藩王の憂鬱1

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土場の藩王はバカである。

いや、愚王として名高いがゆえに帝国から常にスルーされている身の上であった。
反抗する頭もなく国内での地位は雑草の1つ上だとか、両手の指の数を越えると計算できなくなるとか。
そもそも数が数えられないとか、いろいろな逸話があるが
つまるところ帝国にとって
文句も言わずに税金を収め働く臣下である。

ゆえにどれだけ人材を国に提供してもスルーであった。
かつて、宰相シロの命に応じて軍資金分以上の、国家財産の半分を投じてまでバトルメード隊を派遣してもスルーであった。

ちなみに会議にも呼ばれたことがない。
「お前邪魔だから寝てろよ」という具合である。
仕方ないから転がっていたら副藩王や摂政に踏まれた。
ふんだりけったりであった。

なお土場の王はくじ引きやアミダくじで選ばれる。
なり手がいないからくじ引きなのだ。
それも国独特のしきたりで、藩王となるとき王は国家と結婚する。
基本的に王は一代限りで、次の世代はない一生独身を通すのが慣例。
別名、妖精国家であった。

そんな藩王にとって王犬は娘であり、妻であり、国民が家族である。
家族を大事にし、王犬に踏まれ。
臣民にバカにされながら藩王は今日も生きている。

でも常に「きょうがいちばんたのしいひ」である。
前のめりであろうか何だろうか、藩王にとっての日々とは
そういうものである。

それはそれで幸せであった。

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