李方平さん(リー ファン ピン )lǐ fāng píng
共産党独裁政権の弾圧を恐れずに人権や民主、法治、言論や信教の自由などを訴えているのは活動家だけではない。彼らを支援する弁護士も、身の危険にさらされながら闘う。「五輪の囚人」と呼ばれる
楊春林氏の代理人を手弁当で務める李方平弁護士(33)も、その一人だ。
彼の「顧客」に、人口抑制の「一人っ子政策」が強制中絶を助長していると批判した盲目の活動家、陳光誠氏(36)がいる。法律を独学し、強制中絶の被害者の法律相談を受けた。06年8月、交通秩序攪乱(かくらん)罪などで懲役4年3カ月の判決を受け、同年に米タイム誌から「世界を形づくる100人」に選ばれた。07年、アジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞を授与された。
陳氏に面会するため李方平氏が同僚の弁護士3人と山東省に出向いた06年12月。長距離バスが目的地に着くと、待ち受けた男たち数人が乗り込んできた。李方平氏は彼らに鉄の棒で頭を殴られ、全治3カ月の重傷を負った。暴漢の逃走後、通報で駆けつけた警察官は事件として受理することを拒んだ。
それ以前にも2度にわたって公安当局に拘束され、陳氏の弁護をやめるよう説得された。山東省に着いた途端、公安車両で北京に連れ戻されたこともあった。
それでも活動家の弁護をやめるつもりはない。「法律家としての理念と責任感」からだと李方平氏は言う。「法治は必ず実現されなければならない。人権は必ず保障されなければならない。そのために法律家として貢献できれば本望だ」
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最終更新:2008年09月10日 09:07