葛西希美(かさい のぞみ)


プロフィール


  • 学年:高等部2年

  • タイプ:直観

  • 体型:普通

  • 武器:さすまた

  • 部活:鉄道研究会

  • 委員会:なし

  • キャラクター説明:
    妃芽薗学園鉄道研究会所属。但しここでいう鉄道とは武道である。鉄道(武道)の詳細は下に記す。
    葛西希美は女子魔人鉄道にて優勝経験のある高校2年生。得意なシチュエーションは地下鉄。普段は高校の制服を着ているが、戦いにおいては、気合を入れるために武道着である駅員のコスプレをしている。髪は緑のショート。

    武道の鉄道を修めた者が、公共交通機関としての鉄道ファンであるとは限らないのだが、彼女はそっちの方でも鉄道ファンであり、自分の部屋は大量の(公共交通機関としての)鉄道グッズで埋め尽くされている。

    妃芽薗学園には高等部から入学したということもあり、校内の怪しい噂については疎い。しかし、在校生の様子を見て何かあるようだと感じ取っている。

    ※流血少女CSLiteの葛西希美は世界線αの葛西希美で、今回の葛西希美は世界線γの葛西希美。2人の関係は同一人物でもあり別人でもある。

    鉄道(武道)の概要
    1.鉄道(武道)とは、迷惑行為を行う乗客を取り押さえるために発展した武道。魔人鉄道警察に入るためには必須スキルである。
    2.武道着は駅員や乗務員の服装に似た格好(コスプレ)。
    3.武器はさすまた、一穴パンチ、合図燈、マジックハンド等、駅員が使っていそうな物であれば何でも良い。(葛西希美はさすまた使い)
    4.何らかの手段で相手を押さえつけたりするなど無力化すると"有効"の判定が入る。
    5.暴漢対策の武道として発展したため、かなり激しい攻撃の応酬となるが、相手への怪我は、故意過失を問わず反則負けとなる。
    6.「鉄道とは常日頃から研究するものである」という鉄道(武道)の創始者の教えから、鉄道(武道)を行う部活は「鉄道部」とは呼ばず「鉄道研究会」と呼ぶところが多い。そのため、ダンゲロス世界では公共交通機関の鉄道が好きな人が集まる部活の事を「鉄道愛好会」と呼んでいる。

ステータス

  • 攻撃力:20 防御力:0 体力:5 精神力:5 FS(遅刻の回数):0

特殊能力【カメレオンダイヤ(かめれおんだいや)


  • 効果:付与貫通+通常攻撃 55
  • 効果付属:なし
  • 範囲+対象:同マス敵1体 x0.7
  • 対象付属:なし
  • 時間:一瞬
  • 時間付属:なし
  • 制約:攻撃力5消費 25

発動率={100-(55x0.7)+25}=86.5=87%

  • 詳細な説明:
    同マス敵1体についている付与効果を一瞬だけ無効にした上、通常攻撃を行う。

  • 能力原理:
    鉄道(武道)奥義の一つ。棒状の武器を高速で突くことにより不意を衝き、相手の暗示を一時的に無力化させた上で攻撃を与える。人身事故発生時に不意に行先や停車駅が変更になる様子に例えてこう呼ばれる。
    鉄道(武道)では相手に怪我をさせていけないため、突きをわざと外すが、命を懸けた戦いでは勿論相手の身体を狙う。
    なお、希美の魔人能力は「切符切り」といい、手に持った物を高速で動かしたり止める事ができる能力である。例えば希美がゴルフクラブを振った場合、ヘッドスピードはゴルフ男子プロ平均の5倍以上の250m/sとなる。かつ寸止めも容易に行えるため、相手に怪我をさせてはいけない鉄道(武道)において有用な能力となっている。

  • 発動率:87%

  • シークレット:しない

エピソード:


「く…くっ…!」
胸に刺さった槍、そこから滝のように流れる血液。希美の生が消えようとしている。
(ああ…陣営の皆さん…私が不覚を取らなければ…!)
薄れゆく意識の中、希美は自陣営のメンバーの顔を一人ずつ思い出していた。
走馬灯のように過ぎるそれぞれへの思い。
希美は急に死ぬのが怖くなってきた。
「私、このまま死んでしまうんだ…。もっと生きたかったなぁ…」



「……美ちゃん!」
「…ん…」
「希美ちゃん!」
「……ここは…死後の世界…?」
「何言ってるの希美ちゃん!あっちには伊豆大島が見えるんだよ!」
「…伊豆大島?はっ!早苗さん!」
「やっと起きたんだ。まー、確かに伊豆で色々観光したからね。疲れちゃったかな?」
希美が起きると、列車の中にいた。座席は海側に面しており、車内にはキンメダイといった伊豆の名物を模したイラストで飾り付けられていた。
そうだ、私、伊豆へ旅行に行ってたんだ…。そこで帰りがけに観光列車のリゾート21に乗っていたんだ…。
「でも、折角リゾート21に乗ったんだから、景色は楽しまないと勿体ないよ」
横にいたのは諏訪早苗。希美を伊豆旅行に誘った人だ。希望崎学園OGで、今は大学生。希美と同じ女子鉄で、希美とは貨物線巡りのツアーでたまたま席が隣になり、話をしたところ、意気投合し、定期的に連絡を取るようになった。
「すみません早苗さん、いい景色ですね」
「そうでしょそうでしょ。行きの185系修善寺踊り子も悪くないけど、こっちもいいでしょ」
早苗の言う通り、目前には雄大な相模灘が広まっていた。そこに浮かぶ伊豆大島、新島、神津島といった伊豆諸島の島々。確かにこれは海に座席を向けたくなると希美は思った。
しばらく景色に見とれていた二人だが、程なく列車はトンネルに入った。
「あー、ここまでかー。でも海はまた見られると思うよ」
「海沿いを走っているように見えて、結構トンネルが多いのが玉に傷ですよね」
「そうだね。ずっと海沿いを走っていればいいのに、あ、また海だ」
トンネルを抜け、海に面した駅へと滑り込んだ。列車の行き違いの為、しばらく停車するようだ。
「いいところに止まりましたね」
「でも動いてないとちょっとつまらないかな」

列車が停車している間、通った高校についての話になった。
「早苗さんは希望崎学園出身ですよね」
「そうだけど」
「ぶっちゃけ、どうなんですか?希望崎学園は」
早苗は少し頭を捻りながら言った。
「うーん、昔は無法地帯みたいだったけど、私が入った頃は結構安全だったかな。むしろ魔人差別がほとんど無いから外よりも過ごしやすい位。
そっちこそ、妃芽薗学園はどうなの?いかにもしっかりとしたミッション校っぽいけど」
「私は高等部からの入学だから詳しくは分からないのですが、何かこう…、重い雰囲気が漂っていますね。特に最近は一部の生徒がそわそわしていて、これから何か争いが起こるような感じが怖いですね」
「あー、そっちにもあるんだ。ハルマゲドン的なもの」
「希望崎学園って安全じゃなかったんですか?」
「基本的には安全だったよ。ただ、私が高校を卒業する直前、ハルマゲドンに巻き込まれた。その時も異様な雰囲気だったよ」
早苗の言葉に、希美は衝撃を受けていた。
「えっ!大丈夫だったんですか!?」
「私は大丈夫だったよ。ただ…彼氏が死んだ」
「えええっ!」
「その時は、何と言うか、ひたすら悲しかった…」
「それは…大変でしたよね…」
「あ、ごめんね!暗い話になって、ほら、来たよ!サフィール踊り子が!」
行き違いの列車が豪華特急だったので、嬉しそうな顔をした早苗。しかし、その目が涙で一杯になっていた事を希美は見逃さなかった。

列車は発車し、再びトンネルへと入った。
「早苗さん、私、最近嫌な夢を見るんです」
「嫌な夢?」
「いつも同じ夢なんです。妃芽薗学園でハルマゲドンが発生して、私がそれに巻き込まれて、相手に殺される夢です」
「それは嫌な夢だね…」
「私、不安なんです。妃芽薗学園の雰囲気も最近悪いですし、近いうちに本当にハルマゲドンが起こってしまうんじゃないかと…」
「そうだねぇ…」
少し悩む早苗。
「希美ちゃんはある程度建設されたけど開業しなかった未成線があるのは知っているよね」
「知っていますが…」
「もしかしたら、その未成線が開業していた世界があるかもしれない。逆に今開業している路線が開業していなかった世界があるかもしれない。鉄道というのはさまざまな要因によって開業するものだからね」
「はぁ…」
「希美ちゃんが見ている夢は、一つの世界の可能性かもしれない。ハルマゲドンが発生し、自分が死ぬという最悪の世界だけど。ところで希美ちゃんはその世界の路線図を確認した?」
「確認していませんが…」
「もしかしたら、意外な路線が開業した世界かもしれないよ」
「つまり、どういうことですか…?」
「私は世界の可能性なんていくらでもあると思っている。希美ちゃんがそのような夢を見たところで、この世界でハルマゲドンが発生するとは限らないし、発生しても自分が死ぬとは限らない。だから気にする必要は無いって。…それを言ってしまうと、私も彼氏が死なない世界に生きたかったけどね…」
「そうなんですけどもね…」
「次その夢を見たら時刻表を探してみるといいよ」
「あの世界に時刻表を見る余裕がありますかね?」
「でも、そういう事を考えたら悪夢も少しだけ楽しくなったでしょ」
「ま、そうですけどね」
「ほら、また海が見えたよ」
早苗の言う通り、トンネルを抜け、絶景が目の前に広まっていた。

夢は一つの可能性の世界で、この世界がそうとは限らない。
早苗の言葉に、希美は悪い夢から少しだけ抜け出しそうな気がしていた。


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最終更新:2020年07月20日 12:49