CRISPR(CRISPR-Cas9)

英語:Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeat/CRISPR Associated Proteins

特定のDNA領域CRISPRと、タンパク質Cas9が結合することで起こる免疫反応のこと。
CRISPR-Cas9という一つの物質を指す言葉ではない。

概説:CRISPR

細菌類(正確には原核生物)のDNAで反復している特定の部分を指す言葉で、獲得免疫*1の働きをする部分を指す。反復クラスターとも呼ばれる。

正式名称のClustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeatは日本語訳すると「間隔を空けて集合した短い回文配列の繰り返し」となる。

補足:CRISPR-Cas9

具体的な免疫獲得までの流れは以下の通り。

  • 病原菌が体内に侵入する。
  • CRISPRが病原菌のDNA情報を記録する。
  • Cas9がCRISPRからその情報を渡され、体内でそのDNAと合致する部分を切断する。

この性質を活かせば、特定のDNAの部分を狙って編集することが出来るようになる。従来の遺伝子組み換えでは、そのような安定した編集が出来なかったため、更なるゲノム編集技術の向上策として注目されている。

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最終更新:2021年09月05日 17:18

*1 一度体内に侵入した病原菌などの情報を記憶し、再度同様のものが侵入してきた際にいち早く対応する免疫機能のこと