CubeXの使い方

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CubeXの使い方」を以下のとおり復元します。
ナスにCubeX関連のフォルダを作りました。
内部に入れるのは元の3DデータとSTLファイル、
それと変換したCubexファイルを入れましょう。

*~CubeXの使い方~

**1.3Dデータの作成
**2.STLファイルへの変換
**3.CubeXファイルへの変換
**4.CubeXで出力

※はじめに
工作精度は5%程度です。データや形状にもよりますが少々厚め、大きめにできるのでやすりなどで自力で削って調整しましょう
。工場ではいろんな機材が借りられます。
プレートの取り扱いには特に注意しましょう。高価ですし、交換に時間もかかります。
剥離用のヘラは非常に錆びやすいです(材質なんだろう)。使用後はよく水で洗い、ティッシュや布で水気をふき取ってください。

**1.3Dデータの作成

共用パソコンの中にAutoDesk Inventorが入っています。
インターフェースも使い方も割と直感で動かせるので、
慣れなくても時間をかければ自分の望むものが作れます。
でもまずは「スタートアップ」たぶにある「ビデオとチュートリアル」を全部見ましょう。
作業時間の大幅な短縮ができます。
オンラインですがヘルプも充実しているので、わからないことがあったら確認しましょう。
……ヘルプの項目が多すぎる? ネットで簡単なマニュアルを探してください。

パーツを普通に作成したなら、おそらくIPTファイル(.ipt)で作成されます。
このデータ自体は必要ありませんが、あとで修正などをするために必ず残しておきましょう。

**2.STLファイルへの変換

AutoDeskで作成したデータはそのままでは使えず、
CubeXが処理可能な形式へ変換しなければなりません。

AutoDeskで作成したいパーツのデータを開いた状態で、
左上の「Iproボタン」→「書き出し」→「CAD形式」をクリックします。
保存ウィンドウが開くので、下の保存形式をプルダウンから「STL」に変更します。
このとき、名前に全角が含まれると変換に支障が出るので必ず半角のみにしておきましょう。
できたSTLファイルをナスに上げて、先生、もしくはCubeXの変換が可能なパソコンへ送ります

**3.CubeXファイルへ変換

CubeXの変換ソフトを使って、STLファイルからCubeXファイル(.cubex)へ変換します。
(この変換ソフトは英語圏で作成されているため、日本語のパソコンでは動かないようです。Windows8であれば英語に基本言語を切り替えられるので、それで動作可能なようです。)

CubeX変換ソフトを開き、作成したいSTLファイルを選択します。
画面中央のボード上に選択したオブジェクトが配置されます。
なぜか不明ですが、1/10サイズで開始されるので、画面上端のツールを使って
大きさ、姿勢、プレート上での作成位置、材質などを調整します。
これでいいと思ったら、Buildボタンを押してCubeXファイルを作成しましょう。
一層ごとの厚み、内部の密度などを設定できます。
このあたりはネットで調べたほうがわかりやすいかもしれません。

※注意!
ABS樹脂は大きなものの成形には不向きです。およそ10cm立方を超えるならPLA樹脂を使いましょう。
PLA樹脂も少ないながら歪みます。成形時の事故を避けるため、層の暑さは0.5mmをお勧めします。(多少反っても引っかからなくなります)
カートリッジにセットされている樹脂の種類は、SettingタブのBuild Settingボタンで設定できます。色はどうとでもなりますが、樹脂の種類を間違えると危ないかもしれません
異なる樹脂で一つのものを作りたいなら、樹脂ごとにパーツを作成してプレート上で組み合わせましょう。
ラフトとサポートは任意でどうぞ。ただし、高くなるとABSのサポートは倒れることがあります。速やかに取り外しましょう。
また「本体」と「サポート、ラフト」の材質は別の種類か色にすることをお勧めします。別の種類なら取り外ししやすく、別の色なら融合しますが削り取る部分がわかりやすいです。
異なる材料を同時に使う場合、当然ながらかかる時間は長くなります。切り替え時間をはさみますから。
サポートの量も当然影響しますので、急ぐ場合は成形する姿勢に気をつけましょう。
内部密度をHollow(空っぽ)にすると作業時間は短いですが非常に弱くなります。歪みもひどいです。Tin(ちょっと)ぐらいがお勧めです。


**4.CubeXで出力

ここでの作業は以下のとおり。
・データの入ったUSBメモリをCubeX本体へ挿す
・プレートの成形予定範囲へ接着剤(剥離剤)を薄くぬる。
・ちょっと乾くまで待って、成形開始
・成形完了まで眺めたり手入れしたり
・プレートから取り外し

作成したCubeXgファイルをUSBメモリへ移動し、CubeX前面左下のUSBコネクタへ接続します。
プレート上での成形予定範囲(これは変換ソフトで確認できます)へCubeX用の接着剤を塗ります。
成形範囲外の部分を手で触って、べたべたしていたら準備完了。
あとはタッチパネルの一番左端のPrintを押し、成形したいデータを選択すれば成形が開始されます。

あとは見なくても勝手に作業してくれる……&bold(){のだったらどんなによかったことか。}

CubeXは3Dプリンターの一般的な動作方法である「熱溶解積層法(積層射出成形法)」を使用しています。
この方法は溶けた樹脂を薄く何層にも塗り重ね、それによって立体を形作るものです。
このため、成形過程でどうしても「凝固と冷却による収縮」が発生します。
具体的には加工中に成形物の端が浮き上がってきます。
この浮き上がった部分に、プリンタヘッドや距離センサーが引っかかった場合、大きな位置ずれが発生します
というのも、このCubeX、どうやら絶対座標ではなく、駆動モーターの動作時間による開始時からの相対座標で動作しているらしいのです
もちろん動作開始時には原点のリセットが行われますが、動作中には不可能なため、ずれたらそのずれた座標のまま成形が続き、よくて段差、悪ければ崩壊となります。
そのため、CubeXの動作を監視して、歪みや反りが見えたらその部分を適時修正する必要があります。
飛び出た部分をニッパーで切り取り、ヤスリで削り、固まる前なら浮き上がらないように押さえ、といった具合です。
シベリアで木を数えるような不毛な作業ですが、気を抜かずにがんばりましょう。
注意一秒やり直し、です。

まあ、小さな物体ならそんな心配も不要なので、ある程度放置して大丈夫です

***※注意!
接着剤はきちんと塗り、適度に乾くのを待ちましょう。歪みを抑えてくれます。
作業中に本体に振動を与えると、位置ずれが起きる場合があります。多少の振動なら平気ですが、気をつけましょう。
また、PLAとABSは専用カートリッジの中に収納されています。
このカートリッジ内部で絡まって材料が出てこなくなることが多いです。
そうなってしまえば材料供給停止によって成形が中断、もう一回最初から、ということになります。
とくにABSはこれが発生しやすいため、以下の二つが対策になります。
・事前に絡まないようまきなおす
発生原因は主に、内部の巻きが荒すぎるところに引張りが加わったことによる線の食い込みです
全部ほどいてぴっちり巻きなおせば絡まる可能性は激減します。(再発の危険は常にあります)
まあ、巻きなおす手間がすごい、という問題はありますが。
放置できる時間がかなり延びるため、時間があればこちらの方法がお勧めです。
・材料をカートリッジから取り出す
別にカートリッジに材料を入れて置く必要もないため、カートリッジを分解して中のリールだけ取り出し、そこから直接材料を供給します。
この際、CubeXに材料があると認識させるため、空のカートリッジはきちんと本体にセットしておきましょう(邪魔ですが)
取り出し口付近の小さなチップが接続と残量を管理しています。これさえ接続できればカートリッジも必要ないかもしれません。
ただし、こちらは定期的にリールから材料を解いて、CubeXが取り込みやすいようにする必要があります。取り込み口付近でよじれて詰まることもあるので、おおよそ6巻き、30分前後で見に行くことをお勧めします。

成形が完了したら、プレートをCubeXから取り外します。
接着剤はお湯で溶け出すため、流し台にプレートを置いて湯をかけ続けるか、発泡スチロールなどの大きな容器にお湯を張り、そこにプレートを浸します。(やけどに注意!)
5分ほど待ち、プレートと成形物の接着部分をヘラでつつきます。はがれやすい部分からだんだんとはがしましょう。気をつけないと割れたり曲がったりします。
無事プレートからはがせたら、ラフトやサポートを取り外して成形完了です。
プレートは表面をよく洗い流し、乾かしてからCubeXへセットしましょう。

**そのあとは……

成形できたとは言っても、あちこちバリや歪み、成形時の層が見えています。
ヤスリ、紙やすり、グラインダーやハンドドリルなどを使って、表面をきれいに仕上げましょう。
場合によってはポリパテなんかを盛ることもできます。
成形時のずれがここでかなり修正できます。
なお、紙やすりは240,320,400の順に使うのがいいようです。滑らかな表面に仕上がります。
大雑把な形状から紙やすりで削るなら160~180ぐらいがいいかも。

以上です。根気や運も必要ですが、使いこなせば作業時間をかなり短縮できます。
がんばってください。

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