真・女神転生~黙示録~
(OMS/1999年)
1999年7月までのキャンペーンコンベンションをやろうぜ!
・・・っつー、まさに1000年に一度のアイデア(?)に恵まれたリンクキャンペーン形式の記念すべき第一弾!!
1998年12月にスタートし、月に一回のペースでイベントを開催した。
首都圏各地で起こる様々な事件を追いながら、最終的には五島のクーデター下での各勢力の暗躍とその解決を目指すが・・・。
このイベントはGEARの内部では成功と認識されているが、実際においては賛否の分かれる部分も多かった。
この点を検証していきたい。
リンクキャンペーンイベント
このイベントはリンクキャンペーンイベントである。
リンクキャンペーンイベントとは。
1)複数のプレイ(卓)が一つの大きなストーリーの流れの下でリンクし
2)それが数回の連続したゲームとして提供される
(このように同じキャラクターで行う連続プレイを"キャンペーン"と呼びます)
という特徴を持つイベントである。
通常コンベンションで提供されるのが短編小説だとすれば、このイベントで提供されるのは連続ドラマである。
成功要素
おもしろかった。
TRPGにやれる範囲が大きく広がったと、スタッフ・GM・参加者が感じられた事が大きな点である。
このイベントには現在GEARのスタッフとなっているメンバーが多く参加していた事でもこの点は裏打ちされていると言えよう。
リンクキャンペーンシステムの直接の利点
リンクキャンペーンシステムはキャラクターの発言や、各卓の結果・成果を整理し生かす時間を十分に取れるため、1DAYイベントでのリンクよりも展開の強引さが抑えられる。
それはとりもなおさず、各プレイヤーの多様性のある行動を、多様性のあるマスター陣で受け止める事ができるということである。
一人のマスターが多様性のあるプレイヤーの行動を受け止められるのは理想であるが、それは理想に終わることが多い。
マスターの嗜好もあれば、マスタリングスタイル・担当しているラインによる場合もあるが一人のマスターしか存在しなければ現実の制約(プレイ時間は**時間しかないのに、みんなバラバラな方向に進もうとする!)もあって、対処しきれないのが普通であるが。
リンクキャンペーンでは誰かが、そのプレイヤーの嗜好や行動方針に適合するラインを持っているため「転校」すれば問題解決するケースが多い(引継ぎによるギャップは多少あるが、コネのプールなどを共通化しているため、引継ぎによるロスは、無理やりその卓でプレイを続けるより問題は小さいと言える)。
リンクキャンペーンであることによる副次的な利点
キャンペーンは面白いものである。
以上・・・としても良いのだが、リンクキャンペーンではその利点が拡張される傾向がある。
これは一般的にネットゲームでも良く見られる傾向ではあるが、冒険と冒険のインターミッションに酒場でうだうだと過ごすことが一つの大きな楽しみとなる。
一般にTRPGのキャンペーンでもそういう楽しみは(例えばサークルメンバー内の感想戦としてBBSなどで行われているが)、リンクキャンペーンではその部分が特に強調される。
なんといっても、BBSで話されるセッションの内容は、今現在遊んでいるゲームの貴重な情報で、BBSでの対話は単に感想戦というだけでなく、実際に今後のゲームの展開を変える貴重なやり取りなのである。
マルチ型シナリオだとマスターが楽。
という原則があるが、リンクキャンペーンではBBSで勝手にゲームが継続可能な面もあるのでそれと同じ楽さがある(もちろんそこで行われた対話の結果はGMが知っている必要があるが)。
失敗要素
キャンペーン>継続することの難しさ
キャンペーンコンベンションに参加し続けることはプレイヤー・マスター共に困難である。
やむにやまれぬ事情もあるし、ある程度は運営側も開催予定日の調整などで対応できても、ある程度以上の問題があれば参加できないということもある。
最終更新:2006年09月19日 15:39