと出払った瞬間に亜子が来ちゃったらなんかやだ! ここはもうひとふんばりだねっ!
がんばれあたし! 寒くない、寒くなんてない……!

…………うげっ。
うっそ、雪降ってきた!?
うう~っ、ガマンガマン……! あたしの愛は雪なんかに負けないんだから!!
―――そういえば、いつもは亜子が先に来てて、あたしを待っててくれてたんだよね。
亜子も、今のあたしみたいに頑張ってたのかなあ……?


401 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:39:33 ID:???
3/4

「―――おーおー、ゆーなも根性あるわねー」
観察を始めてから十数分後。先程からちらちらと雪が降り出していた。美砂と円は近くのコンビニで
カイロとホットドリンクを購入し、万全の構えで覗き見しているのに対し、裕奈はじっとベンチに座ったままだ。
「私たちみたいに何か買ってくればいいのに、頑張るわね……」
「いやいや、万が一すれ違いになったらがっかりじゃない。あえて待ち続けるのにロマンがあるのよ……!」
円の呟きに、美砂はしたり顔で答える。
「けなげたねえ……」
と、円がくすりと微笑んだ時であった。

「―――二人とも何しとるん?」

突然、背後から声を掛けられ、美砂と円はびくりと振り返る。そこには暖かそうな白のコートに身を包んだ亜子が
きょとんとした表情を浮かべていたのだ。
「なんだ亜子かあ……。びっくりさせないでよ……」
「ま、ようやくお姫様の到着ってワケね」
一息つくと、美砂と円はこっそりと亜子に耳打ちした―――


「ゆーな! おまたせや~♪」
待ちに待った恋人の声に、裕奈は一瞬表情を輝かせる。されど、すぐさま落ち着き払った様子で答えた。
「やっほー、あたしも今来たばっかりだよっ♪」
次の瞬間、亜子は盛大に吹き出しそうになる。そして、くすくす笑いながらいきなり裕奈に抱き付いたのだ。
「へっ? ちょっ、亜子!?」
「ホンマ、ゆーなはアホなんやから……」
すっかり冷え切った裕奈の身体を包み込むように抱きしめながら、亜子はごそごそとホットドリンクを取り出すと、
ぴとっ、と裕奈の頬に当てた。
「あはは……」
ばつの悪い表情でホットドリンクを受け取ると、裕奈はすぐさま喉に滑らせた―――


402 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:40:05 ID:???
4/4

「―――しっかし、なんであたしがずっと待ってたって分かったの?」
ようやく人心地ついた裕奈が尋ねると、亜子は苦笑混じりに指差す。そこには―――
「あっははは! ゆーなってば可愛いすぎ~っ!!」
「うんうん、ゆーなのけなげな一面を覗かせてもらったよ~」
一連の裕奈の行動が盛大にツボった美砂と円が笑い転げていたのだ。思わず裕奈はぴしいっ! と硬直する。
そして、みるみるうちに顔を赤くして、
「ア、アンタらずっと覗いてたんなら差し入れくらいよこせえええええっ!!!」
照れ隠し全開の裕奈の絶叫が、冬の街に響き渡った―――


「じゃあ、お邪魔虫は退散するね~」
「ごゆっくり~♪」
実にいい表情をして、美砂と円はそそくさと去っていった。やれやれとばかりに裕奈は溜息をつく。
「まあ、今さら見られた所でどうってコトないんだけど……、ああもう、なんかくやしい!」
「あはは。けど、ウチはあの二人のお陰でゆーなに惚れ直したもん♪」
そう言って亜子は裕奈の手を握る。まだ、その手は冷たい。
「や、でも、亜子だってあたしの立場だったらじっと待ち続けるでしょ?」
「へ? ウチやったらフツーにカイロとかぬくい飲み物買うてくるけど?」
残酷な亜子の一言に、再び裕奈はぴしぴしいっ!! と硬直してしまう。その表情が可笑しくて、
亜子はくすくす笑いながら、
「えへへ、冗談や♪」 
裕奈の首に腕を回し、素早く唇を重ねた。これには凍りついていた裕奈も瞬く間に顔を上気させる。
「―――ふふっ♪」
「―――あはは♪」
やがて、とちらからともなく微笑むと、二人は互いに手を繋いだまま冬の街に消えていった―――

(おしまい)

405 : マロン名無しさん 2008/01/06(日) 19:54:53 ID:???
古菲「うむむむ…」
ネギ「古老師、どうしたんですか?」
古菲「おお、弟子よ。 実は素晴らしい剣術の奥義書が手に入ったアルよ」
ネギ「へー、中国武術の剣術ですか? えと、なんて読むんでしょう?」
古菲「僻邪剣譜(へきじゃけんぷ)と読むアル。 邪を払うと言う意味アルよ」
ネギ「それは凄そうですね」
古菲「うむ、これはとても素晴らしい… 武術家と言う者は優れた武術書を見ると
学ばずにはいられないアルが… 私には習得できんアルよ」
ネギ「えっ、古老師が!? なんでなんです?」
古菲「これは男性限定の剣術書アル。 弟子よ、お主が習得してみないアルか?」
ネギ「そんなに素晴らしいものなら、お願いします古老師!」

古菲「この剣術は最初の関門さえ通れば身につくアル」
ネギ「はい! まずは何をすれば良いんでしょう?」
古菲「ふむ、まずは最初に宦官になることからアルね」
ネギ「宦官…?」
古菲「まずはこちらに来るヨロシ」

カモ 「なあ、兄貴どうしたんだよ?」
明日菜「あら、ネギどうしたの? このか、何かあったの?」
このか「なんや、えらいボロボロになって帰ってきたんえ。怯えてるみたいやけど…」
ネギ 「……や、やめて…」

394 : 魔女の仕送り1/2 2008/01/05(土) 22:55:19 ID:???
「すいませ~ん、宅配便です」
「あっありがとうございます、って結構大きな箱だな…」
差出人はネカネ・スプリングフィールド、ネギの姉からの
宅配便であった。
早速ネギは箱を開けて中身を見てみる
するとまず一通の手紙が入っていた。
(ネギ、元気にしていますか?ちゃんとご飯は食べていますか?
友達とは仲良くやっていますか?お姉ちゃんはそれがいつも心配です)
「お姉ちゃん・・・心配してくれてるんだ」
(これから日本は寒くなってくると聞きました。だから
ターザンチックなズボンを一緒に送りました)
「うん、タータンチックだね」
(それからマフラーも入れておきました、よかったら使ってください)
「お姉ちゃん・・・・。」



395 : 魔女の仕送り2/2 2008/01/05(土) 22:56:08 ID:???
早速はこの中を探してみたすると・・・。
「お姉ちゃん・・・これ、バイクのマフラーだよ、どうしようこんなの
それに・・・ほんとにターザンみたいなズボンだよ」
驚いているネギはもう一通手紙が入っていることに築いた
早速読んでみると
(この箱は二重底になっています
そこにネギの大好きなものを入れておきました
おねえちゃんがんばって作ったので
大事に使ってください)
「何だろ僕の大好きなものって・・・。」
早速確認すると
(お姉ちゃんががんばって作ったお札です!!!。
本物そっくりでしょう。)
「透かしが入ってない・・・。お姉ちゃん・・どうしちゃったんだろ………」



399 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:38:29 ID:???
『One More Sweet』 待ち合わせ

1/4

「ほいじゃ、ぅわたしは部活行ってくるね~♪」
カラオケボックスを後にすると、ぶんぶん手を振りながら桜子はラクロス部の練習に出掛けていった。
たっぷり歌い倒した後だというのにまだまだ元気一杯な桜子に、残された美砂と円は呆れた表情を見せる。
「さーて、円はどうする? ぶらぶら買い物でもしてから帰る?」
「だね。もーちょいしたらまつ屋寄ってかない?」
「はいはい、カロリー消費したもんね……。遠慮なく食べまくってぶくぶく太んなさい。―――ん?」
いつものやり取りを交わしていると、美砂の視界に見知った人物が目に止まった。すぐさま円も気付く。
「お、ゆーなじゃん。おーい……むぐぐっ!?」
円が声を掛けようとした直後、美砂は慌てて円の口に手を当てた。
「ちょい待って! ―――くぎみーさんや、ゆーなの恰好見てピーンと来ない?」
「くぎみーゆーなっての。……んー、待ち合わせかな?」
ベンチに腰を下ろしていた裕奈は、普段よりも随分と気合の入った服装を羽織っている。円が憶測で答えると、
美砂も同じ考えだったらしく、こくりと頷いた。
「どう見てもデートだよね……?」
「ふっふっふ……、ゆーなもなかなか化けるもんだ。となると、相手は亜子か教授ね!」
そして、美砂はそっと円に目線を送る。
「―――ちょっとのぞいてく?」
「とーぜんっ!!」
暇潰しのタネを見付けた、とばかりに、美砂と円はこっそりと裕奈の観察を始めた―――


400 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:39:01 ID:???
2/4 (ここだけ裕奈視点となっております)

んー、まだ三十分前かあ……。あははっ、ちょーっと早すぎたかにゃ?
けどっ! たまにはこんな風に待ち合わせするのも悪くないよね。しかもあたしの方が早く着いたんだし、
こーやって亜子を待つのも新鮮なカンジだ♪ ふふっ、なーんかくすぐったいよーな……。
今日は新年一発目のデートだもんね! やー、久々に気合い入れちゃったからにゃー。
うーん……。髪、乱れてないよね?
んと……、ちょいとこの店のショーウインドーで……。―――うんっ! カンッペキだねっ!
ふふん、亜子喜んでくれるかな? あたしを見て、赤くなったりして♪ なーんてね!
亜子はどんな恰好で来るのかな? あたしとしては白のコートがいいなあ……。真っ白なダッフルコート!
アレ着てると亜子ってば殺人的にカワイイんだよね~♪ なんかさ、冬の妖精ってカンジ?
学祭の時の雪女コスもヤバかったもんね! ホント、亜子は冬がお似合いなんだよね……。
なんかこう、儚いカンジがして、抱きしめたら溶けちゃいそうで……。でも、ほんのり赤くなったほっぺが
カワイイなんてモンじゃなくて……。
ふふっ、亜子早く来ないかなあ……。

…………。
……………………。
……………………うにゅ?

ちょっと風強くなってきたなあ……。ちょい寒いや……。
―――うーっ、なんかあったかい飲み物でも買ってこようかなあ……。
ううん! あたしがちょっと出払った瞬間に亜子が来ちゃったらなんかやだ! ここはもうひとふんばりだねっ!
がんばれあたし! 寒くない、寒くなんてない……!

…………うげっ。
うっそ、雪降ってきた!?
うう~っ、ガマンガマン……! あたしの愛は雪なんかに負けないんだから!!
―――そういえば、いつもは亜子が先に来てて、あたしを待っててくれてたんだよね。
亜子も、今のあたしみたいに頑張ってたのかなあ……?


401 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:39:33 ID:???
3/4

「―――おーおー、ゆーなも根性あるわねー」
観察を始めてから十数分後。先程からちらちらと雪が降り出していた。美砂と円は近くのコンビニで
カイロとホットドリンクを購入し、万全の構えで覗き見しているのに対し、裕奈はじっとベンチに座ったままだ。
「私たちみたいに何か買ってくればいいのに、頑張るわね……」
「いやいや、万が一すれ違いになったらがっかりじゃない。あえて待ち続けるのにロマンがあるのよ……!」
円の呟きに、美砂はしたり顔で答える。
「けなげたねえ……」
と、円がくすりと微笑んだ時であった。

「―――二人とも何しとるん?」

突然、背後から声を掛けられ、美砂と円はびくりと振り返る。そこには暖かそうな白のコートに身を包んだ亜子が
きょとんとした表情を浮かべていたのだ。
「なんだ亜子かあ……。びっくりさせないでよ……」
「ま、ようやくお姫様の到着ってワケね」
一息つくと、美砂と円はこっそりと亜子に耳打ちした―――


「ゆーな! おまたせや~♪」
待ちに待った恋人の声に、裕奈は一瞬表情を輝かせる。されど、すぐさま落ち着き払った様子で答えた。
「やっほー、あたしも今来たばっかりだよっ♪」
次の瞬間、亜子は盛大に吹き出しそうになる。そして、くすくす笑いながらいきなり裕奈に抱き付いたのだ。
「へっ? ちょっ、亜子!?」
「ホンマ、ゆーなはアホなんやから……」
すっかり冷え切った裕奈の身体を包み込むように抱きしめながら、亜子はごそごそとホットドリンクを取り出すと、
ぴとっ、と裕奈の頬に当てた。
「あはは……」
ばつの悪い表情でホットドリンクを受け取ると、裕奈はすぐさま喉に滑らせた―――


402 : 『One More Sweet』 待ち合わせ 2008/01/06(日) 08:40:05 ID:???
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「―――しっかし、なんであたしがずっと待ってたって分かったの?」
ようやく人心地ついた裕奈が尋ねると、亜子は苦笑混じりに指差す。そこには―――
「あっははは! ゆーなってば可愛いすぎ~っ!!」
「うんうん、ゆーなのけなげな一面を覗かせてもらったよ~」
一連の裕奈の行動が盛大にツボった美砂と円が笑い転げていたのだ。思わず裕奈はぴしいっ! と硬直する。
そして、みるみるうちに顔を赤くして、
「ア、アンタらずっと覗いてたんなら差し入れくらいよこせえええええっ!!!」
照れ隠し全開の裕奈の絶叫が、冬の街に響き渡った―――


「じゃあ、お邪魔虫は退散するね~」
「ごゆっくり~♪」
実にいい表情をして、美砂と円はそそくさと去っていった。やれやれとばかりに裕奈は溜息をつく。
「まあ、今さら見られた所でどうってコトないんだけど……、ああもう、なんかくやしい!」
「あはは。けど、ウチはあの二人のお陰でゆーなに惚れ直したもん♪」
そう言って亜子は裕奈の手を握る。まだ、その手は冷たい。
「や、でも、亜子だってあたしの立場だったらじっと待ち続けるでしょ?」
「へ? ウチやったらフツーにカイロとかぬくい飲み物買うてくるけど?」
残酷な亜子の一言に、再び裕奈はぴしぴしいっ!! と硬直してしまう。その表情が可笑しくて、
亜子はくすくす笑いながら、
「えへへ、冗談や♪」 
裕奈の首に腕を回し、素早く唇を重ねた。これには凍りついていた裕奈も瞬く間に顔を上気させる。
「―――ふふっ♪」
「―――あはは♪」
やがて、とちらからともなく微笑むと、二人は互いに手を繋いだまま冬の街に消えていった―――

(おしまい)

405 : マロン名無しさん 2008/01/06(日) 19:54:53 ID:???
古菲「うむむむ…」
ネギ「古老師、どうしたんですか?」
古菲「おお、弟子よ。 実は素晴らしい剣術の奥義書が手に入ったアルよ」
ネギ「へー、中国武術の剣術ですか? えと、なんて読むんでしょう?」
古菲「僻邪剣譜(へきじゃけんぷ)と読むアル。 邪を払うと言う意味アルよ」
ネギ「それは凄そうですね」
古菲「うむ、これはとても素晴らしい… 武術家と言う者は優れた武術書を見ると
学ばずにはいられないアルが… 私には習得できんアルよ」
ネギ「えっ、古老師が!? なんでなんです?」
古菲「これは男性限定の剣術書アル。 弟子よ、お主が習得してみないアルか?」
ネギ「そんなに素晴らしいものなら、お願いします古老師!」

古菲「この剣術は最初の関門さえ通れば身につくアル」
ネギ「はい! まずは何をすれば良いんでしょう?」
古菲「ふむ、まずは最初に宦官になることからアルね」
ネギ「宦官…?」
古菲「まずはこちらに来るヨロシ」

カモ 「なあ、兄貴どうしたんだよ?」
明日菜「あら、ネギどうしたの? このか、何かあったの?」
このか「なんや、えらいボロボロになって帰ってきたんえ。怯えてるみたいやけど…」
ネギ 「……や、やめて…」

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最終更新:2009年01月25日 02:41