鬼姫 殺人(おにひめ あやと)


プロフィール


  • 学年:高等部3年

  • タイプ:感覚

  • 体型:豊満

  • 武器:迷宮時計

  • 部活:総合格闘部

  • 委員会:風紀委員会

  • キャラクター説明:
    鬼の少女から複製された人工魔人で、十束学園により実験動物と同等かそれ以下の扱いを受けながら育てられた少女。
    彼女同様に複製された人工魔人は「鬼姫シリーズ」と呼ばれ13体まで作られた、彼女はその13番目に作られたため、十束学園内では「NO-13(じゅうさん)」と呼ばれていた。
    「鬼姫殺人(おにひめあやと)」と言う名は十束学園で先生と呼ばれてる女性から授かった物で、鬼姫は彼女の素体となったオリジナルの苗字で、殺人は「人を殺(あや)める者」の想いを込めたとのこと。
    とある出来事※①から精神は破綻し、とても歪んだ性格になってしまった事で常に死んだ魚の様な眼をしている。

    外見としては素体に起因する所があり、艶やかな黒い長髪と中世的で整った顔立ち、身長は約178㎝にしてやや筋肉質ではあるが健康的な肉付きをしている。
    声はハスキーで後輩女子から同性愛者からはとてもモテているが当人はとても迷惑がっており辟易している。
    一人称は「俺達」で、これもとある出来事※①からそうなってしまった結果である。

    ※①
    その「とある出来事」とは、十束学園による「優良種選別実験(ゆうりょうしゅせんべつじっけん)」と言う、同シリーズの彼女達を殺し合わせ最後まで残った者を高値で売りハルマゲドンの舞台に送り出す計画であった。

    今回は旅の途上でオリジナルの気配らしきものを感じ立ち寄った学園で、高等部3年生として潜入をし巻き込まれてしまった。
    学園内では風紀委員会として活動しているが、服装(主に龍の刺繍が入ったスカジャンとロングスカートを着用)はおろか言葉使いや素行不良(主に喫煙)が目立つ問題児的存在扱いされている。
    学園外では、漆黒のライダースーツ又はジャケットを着て愛車(GSX-1300R)を走らせているが、決して徒党を組む事もなく(本人が群れるのを嫌う)走らせるのが好き。
    また、前述の通り拷問と同様の実験で身体には夥しい傷が有り、自分に好意を持ち詰め寄る輩に身体の傷痕を見せてはドン引きさせ撃退している。
    精神性格破綻者になって以降はオリジナルの殺害だけに生きる希望を見出しており、後は破滅しようがどうでもいいらしい。
    学園へ潜入をした際に人造強化型魔人の少女x(きぃ)と邂逅した殺人だったが、当初は口封じも考えたが一向に何もしないxに段々と興味を抱く様になっていた、彼女を調べるうち自分と同様に『造られた"モノ"』だと解り、それからはシンパシーを感じていた。

    「あいつ(x)とは、殺(ヤ)りたくねぇーなー・・・・・・」


ステータス

  • 攻撃力:0 防御力:0 体力:3 精神力:2 FS(憎悪):20

特殊能力【-Dia・Ⅾe・Muertos-(ディア・デ・ムエルトス)


  • 範囲:周囲2マス

  • 詳細な説明:???

  • 能力原理:???

  • 発動率:???%

  • シークレット:シークレットにする


+ シークレット公開
シークレット公開

特殊能力【-Dia・Ⅾe・Muertos-】

効果:精神値が0になる(ステータス低下) 30
効果付属:
範囲+対象:周囲2マス全員(敵味方無差別) x3
対象付属:
時間:2ターン x1.5
時間付属:死亡非解除 x1.2
消費制約:自分死亡 55
非消費制約:渡り廊下でしか使えない x0.95
非消費制約:敵味方無差別 x0.95

調整:FS乗算前発動率が10%以下のため FSx4.5=90%
(FS乗算前発動率マイナス調整者との均衡)

発動率={100-(30x3x1.5x1.2x0.95x0.95)+55}+90=98.795=99%

詳細な説明:
周囲2マス敵味方全員(自分除く)の精神値を0にします、この効果は自身が死んでも能力解除はされず2ターンの間継続します。
能力を発動すると消耗が激しい為死亡します。
渡り廊下でしか使えない。

能力原理:
殺人(あやと)の心身に刻まれた拷問の様な実験記憶を超広範囲にわたり伝播させ、恰も自分がその体験をしたと実感させ著しく心神耗弱状態にさせる能力。
超広範囲系能力の為、敵味方無差別に潰してしまうので取り扱いがとても難しい。
ただし、この能力は殺人自身の精神にも多大な負担を掛けてしまいショック症状を起こしてしまう為一度しか使えない。
※制約の自分死亡は完全に死亡する訳ではなく、消耗が激しい能力のため仮死状態に陥ると言う事です。

発動率:99%

エピソード:


『NO-13(じゅうさん)』

俺は培養液に充たされた試験管の中で産まれた、産まれたと言うには語弊が有るか、強いて言えば造られたと言うべきなんだろう。
培養液から出された俺は、久我原史香(くがはらふみか)と言う女性に出会う。
彼女は俺に手を差し伸べ、微笑みながらこう告げた。

「初めまして、貴女達の教育係をする久我原史香よ。よろしくね、NO-13(じゅうさんばん)♡」

これが”先生”との出会い、そして、NO-13と言う名前を付けられた。


『優良種選別実験(ゆうりょうしゅせんべつじっけん)』

先生は俺達「鬼姫シリーズ」に様々な事を教えてくれた。
魔人とは何か?
能力とは何か?
生きるとは何か?
死とは何か?
それ以外にも色々話してくれた。
俺は先生の授業が好きだった、この時ばかりは物扱いはされなかったし、何よりも誰かを傷付けることも無かったし拷問ばりの人体実験をされる事も無かったしな。
そんな優しい時間も長くは続かなかった、俺より先に作られた試作型NO-01とNO-02が何者かに破壊(殺害)されたと報告が有った。
学園の上層部は事態を重く受けて更に能力や肉体の強化を進めるため俺達の身体や脳味噌、精神までも弄りまわした。
当初は俺を含めた13体の複製品も無茶な強行実験のせいで7体まで減っていた。

「残ったのはNO-03、NO-04、NO-07、NO-09、NO-10、NO-11、NO-13の7人、だいぶ減っちゃったね」

先生は申し訳なさそうな表情でき俺達に「ごめんなさい」と呟いた、そこへ上層部の人間と思しき初老の男がやって来た。
男は来て早々俺達にこう話し出した。

「様々なカリキュラム(実験)を見事耐え抜いた優秀な君達に、卒業試験として優良種選別実験を受けて貰う!!」

そんな男に先生は声を荒げ抗議した。

「これ以上の実験は彼女達の心身を無駄に消耗させるだけです!!ましてや選別実験なんて!?」

初めて見る先生の焦る表情、この選別実験が今迄の実験より危険な物だと感じさせた。

「これは学園の総意だよ久我原君、そもそも君があの時に「魔眼」を収獲出来なかったのが今日に繋がってるのを忘れてはいけないよ?」

先生達が何を話してるのかは解らなかったが、この実験は止まらない事は理解出来た。

「君達にはこれから、最後の一人になるまで殺し合って貰う、そうして最後の一人を優良種(完成品)として卒業させようではないか!!」

俺の中で何かが壊れる音が聞こえた。
身体から力が抜け落ち視界が真っ暗になった。
自分は今日死ぬんだと、これが正真正銘の絶望なんだと、はっきりと理解した。


『鬼姫殺人(おにひめあやと)』

選別実験を勝ち抜けば人並みの自由と権利は保証されるらしいが、俺には正直どうでもよかった。
確かに俺達は戦うため、殺人兵器として造られたけど、同じ境遇で作られた「NO's(ナンバーズ)」と共食(ころしあ)をいする気は無かった。
だけど、俺達みたいな複製品に選ぶ権利なんて無いんだ・・・・・・。

「どうして私達が戦わないといけないんですか!?」

俺達の気持ちを代弁したのはNO-07だった。

「ただでさえ姉妹達が無理な実践投入や実験で命を堕としているのに、これ以上は付き合える切れません!!」

「NO-07、君達に選ぶ権利が有ると思っているのかね?複製品で人でも魔人でも、ましてや「転校生」にも成れなかった君達に」

「それでも姉妹で殺し合いなんてあんまりです!!」

「どうしても君は実験には参加したく無いと?」

「はい」

「・・・・・・よろしい、ちょうど残ってたのが奇数だったんでね、君にはこのまま「退学」して貰おう」

そう言って男が右手を挙げたとき、”ボンっ”と何かが破裂する音と共にNO-07が膝から崩れ落ちる様に倒れた。
全員が一瞬何が起きたのか理解出来ずにいたが俺の身体は自然と動いてた。

「NO-17(おねえちゃん)っ!!」

彼女を抱き起すと胸に大きな穴が開いていた、止め処なく真っ赤な血が流れては辺りを染めていった。
どうやら俺達には小型の爆弾が埋め込まれているらしく、これは見せしめなのだと理解した。

「じゅ・・・さ・・・」

「おねえちゃん!!」

「ぃ・・・、き・・・・・・て」

そこで彼女は事切れた、そして俺の中で何かが弾けた。
そこからは断片的に記憶が点在している、同じ顔、同じ姿、同じ声の俺達は殺し合った、そして俺が残った。
はっきり言って俺は鬼姫シリーズの中でも欠陥だらけの粗悪品だ、それが何故最後まで生き残れたのか?
それは単純明快。
生かされたんだ。
最後に造られた俺は言わば末っ子で、他のナンバーズに守られたんだと結果がそう教えてくれたと同時に、俺は自分が生き残る為に必死でナンバーズを殺しに掛かってた事に後悔と絶望、憤怒と悲壮が湧いてきた。
みんなが俺に「生きて」と、そう呟いて死んでいった。

「おめでとうNO-13、これで君は正真正銘の完成品だ!!」

何が完成なもんか、俺はみんなに生かされただけの粗悪品だ!!
第一、お前達がみんなを殺したんだろうが!!
誰も助けようともしない、モルモットでもマシな扱いはされている!!
そもそも鬼姫ってなんだよ?!
人工魔人?造られた転校生?兵器?
俺達の存在って何なんだよ!!

「・・・・・・憎い」

「何か言ったかね?」

「憎い」

「憎い?」

「お前達が憎い!!」

先生は俯き俺の怨嗟を甘んじて受けるも男は声を荒げ

「複製の分際で言葉を弁えろ!!」

そう吠えたが俺は止まらなかった。

「お前達だけじゃない!この世界も!!オリジナルも!!!全部!!!!憎いっ!!!!!」

憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!!
俺は頭の中で今迄の実験で受けてきた出来事を反芻していた、様々な感情が押し寄せて巨大な憎しみで思考を真っ黒に染め、心身をドス黒い炎に焼いていった。

「全部ブッ壊れろ!!」

「NO-13(じゅうさんばん)!!」

止まらない強大な負の感情は濁流の様に総てを飲み込んだ。



気が付くと俺はベッドに寝かされていた。
横を見ると椅子に腰掛け、俺の顔をジッと見つめる先生が居た。

「気が付いた?身体の調子は?大丈夫?」

俺は何が起きたのか記憶が断片的に欠落していた。

「貴女は実験の後、能力の暴走で気絶したのよ」

そうだ、俺は憎しみの感情に飲み込まれて自我を失ってたんだ。

「もう私と貴女以外の人は居なくなったわ」

「どう言う事ですか先生?!」

「貴女の能力の影響かしらね、学園の人間全員が発狂死したのよ」

「俺の・・・力?」

俺は鬼姫シリーズの中で何の能力も持たない粗悪品だった、なのに今になってこんな力が有っても姉妹(ナンバーズ)は誰も居ないじゃないか!!

「先生、俺はこれからどうしたらいいんですか?どう生きればいいんですか?!教えて下さい!!!」

「それは私が教えられない事よ?」

「そんな!」

「お姉ちゃん達が守ってくれた命でしょう?紆余曲折はあれど、折角拾った命と思って自由に生きてみたらどう?」

「自由、ですか・・・、姉妹を差し置いて自分だけのうのうと生きるなんて」

「それなら新しい名前で生きてみたら?」

「新しい・・・名前」

「そう!!過去を捨てるのは難しいと思うけど、貴女のやりたい事を見つけて生きてみなさい」

やりたい事。
そんなの決まってる。

「いい?今日から貴女は「鬼姫殺人(おにひめあやと)」よ!?」

「おにひめ、あやと?」

「そう♡」

この日から俺は鬼姫殺人(おにひめあやと)になった。
名の由来は人を殺める鬼の姫と言う意味が有るらしい。

「先生・・・」

「なに?」

「俺達(ナンバーズ)がオリジナルを殺せば本当のオリジナルになれるかな?」

そう言った俺に先生は今迄見せたことの無い邪悪な笑みを浮かべてこう言った。

「それ・・・最高♡」


『卒業、旅立ち、そして・・・』

あれから俺達は学園を出てバイクを転がしながら旅をしている。
旅の途中で自動からくり人形(オートマータ)のクロノって奴と会って迷宮時計って代物を手に入れた。
この時計は時空流離や並行世界間移動を可能にする呪物と言われた、これが有ればオリジナル(奴)に会えると思った。

「必ず、殺す」

待ってろ、オリジナル・・・。
俺達がお前を殺してオリジナルになってやる!!

こうして俺達は次の世界へ進んだ。
その先に凄惨な事件が有っても俺達は止まる事は無いだろう。

(了)


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最終更新:2022年09月19日 21:07