畜生。 畜生。 ああ、畜生。 忌々しい。 地べたを這いずり回ることになるとは。 白饅頭そっくりな不便な身体を引きずりながら、馬鹿でかい建物を上へ上へと登っていく。 天をつくほどの大きさのその建物の名前はUVM(ユニコーンヴァーチャルミュージック)本社。 SHIBUVALLEY中心部のBOO-DOO-KANから程遠くない位置で、異様な存在感を放っていた世界征服の本拠地にして男の牙城。 ほうほうの体でたどり着き、エレベーターが使えないので数十階分の階段を登り、高いドアに飛びついてなんとかノブを下ろす。 こういう事態を想定して回すタイプのドアノブにしておかなくて正解だった、などといつもの彼らしくない弱々しい思考が頭によぎり、誰にともなく自嘲した。 負けた。 完全敗北だ。 身体はもうボロボロだ。計画も頓挫、音楽の力を骨髄臓腑にまで叩きこまれてグロッキー寸前。威厳なんてありはしない。なんとみっともない姿だろう。 「だが、まだだ」 社長用デスクからなんとか目当ての物を取り出す。 青い鍵。 サウンドワールドでも、サウンドコスモでも再現不可能な物体。 専門家ではないが、その道に多少学のある男にはその正体は分からずとも使い道には心当たりがあった。 これは形状通りの『鍵』だ。異世界への扉と道を切り開く鍵だ。 男には平行世界に干渉する力がある。 聖川紫杏をこの世界に呼び出す時に、ソーシャルゲーム『Show By Rock!!』を使って平行世界に干渉したように。 この異世界の鍵を使えば、この鍵の出自である異世界に干渉することが出来る。 「見ていろ、グレイトフル・キング……私は、諦めないぞ」 確かに負けた。 だが、それは『この次元』『この世界』の話だ。 音楽の才能溢れる者はどの時空にも存在する。 別の次元に移れば敗北はちゃらになる。男が生き残っているのならば何度だってやり直しはきき、勝負は続く。 どころか、その世界を掌握した後に再びこの世界を征服すれば、それでいい。 プラズマジカ、シンガンクリムゾンズ、トライクロニカ、徒然なる操り夢幻庵。 そしてなにより、グレイトフル・キング。 彼らすべての目の前で彼らが勝ち取った輝かしい勝利をひっくり返してトドメを刺さなかったことを後悔させる。 男の額の第三の眼。緑色の瞳がくわと見開かれる。 キラキラ輝く粒子として空間を満たしていたシアンの音楽が、渦を巻いて青い鍵に飲み込まれていく。 そうして居ると青い鍵がひとりでに浮かび上がった。 何もない空間に鍵が突き刺さり、右に四半回転する。 バキバキバリバリと音を立てて次元が歪み、まるで扉のように四角く縁取られ、道がこじ開けられる。 空間が裂けて世界の裏側、次元の狭間に姿を潜り込ませ、男―――ダガー・モールスはミュージックワールドから消滅した。 ◆◆◆ 「見た目は多少まともになったか……」 真っ黒でクラゲのような頭にダークスーツの大男、ダガー・モールスはくらむような頭を抑えて立ち上がった。 UVM(ユニコーンヴァーチャルミュージック)本社。 サウンドワールドと同じ規模の同じ建物がそっくりそのまま、この異世界に用意されている。 社長の名前も変わりない。 ただ、一つだけ代わりがあるとすれば、身体に刻まれた『それ』か。 UVMのロゴそっくりのミミズ腫れ、この世界の知識によればこれは令呪というらしい。 聖杯戦争という願いを叶える争いの参加者であることを示すチケットのようなもので、これを使えば戦争の代理人に命令を下すことも可能。 戦争の代理人・サーヴァントは七クラスからなり、令呪が刻まれたということはそのうちダガーの前にもサーヴァントが現れる。 そこまで情報を整理して、考える。 平行世界毎に文化や常識が異なるのは理解している。 聖川紫杏の世界は音楽ではなく電脳が世界を形成していた。ダガーの世界は音楽が無限の力を宿していた。 つまりは、この<新宿>という世界が『そういう世界』なんだろう。 なんともわかりやすく、なんとも複雑そうな世界だ。 戦争で勝ち残れば願いが叶うというのは分かりやすい。 そのために戦闘能力のない人間に英霊を与えて戦闘能力の平均化を行うというのも理にかなっている。 マスターとしての立ち位置で有利不利は付くだろうが、それは各人の積み重ねだ。恨むべくは自分の怠惰な人生や枯れ細った才能であり、ゲームのシステムではない。 だが、同時に複雑な状況でもある。 聖杯が奇跡を起こす。願いが叶う。 根源はここまで単純だが、呼び寄せられたマスターたちは違う。 誰しもが、何かしらの奇跡を望んでいる。 未来を変えるようなくだらない奇跡かもしれない。 過去を変えるような途方も無い奇跡かもしれない。 奇跡でしか埋められない願いを持つ者達が溢れかえっている、という可能性も考えられる。 共通していることはダガーのように流れ着いた者は異端であり、他のマスターたちはすべて『願いの成就』を心にこの地を訪れたはずだということ。 だとすれば少々厄介だ。 懐柔、籠絡、交渉の類は一切通用しないと考えたほうがいいだろう。 こちらの提示できる条件で納得して脱落してくれる参加者が居れば手駒にできるだろうが、ダガーに出来るのは『平行世界の情報を用いた強制送還』くらいだ。 しかも、その平行世界干渉だってただでは出来ない。莫大な魔力が必要となる。 しばらくは無理だ。 「知性も理性も足りない方法で争わなければならないというのは遺憾だが……」 マスターのそれぞれが国主である国家戦争。世界一小規模な世界戦争。 音楽での世界征服という崇高な理念を元に動くダガーにとっては野蛮で不純で下劣でしかない闘い。 だが、この世界に逃げ込んだのは他でもないダガー自身だ。 この世界に来たことは最善の選択だと考えているし、戦争が常識の世界でなにを叫んだところで状況が変わるわけでもない。 ならば今行うべきは戦争に対して生き延びる覚悟を決めることと、そのための情報を集めること。 「なにより、音楽だ」 革張りの椅子に腰掛け、最高級ヘッドホンを被る。 そしてほうぼうのミュージシャンから送られてきたデモディスクを流しながら書類に目を通す。 どうあれ、まずはメロディシアンストーンの輝きを取り戻すことと、この世界の音楽事情の把握が急務だ。 音楽の方面から聖杯戦争に干渉できればいいのだが。 そんな都合のいい話もないだろうなと考えながら、ダガーは仕事に集中することにした。 ◆ この曲の名前はなんというのだろうか。 書類に通していた視線をずらし、デモディスクの入っていたケースを見る。タイトルはまだ決まっていないらしく、歌っているアイドルの名前だけが記されていた。 くだらない音楽ばかりで琴線に触れるものが全くなかったが、ようやく当たりが引けたようだ。 良質な音楽を聞くことでミューモンのメロディシアンストーンは活性化して生きる力を取り戻す。 ダガーはようやく、生きた心地を取り戻した。 音楽レベルは最低辺の世界だが、それでも上澄みの部分はサウンドワールドのミュージックシーン上位と引け劣っていないということか。 これからはメロディシアンストーンの活性化のために彼ら彼女ら『上澄み』を見つけ出し、発掘していく必要がある。 時計を見る。目を覚ましてから1時間ほど過ぎていた。 そして、気付く。 社長用のL字デスク越しに、誰かがダガーに対して話しかけていた。 「―――――!!!」 超高級と冠が付くだけあって、ヘッドホンは音質の良さだけでなく防音もばっちりきいている。 しかもダガーにとって音楽は生命活動そのものに関わること。しかも状況が状況だっただけに少し集中しすぎてしまっていたらしい。 気をつけなければ、『暗殺者』のサーヴァントが出てきたりしたらそれだけで終わりだった。 ただでさえ慣れない荒事の中なのだから、他の参加者以上に気を張る必要がある。 「――――!? ――――!!」 誰か―――オレンジ色の服を着た少女は何事かを叫んでいるらしい。 見ない格好だが、ダガーにはその正体が一発で分かった。『アーチャー』だ。ご丁寧に表記されている。 なるほど、サーヴァントを見てステータスがわかるというのはこういうことか。 ダガーは手で少女を御しながらヘッドホンを外した。 「はーなーしーをーきーいーてー!!!!!」 だが、少女の方は気づいていなかったらしく。 ダガーがヘッドホンを外した瞬間、びっくりするほどの大声でダガーに声をかけてきた。 部屋の物が揺れるんじゃないか、いや実際揺れるほどの大音声に思わず顔をしかめ耳(性格には耳の役割をしている部位)を塞ぐ。 「叫ばなくても聞こえている。少し静かにしてくれないか」 「あー! やっと聞いてくれたー!! もう、無視なんてやめてよねー!」 オレンジ色の少女は特に悪びれた様子もなくそう言った。 ダガーも特には言及しなかった。 なんせ悪いのは気を逸らしていたダガーの方だ。ここで謝れといってもお互いの心象を悪くするだけだろう。 今後戦争を共にするパートナーなのだから、気遣いはしておいて損はない。 「それで、あなたが那珂ちゃんのマスターさんなんだよね!」 「そうだろうな。君は?」 「はーいっ! アーチャーこと艦隊のアイドル那珂ちゃんでぇーっす!! よろしくね!」 アイドル。なるほどダガーに持って来いのサーヴァントだ。 宝具について聞けば、歌に関する宝具も持っているらしい。 試しに歌わせてみた。メロディシアンストーンが反応するくらいには有望な歌手だ。 相性のいい相手と引き合えるのは日頃の行いの賜物か。 だとすればダガーにこんなサーヴァントが当たるわけがないかと考え、らしくない思考を鼻で笑う。 今度はダガーの方から名乗り、お互いの情報を交換する。 アーチャーの出来ること、得意なこと、苦手なこと。ダガーの出来ること、出来ないこと。 基本的な情報のやりとりが終わり、最後にダガーは1つだけ釘を刺した。 「1ついいかな、アーチャー」 「なあに?」 「那珂というのが真名なら、それは伏せておいた方がいい」 アーチャーはそっかぁと両手をぽんと合わせた後で「那珂ちゃんてばうっかり屋さん♪」と自分の頭にコツンと軽くゲンコツを落とした。 舐めてるような態度だが、アイドルは世の中を舐めてるような態度くらいがちょうどいい。 クリティクリスタのロージアだって、あざと学を主席で修めたからこそあそこまで人気が出たのだ。 魅力のないものの媚は不快だが、魅力的な見た目にあざとさが加わればそれは武器になる。 そのキャラが天然にしろ養殖にしろ、万民を惹きつけるものを持っている。 『艦隊のアイドル』という肩書は伊達で名乗っているわけではなさそうだ。 コミカルチックな動作の一つ一つを見ながら、そういえばと思い出して疑問を口にする。 「それとアーチャー、君、念話は?」 「念話? 念話がどうしたの?」 「念話を使えば私が音楽を聞いていても声を届けられたんじゃないのか」 聖杯戦争の知識として念話についても思い出していた。 魔力適性の低い者でも近距離で、魔力適性の高い者ならば遠距離でも声を出さずに会話が出来るシステム。それが念話だ。 アーチャーは少しぽけっと考えた後で、今度は何も言わずにまた頭にコツンとゲンコツを落とした。 そして満面の笑み。 ダガーは『アイドルとしての』彼女は評価したが、『サーヴァントとしての』彼女については少し認識を改めた。 少々抜けているフシがある。指令の伝達は細やかに行った方がいい。 それとあまり鉄火場には立たせないほうがいいかもしれない。気が回らない者は往々にして劣勢に立たされると取り乱しやすい。 情報交換を済ませて椅子に深く腰掛けて、天をつくようなビルの最上階から眼下の街を見下ろす。 ネオンライトでカラフルに光る街並みはサウンドワールドのSHIBUVALLEYと似ている。 戦争には不慣れだが。相方に不安は残るが。 それでも駒は揃った。 やれるだけのことをやろうじゃないか。 再び世界を手中に収めるその日まで。 ダガーは葉巻に火をつけ、アーチャーから「アイドルにタバコの煙は厳禁なんだよ!」と文句が出たのですぐに揉み消した。 ---- 【クラス】 アーチャー 【真名】 那珂@艦隊これくしょん 【パラメーター】 那珂ちゃん 筋力:C--- 耐力:C 敏捷:C 魔力:C+ 幸運:C+ 宝具:C 那珂ちゃん改ニ 筋力:B--- 耐力:B 敏捷:B 魔力:B+ 幸運:B+ 宝具:C 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 対魔力:EX どんな大魔法でも一撃で死亡せず、大破止まりとなる。筋力は最低値まで落ちるがそれ以上同戦闘で傷つくことはない。 大破進軍した場合のみ轟沈する。 単独行動:B 特に逸話はないが那珂ちゃんなのでマスター死亡後も『48』時間は現界が可能。 【保有スキル】 水雷魂:A 五省のうち三つ、悖らず、恥じず、憾まずの精神。 戦闘中に命中率降下効果を持つデバフ能力を全て無効化できる。 更に、魚雷を撃つ際に命中率と威力にランク値分補正を受ける。 艦隊のアイドル:C- アイドルとしての戦闘への影響力を表すスキル。最上位である『銀河の歌姫』レベルになれば歌で星同士の戦争を終わらせられる。 彼女が歌を歌い出した場合、一時的に範囲内のすべての英霊に『行動不能:C』を付与する。 このスキルが転じて宝具と化したものが宝具『恋の2-4-11』である。 ただし、原作同様言葉の通じない相手(バーサーカー)にはこのスキルは通用しない。 正体秘匿:B- アイドルとしてお仕事とプライベートを区別する能力。 那珂ちゃんは実体化していても艤装を付けない限り艦隊のアイドル那珂ちゃんだと気づかれることはない。 通常状態で一切の攻撃行動が不可能になる代わりに宝具開放まではパラメータが相手に見られることはなく、魔力反応も極限まで小さくできる。 ただし、那珂ちゃんの熱狂的なファンには気づかれる可能性がある。 大破轟沈システム:EX 原作システムがそのままスキルになったもの。 那珂ちゃんはどれだけ大ダメージを追っても、一回の戦闘では「大破」までしか行かず、たとえ致死ダメージでも一撃で死ぬことはない。 さらに「大破」となった戦闘中、筋力は最低まで落ちるが他者の攻撃を一時的に全て無効化する。 「大破」状態で別の戦闘に巻き込まれた場合、上記補正がかからず一撃でもダメージを受ければ轟沈する。 遠征任務:B 遠征任務に従事する艦娘であるという逸話から来たスキル。 マスターから離れれば離れるほど性能が向上し、一定距離以上離れると魔力・幸運値に一段階の、耐久には若干の補正を受ける。 更に単独行動中は両手で眼鏡のように輪を作ってそれを覗くことで千里眼:Cと同等の効果を得る。アニメ版のあのシーンの那珂ちゃん好き。 【宝具】 『艤装』 ランク:C 種別:対艦娘 レンジ:1-10 最大捕捉:6 自身の足元と進路に対して限定的に海を再現することによって水上と同じように行動が可能になる。 魚雷についても同じく魚雷の現在地と進行方向に海を再現することで自身と敵までの地中を潜行する。 この宝具開放中は常時一定量の魔力を消費し続ける。最大捕捉は両足+四連装魚雷で6。 『改ニ』 ランク:B 種別:改装 レンジ:1 最大捕捉:1 ・那珂ちゃん誕生から48時間経過 ・戦闘回数が3回以上 ・戦闘において判定C(戦術的勝利)以上の判定が1回以上 ・戦闘中に恋の2-4-11を1回以上歌っている 以上の4つの条件が揃うと令呪を一画使用することでステータスを改ニに変更出来るようになる。 条件を満たすとなんか光出すらしいので、それが目安となるだろう。 『恋の2-4-11』 ランク:C 種別:変則固有結界 レンジ:2、4、11 最大捕捉:99 那珂ちゃんと言えばこの曲。中の人が公式イベントで歌ったので無事宝具入り。 曲が続く間レンジの示す場所に居る相手の行動を全てキャンセルし続け、自発的な行動を不可能とする。 効果時間はイントロから曲終わりまでの4分31秒。 その間にマスターが敵を説得するもよし、曲合間に那珂ちゃんが魚雷をぶち当てるもよし。応用は無限大。 ただしレンジから一歩でも外れれば行動が可能になる上に一度発動すれば那珂ちゃんはアイドルとしての常識として歌い切るまで戦闘離脱が不可能になる。 更に変則的ながら固有結界であるため魔力消費も高く、戦闘中『艤装』によって魔力を消費していく那珂ちゃんの性能を考えれば諸刃の剣である。 【weapon】 ・14cm連装砲 ・61cm四連装(酸素)魚雷 (・なし) 改ニになれば電探も手に入る。 装備は近代兵器をつけることも可能。 那珂ちゃんはアイドルなのでそれなりに使いこなしてくれるだろう。 【人物背景】 艦隊のアイドル! 那珂ちゃんだよー☆ よっろしくぅー☆ 本来、アーチャーで那珂が呼ばれたならば第四水雷戦隊を宝具として有するが、ダガーの『音楽で世界を征服する』という願いが干渉し、軽巡洋艦那珂ではなく艦隊のアイドル那珂ちゃんとして呼び出されてしまった。 そのため、スキルも艦娘+アイドルという変則構成になり、宝具も四水戦ではなく持ち歌が入っている。 好戦的、とまではいかない性格であるがそれでも軍人の現役時代の英霊なので敵は敵として戦える。サーヴァント相手には容赦せずに戦闘が行えるだろう。 ただ、マスターやNPCを殺すことには反発を抱く可能性が高い。 【マスター】 ダガー・モールス@SHOW BY ROCK!!(アニメ版) 【マスターとしての願い】 平行世界を含めた全世界の音楽による支配 【能力・技能】 音楽審美。 音楽によってすべての次元の世界を掌握しようとした生き物。 音楽の良し悪しについておそらく世界最高峰の審美能力を持っている。 平行世界干渉。 聖川紫杏を呼び出し、自身が新宿に逃げ込んだ際に使った力。 多大な魔力と平行世界の鍵を必要とするため現在は使用できない。 もしも多大な魔力と平行世界の鍵という条件が揃えば平行世界から誰かを呼び出すことや逆に平行世界に誰かを送ることも出来る。 ダークモンスター化。 最終話で見せた例のあれ。音楽という神秘を纏い巨大なモンスターと化す。 発動には那珂ちゃんの心にも宿っているだろうメロディシアンストーンを奪い取り、音楽の力を増幅する必要がある。 那珂ちゃんとの融合で発動できるため、サーヴァントにもダメージが与えられる。更に音楽以外の干渉の効果を大幅に削減できる。 ミューモン。 見た目が人間ではないのでマスターだとバレやすい。 更に体内のメロディシアンストーンのおかげで良質な音楽を聞くと生命力が湧いてきて魔力が補充できる。 【方針】 再び音楽による世界の支配を目指す。 聖杯の有無は問わず、サーヴァントを失ったとしてもこの方針は変わらない。 もし那珂ちゃんが消滅したら、UVMの社長として聖杯戦争とは別の所で世界征服に勤しむことだろう。 ダガー・モールスとして音楽を含んだ文化人サイドの人間に目星をつけ、那珂ちゃんに遠征してもらう。 ダガーは戦闘能力が全くないので出まわらず、メロディシアンストーンを利用してガンガン魔力を精製するのが主な役割。 那珂ちゃんは性能自体はそこまで突出はしていないが安定した性能を誇るため、普通の聖杯戦争なら素の殴り合いでも負けにくい。 戦闘回数を重ねることは改ニの条件でもあるので戦闘に積極的に挑まなければならない。 大破轟沈システムを利用すれば那珂ちゃんはボロボロになっても生き延びるのでいっぱい無茶してもらおう。 遠征時の大破回収用・改ニ用と令呪が結構必要になるので令呪があるなら積極的に拾いに行きたい。