ツェルベルスの喰魔

■キャラクター名:ツェルベルスの喰魔
■性別:男
■所持品:万年筆(インク切れ)

特殊能力【ネガティヴイメージ】

喰らった人間(死体も可)を幻影として召喚する。
幻影は短時間(数秒)で消えるがリキャストも数秒。
同じ幻影を同時に映すのは不可。
魔人能力者であればその能力が再演される。
なお、一部個人の技術によりすぎていたり
特異すぎたりする場合再現不能のモノもある。
『ホロウクリエイター』
自身の情報の一部を認識不可にすることで黒い刃を形成する。
彼の場合竜巻、爪、回転刃のような形を好む。
一度に認識不可にしすぎると自分で自分が分からず
存在定義が出来なくなり消滅する。
この能力は魔人能力ではなく喰人種(イーター)としての異能である。

プロフィール

本名を、オイゲン・ザヴォイエン。
都市の一部に根付き、内側から腐敗させる魔性。腐敗した都市は、そのまま
この魔性のエネルギー貯蔵庫となる。腐敗の核を破壊することが出来れば、
弱体化する。
人が食料であり、人肉を喰らわなければ生きることもままならぬ生物。
しかし人さえ喰らえば経年劣化による寿命はない。生存に必要な食物は1日あたり
大人3人分ほど。ただし人間がいたら襲う程度に良識や人間としての道徳はない。
生存に必要な分だけ喰う、という思考はなく、ただ自身の欲を満たすために肉を貪る。
姫代学園の保険医兼ALTであったが、ちょうど頸城 円と入れ替わる様に失踪。
これは、人間社会に溶け込めなかったためである。
どれだけ抑制しようと、食料があれば彼は目の前の肉を貪ってしまう。
見た目は灰色の髪を持つ長身痩躯の紳士。長い白衣を着ている。
喰らった人の声を学習し、それを用いて獲物をおびき寄せる。現状の彼に、その声の意味は理解できていない。たまに理知的な言葉を発しているようにも思えるが、それはあくまで人間であった頃の記憶を引っ張り出して再生しているに過ぎない。
彼はもともと、魔人ではない人間であった。
しかし魔人という存在が彼の好奇心を刺激した。これこそがヒトの新たなるステージだと。
その神秘性を解き明かし、自らも魔人という高次存在(と彼は思う)になるべく
世界の理に戦いを挑んだ。非魔人である自らを魔人とするべく、彼は幾百の時を費やした。
結果は言うまでもなく。幾百の時を過ごしたヒトなど既に魔人と呼べるものではない。
喰人種(イーター)としての脅威度はB-と低いが性質上『人類を肯定する』ため注意されたし。再生能力は中の中程度。
上記にある通り、性格は好奇心旺盛で本能に忠実。
通称である境界超越種とは、人と魔人の垣根を越えた存在を示す。彼の場合、肉体は強靭になり力を得たが、喰人種(イーター)に変性した。

プロローグSS

「はー?失踪事件で部活短縮?テスト明けで部活いっぱいできると思ってたのに」
「マヂ?チョー迷惑なんだけど。早く死なねえかな犯人」
「自由時間増えるじゃんラッキー」

最近、世間を騒がせてる失踪事件。決まってウチのがっこからいなくなるらしいけど、そーゆーのって誘拐かなんかじゃないの?世の変態って尽きないからマジキモい。

「そういえばさー、まだ『まどかさん』ってやつ流行ってんのね。こんな子供だまし、誰がやり始めたのかな」
「さーねー、大方、新入生怖がらせたい先輩じゃないの?ま、こんな古典も古典なヤツ、今時怖がる奴いないと思うけど」
「なんだっけ?学園に復讐だっけ?つーかなら先に校長とか教育委員会からやれっての、ウチらに迷惑かけんなって話。恨み抱かれてるとしてもいい迷惑なんだよね」
「そういやこの前保健室でサボってたんだけどセンセ変わってたよ。ま、あのオッサンわけわかんないことしか言ってなかったし話通じないからこっちとしてはありがたいって感じ」

それは分かる、1回保健室言った時マジで話通じなくて苛ついた。なんで学校側はあんなの雇ったの?痴呆かなんかだったんだろーけど、ようやく学校側も解雇してくれたんだ。

「あーもー、思い出したらまたムカついてきた。明日全力で発散しよ」
「ちょうど行きたいと思ってたとこで誘ってくれてありがとねー、今度おごるぜヌタバ」
「ラッキー☆」
「じゃねー、また明日!11時に駅前ねー」

夕暮れに染まった空の下、あたしたちはそれぞれの部屋に戻る。明日は休日、由良と深雪を連れてカラオケだ。テストも終わったし、やっと羽伸ばせる!
 でも外出届出すってなるとめんどい。ま、無断だけど別にいいっしょ。折角のテスト開け休日くらいは好きにさせてもらおう。ウチのがっこ、全寮制なんだよね。親から離れられてラッキー、なんて思ってたら外出には届け出必要だしバイトもさせてもらえないし。これなら普通のトコ行けばよかったかなー、なんてたまに思う。

「いやねーわ、あんなガキどもと関わりたくないし」

でも、女子校というのは明確な利点だ。そりゃ出会いがないのは寂し―けどさ、同学年の子供じみた男子と関わり続けるのよりマシ。
 やっぱかかわるならもうちょっと落ち着いたヒトのほうがいいよ。あと配慮が出来るヒト。そんなひと全然見たことないけどねー。

「ん、なんか通知来てる」

ポケットからケータイを取り出して、開いてみる。新着メールが一件、差出人は…

「―まどか?」



「――なんでっ、なんでなんで?!」

 えーんえん。
 えーんえん。
 こびりつくような、子供の泣き声。息を切らせて走る少女は、只ひたすらに廊下を走り続ける。
 最初は。ほんの出来心だった。チェーンメールで届いた、『子の刻までに夜の学校の扉を総て叩くこと。出来なければ迎えに行く』という文。
 軽やかとはいいがたい靴音へと、静かに迫る規則正しい靴音。
 だがその音は、明らかに子供が歩いて発せられるようなものではない。

「だって…あんな話、眉唾に決まってるじゃん!」
何度もリノリウムの床を躓きそうになりながら、己に向けて悪態をつく。学生の間で密かに流行っているチェーンメール。まどかさん、というどこにでもあるような怪談話。どうせ誰かの悪戯、そう思って、本当に来るのか試してみようとしてみてしまった。
 えーんえん。
 えーんえん。
 止むことのない子供の泣き声が、少女以外いないはずの廊下に反響する。こんな時間に、ヒトが学校にいるはずない。そのはずなのに。あまりにも場違いなコエが彼女の神経をかき乱す。
 こんなことするんじゃなかった、そのまま家で寝てればよかったのに。何もしなければ。何もしなければ…

「あっ…い…」

疲れはてた脚がもつれ、少女は廊下に倒れ込んだ。その太ももに一筋の切り傷、まだ新鮮なその傷痕からは鮮やかな血液が滲んでいる。
 その新鮮な赫に、抑えきれない欲望を露にする獣が暗闇の中両の眼をぎらつかせる。規則正しい足音は止み、けたけたと笑う口が三日月の如く吊り上がる。
 えーんえん。
 えーんえん。
 それでもなお、コエは止まない。赤く染まった口が、笑いながら子供の泣き声を発している。
 ふと、窓から月明かりがその顔を覗かせた。獣の姿が、少女の前に映し出される。
 長い白衣、すらりと長い痩躯、手入れの行き届いた美しい灰色の髪…恐らくその姿は本来何人ものヒトを虜にする魅力があったのだろう。だが、その顔…白目まで血の池の如く真っ赤に染まった眼球と、こちらも赤く染まった吊り上げられた口がすべてを台無しにしていた。

「やだ…あたし、なにも悪いことしてないじゃん…!」

鋭い痛みと恐怖で気が狂いそうになりながらも、少女は懸命に、生き残りたくて足掻く。生命の危機という生物に備わった本能が、彼女を突き動かしていた。
 だが悲しいかな、人智を超えた存在を前にしてはヒトの努力など塵芥に過ぎないのだ。
 気が付けば、子供の泣き声は止んでいた。

「―キ、キヒヒハハハ!」

自分に酔ったように、獣は高らかに笑う。一瞬、獣の■■■が揺らいだ。
 ぞふ、という嫌な音を立てて、何かがちぎれ飛んだ。少女は、その音が自分の身体からなったことを自覚していた。―右腕の、肘より先。本来あるはずの手が、ない。代わりに、乱雑に切り取られた腕の断面から、血が滴っている。

「え…あ…―――!」

声にならない叫びをあげる少女。その少女の右腕は、獣の手にあった。揺らいでいた姿は元通りになっている。獣は切り取られた右腕を、愛しい物でも眺めるように掲げ―喰らいついた。
 その端正な顔を血で濡らしながら獣は嗤う。飢え、渇きが満たされる至高の快楽に身を委ねながら、獣は右腕を骨の髄まで喰らいつくした。ぼたぼたとこぼれる血が床に血だまりを作る。

「いやあ…もう、やだあ…!」

極限まで圧縮された恐怖が彼女の精神を侵していく。なけなしの理性もほとんど恐怖に塗りつぶされ、人間性すら崩壊仕掛けていた。
 ―その、光が現れるまでは。

「断罪開始」

廊下全体に、静かではあるがよく通る声が響いた。一瞬の後、獣の身体を光で形成された十字架が刺し貫いた。

「――キ?」
「だめよ~、その程度の気配遮断もできないくせに人前に出てくるなんて。断罪してほしいって言ってるような物じゃない?」

少女の目の前に、修道服の女が立っている。…いや、それを修道服と呼称するのは本職の方々に失礼だろう。深く刻まれたスリット、煽情的なライン、謎のガーターベルト…いわゆるなんちゃって修道服みたいなものだ。
 それ以上に目を引くのは、女の手に携えられた大剣だろう。優に身長以上の大きさをもったソレは、無骨で修道女が持つようなものではない。

「大丈夫?あー、腕取れちゃってるね、痛そ」
「キ、アアァァァ!」

獣は突き刺さった十字架を抜き捨て、女に襲い掛かる。

「あら…せっかちさんねえ、大人しくしてなさい」

しかし女の肉体にその爪が届くこと、能わず。女が大剣を床に打ち付けると光が形をとり、小さな聖堂を形作り獣を閉じ込めた。
 女―アラベル・ヴォークランの魔人能力、『崩落魔殿』は人類の抵抗、その具現である。人智を越えた人ならざる者を束縛し、圧壊させる異能。
 古来より人類は、様々な脅威に対抗してきた。知恵、協力、武器…そして、人を束ねる意志。何度も障害を跳ね返し、征服し発展を遂げた人類の足跡。それこそが、彼女の異能。――即ち、彼女の操る力はヒトという種が歩んだ道筋、総てをエネルギーに変換したものに他ならない。勿論、それほどのエネルギーをまとめて扱えるわけではないが、人1人の制御量であれば、いかな魔性もただでは済まない。

「グ…ヒトの新たなる形がァ…!」
「それが人類の新しい形?面白い冗談ね、喰人種(イーター)なんて癌細胞そのものじゃないの。発展するべき人類種の一部でありながらその芽を喰い潰す害悪その物、その在り方に人類らしさなんて微塵もないわ」

喰人種(イーター)、とは文字通り人を喰らう者である。人類の中から、何らかの原因で発生する災厄だ。多くの場合、魔人であることが多い。

「まあ、貴方は人語を解する時点で(グレード)が低い。ヒトとしての未練でも残ってるの?化け物に、怪物に人類史上の居場所があるとでも?」

聖堂にとらわれた獣めがけて、無数の十字架が突き刺さる。赤い血しぶきは、決してアラベルと少女に届くことはなく、ただ獣の姿を赤く濡らした。

「ゴッ…アアアア…!」
「魔葬式典・救世主の楔」

獣の慟哭に耳を貸すことはなく、アラベルはその手を振りかざす。
 重苦しい、何かが開くような音とともに天井から突き立てられた十字架が獣を押し潰した。ぐしゃりと何かが潰れる音と、廊下をじわじわと赤く染め上げる血液。少女は今にも泣きそうだ。

「さてと、君、もう歩けるでしょ?逃げるなら逃げちゃって頂戴」
「は…はい、ありがとう、ございます」

少女の右腕は、なぜか元の形を取り戻していた。痛みもない。脚の切り傷も、アラベルが絆創膏を貼ってくれた。よかった、これで明日遊びに行ける。
 その、はず、だったのに。

「あ…れ…なん…で…?」

―廊下は、延々と続く闇の掃きだめとなっていた。終わりなどない。どこまでも続く闇の回廊。

「あの…これ、どうやって帰れば…」
「どうやってもなにも――は?何よ、何よ何よ何なのよこれ!?」

アラベルも困惑したように悲鳴を上げる。2人して動けず膠着する中、その背後でずるりと起き上がる影が。
 えーんえん。
 えーんえん。
 無邪気な、無垢な、あまりにも場違いな子供の泣き声。

「ひっ…ああああああああ?!」

少女は半狂乱になりながら闇の掃きだめへと走り出した。

「ちょ、待って!…まさか、まだ生きてるの…?」

アラベルは警戒心を露に背後へ振り返る。そこには、身体を貫かれ大穴を開けられているにもかかわらず立たずむ獣がいる。
 ケタケタと笑いながら、血のように赤い眼と口が開く。

「ヒトの営みヒトの足跡ヒトの抵抗それは全てワタシが求めるものなれば!」
「…人類を否定する癌細胞でありながら人を語るのね。不愉快だわ」

忌々し気に吐き捨て、いつの間に手にしていたのか携えた杭を投げつける。着弾と同時に、破裂したような音を立てて獣の身体に穴が開いた。しかし、すぐさま傷が塞がってしまう。

「キ――イイイア!」

ほとんど言語されていない金切声を発しながら獣がアラベルへと接近する。その■からは真っ黒な爪のようなものが生えている。
 横なぎに振るわれるソレを避けながら、アラベルは大剣を振るう。今度はまっとうに受けることはなく、獣はひらりと大剣を躱した。瞬間、獣の■■■が掻き消え、そこに回転する黒い刃が出現した。

「ッ!」

迫りくる回転刃の突撃を間一髪で躱すアラベル、しかしその右腕に一筋の傷痕が生まれる。かすっただけだが、その一撃はアラベルの思考を鈍らせた。
 再びアラベルの前に獣が姿を現す。否、獣はそこから動いてなどいない。ただ、アラベルに認識できないというだけだ。

「何故…人語を解するにも関わらず、これだけの力を…?」

アラベルの力は、人ならざる者、人類に害のある者を問答無用で破滅させるものだ。故に、人である者、人類に貢献する者に対し、一切の力を持たない。
 つまるところ、魔人や魔人のなり損ねである自身を人類の新たなるステージ、相応しき雛型とする獣は。世界の意志によって人類発展に貢献すると認識されているのだ。世界の認識が強制されている、というのが正しいのだろう。

「さああ行こうか刮目せよ新たなる段階へと!」

獣がその手を掲げる。瞬間、その傍らに黒い人影が出現する。その人影の手は、巨大な爪を持つ肉食獣の如きものとなっていた。
 人影は一切のためらいなくアラベルへと突進する。対し、振るわれる剛腕を大剣で受け流し、切り伏せる。1秒も立たず、人影は霧散した。しかし、すぐさま新たな人影がアラベルへと襲い掛かった。
 電撃を纏いつつ振り下ろされる踵、余裕なく躱したところにどこからか粘液弾が飛来しアラベルに直撃する。べっとりと絡みついた粘液弾を介して廊下を伝わった電撃がアラベルを痺れさせる。

「ぐぅッ…」

膝から崩れ落ちるアラベル、獣は一切の容赦なく、アラベルの足元から黒い竜巻を出現させた。
 竜巻はまるで杭のようにアラベルを貫き、その肉体を切り刻んだ。舞い上がる血しぶきに、獣は目を細める。動かなくなったアラベルを摘まみ上げ、その肉体を口に運んだ。硬い頭は放り投げ、柔らかい肉のある部位の身を選んで咀嚼する。
 口元を血で赤く染めながら、獣は最後の一滴まで血を飲み干した。恍惚の表情を浮かべながら、獣は歩を進める。逃げたもう一匹の獲物を捕らえるべく。


「はあっ…はあっ…なん、で、何で出口、どこッ…?!」

少女はただひたすらに、闇の掃きだめとなった廊下を走る。終わりなどないその道筋に終わりがあると信じ。

「さっきから、変な空き缶ばっか落ちてるし…何なの、もうやだ…」

なおそれが廊下を抜け出す鍵であることなど知る由もない。
 助けて。
 殺して。
 逃がして。
 多種多様な声が、少女へと降りかかる。それがどこから聞こえているのか、少女には分からない。分かりたくもない。ただひたすらに、追ってくる恐怖から逃げたくて少女は走り続ける。
 けれど、悪夢というのは逃げれば逃げるほど追いついてくるモノなのだ。
 ばしゃり。少女の耳に届いたその音は、あまりにも無慈悲で残酷な宣告であった。

「あ――」

再び、廊下へと崩れ落ちる。今度は本当に体ごと崩れ落ちていた。
 つかつかと近づいてくる規則正しい足音。ついに、彼女の精神が圧壊した。飛来した回転刃に巻き込まれ、少女の身体は螺旋(ねじ)くれた。

「―うわ、すすごいあたしの身体こんな柔らかかったんだ…」

自らの背中を間近に観察するという、人生で1度起こるか起こらないかという出来事に少女は純粋な驚きの声を上げる。
 連鎖するように少女の四肢が千切れとび、その肉体が細かく切り分けられた。

「あれ、あたしの身体は?」

ごとりと残された生首が切り分けられた肉片の上に鎮座する。それが少女の最期の言葉となった。
 真っ赤に染まった悪趣味な活造り、それを獣は何の躊躇もなく嚥下した。赤く染まっていた常闇の廊下は、元の校舎へと戻っていく。月光が照らす蒼白い廊下、そこに降り立った獣を凝視する人影が1つ。

「――ヒ?」
「…!」

人影はすぐに陰に隠れた。だが、獣にとってそれは無意味なことだ。気配で探ることは造作もない。だが―

「アタ…シ…の身体は?」

先ほど獲得した獲物の言語を呟きながら獣は開かれた窓から飛び降りた。
 獣は、あくまでヒトが食料である。当然同族である喰人種(イーター)は捕食対象外だ。獲物を取り合うことになるやもしれないが、その時はその時だ。奴の狩場が獣と同じ学校であるのなら、いずれ相まみえることになる。というか、獣はそのようなことを考える頭脳を持ち合わせていない。
 ただ、欲望のままに喰らい欲望のままに都市を腐敗させる魔性。ヒトの身でありながら魔人に焦がれ、ついにはそのどちらにもなれなかった半端者。人類に仇為す存在でありながら、その人類発展への献身により星から生存を許された異端。
 教会識別名称、『ツェルベルスの喰魔』。通称、境界超越種。討滅されぬ限り惑星の生命体を食い散らかす災害、文字通りの癌細胞である。


最終更新:2022年12月23日 14:03